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沈黙に
横たわって
いる

肉体は熱を持ち

沈黙が
横たわって
いる

遠い水平線を凝視し
空と海の光彩とうねり

鉛色の地が震え揺れ動く時、

静かだ
静けさ、重層 ....
駅前で耳の遠い老人が
電話をしている
時間をスキャンしてデスクトップに
保存しています
いけませんか?
T字路をゆっくりとドビュッシーが曲がり
「およそ200メートル先、左、方向です」
 ....
今日も秋晴れ、青い空
過ぎ行く時に憩いたゆたい
高く高く打ち上げて
思い、すっと持ち上げて

還っていったあなたを思う、
ぬるぬるにまみれ青いビニールシートに
産まれ落ちた瞬間のおまえを ....
大地、割れ裂ける

独り人、逃れるすべなく

とどろく雷鳴に

四囲の壁、破壊され

恩寵、落ちて来る

ただ静かさ、開け

新たな次元、与えられ

直観される貴女の内面、 ....
荒れ狂う波、
爆裂の散乱に
黄金は霞み
天空の青、落下する

傾く太陽に
輝く大洋は
次第、波を鎮め
統制する黄金の色彩、
取り戻され
荒れ狂う 
は、
静まり返る
と、
 ....
風の強く吹く未明、

時の窪みに座り身を沈め

深い深い森から射す光、

無力感と空虚を抱えながら
ひたすらに集中し待ち続けて

展開される大地の宏大なパノラマ、

遠く遥かに凝 ....
イチョウの枯葉が
舞い落ちる頃

いつも楽しみに
待っているのは

真っすぐに伸びる
イチョウ並木に現れるという

不思議な不思議な
過去たちがつづく時の道


一枚一枚の枯 ....
金星が見えたよ、
暮れゆく空の
透明な青に
輝き出で

それは確かな遠さの刻印だ




燭台の
蝋燭の炎は
ゆらゆら揺れて
聖書は漆黒の闇に
白い枠組みに包まれ現れ

 ....
点は線になって
そして
裾野は広がって
裾野は輝く草原としての
青い営み
わたしたち
純然たるacidだから
溶けるエナメル質
ほら、最後の乳歯は抜けて
鼻先でワルツを踊る
わたし ....
響きあるもの
ただあるもの
意味なき宇宙の
ただあるもの 
響きあるもの
宇宙のあるもの

響きに潜むもの
ただ在るもの
意味超え宇宙の
ただ在るもの
響きあるもの
宇宙に潜む ....
目を覚ましたおれは椅子に座ったまま縛り付けられていた
目の前に立つ男は謎を解けと言った
謎ってなんですか?
これだ。男はハンマーを振り上げて振り下ろす
肘掛けの上に固定されたおれの右手の甲は叩 ....
遠い遠いシベリアの
極寒の空気をのせて

冬鳥たちがやって来た

街では木枯らしが
木の葉を散らし

フトコロのお札も散らす

裸にされる老木に
わが身を重ね

戦争を
止 ....
薄暗い闇のなかを
自由に躍る
漆黒の闇の切迫
予感しながら
夢はみない、
希望はない、
絶望はない、
ただ此処に留まり
この薄暗い闇の位相に、

自由に躍る



真夜中、 ....
愛しい、という感情
愛しい世界、というオドロキ!




アジの開きが店頭に並べられ
幼子は母親が店内で勘定を済ましてくるのを
待っていた
アジの開きを弄りなから、
長らく長らく待 ....
ぶらんぶらんと
そらをみる
ゆらんゆらんと
くもながれる
つきぬけるあお
あおいでいる
わたしはこれから
いなくなる

あかるみに
あおぞらはなつ
あかるみに
あるものあるもの ....
しまうまの背中のほとりから
ぽとりぽとりと
鳥がしたたり
私は保健室にまたがる
星と星を繋ぐ線の上
補助輪の外れた犬が
がーがーきぃーきぃー吠えている

森を抜けると
海があり
こ ....
燃え立つ光、アフリカの太陽
肉を感じ、自らを感じる
愛の交わり、この肉を産み
名もなき通り*1を歩いて歩いて
一足の靴*2、色褪せ輝き

造形され、濃密に 在る


過ぎ行く時に、
 ....
優しく、激しく
ひたすら開かれ
しなやかに躍動し

風は吹いて、風に晒され

熱 巡り
肉を、魂を、
熱 貫き

込み上げるものを、
沸き立つものを、
突き止め突き離し

 ....
やわらかにゆれて

秋の日差しが

大気をふるわせ、あたため

ひたすら横になる
わたしの苦痛を

くつろがせ、やわらげ

柔らかに眼差す
秋の日差しが

わななく肉を
 ....
そして今また大切な
ものを失くしてそれを
アマゾンしようとしていて
して
しばらくして現実
見つかって
こっちも罪悪感が
無いわけじゃないんで
サラジーの重たい
写真集を
開きカメ ....
ぽかん、ぽかんと
生きている

危機に瀕しながら

生き生きとして
地を踏み締め
天を見上げ
海を想う



夕陽に燃える
水平線、
湾曲して
波逆立ち
溶けていく
 ....
俺はこれから
床屋へ行く

伸びすぎた髪を掻き上げる
五本の指に、
確かな熱の伝導

今日も青い青い空が包む

街は人々は光彩に躍り、

肉の激痛は未だ始まらず
俺は大地を蹴っ ....
つかり過ぎた漬物は
塩辛くてマズいものだが

ウソつき署長に
寝ていた長官とは

韓国の警察の
署長や長官も

お役所仕事に長年
ドップリつかって

マズくて
食えないヤツに ....
笑いながら枯れていった
夏草の影は
種子を残さなかった
わたしたちの手のひらには
やがて海が降り始めた
砂の建築物がぽつぽつと建って
線路が敷かれた
私鉄沿線沿いの小さな部屋で
わたし ....
ゆだねあかす
ときのながれに
ずんとしずみ
ふんといきる



その場に座り込み
明けた空を臨めば
今日は無気力、
と書いてある
脱力して
ふぅと息吐き
なんていうことない
 ....
逆流

先のイクサが終わり
新しい石垣は重量感がなく
曲がり角の隙間の爆発物の
二本のコードの前で処理班が
頭を抱えていたころ

時を誤魔化したみどりの女人は
旗の手入れに余念がなく ....
暗い森に置き忘れてきた
太陽を取り戻す
深い森に沈んだままの
陽の光を取り返す



捕縛されて
汚されて
捕縛して
汚して
人生はゲーム、
いつの間にか
取り憑かれ
取り ....
痛む眼、病んだ肉体
青い空、道行く人々

街は今日に開かれ、

ぽつん、ぽつりと
言葉をあらわし

わたしは私を突き放つ、

晩秋の街並みに
繋がり起立し

深く浅く息を継ぎ ....
不安定が鼓動を刻む、

冷え切る肉が曝される、

狂いそうになり
静まり返り
狂いそうになり
白壁を凝視し

りんかくを失うわたし
実感が離れていく存在

冷えるねぇ
今夜は ....
白い途をとおって
月の光は
やって来る
ぽっかり
内部から浮かぶ
ように
ひょっこり
内部から立ち上がる
ように

しんとして、しんとして

染み渡り浸透する
肉を掻き分けて ....
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