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手荷物
持つのに疲れたら何処かに預ければいい

心の荷物
誰でも一つや二つ持っているよね

なかなか減らせないで
反対にふやしてしまう人もいる

心の荷物も
誰かに預かって欲しい
 ....
森は茫然と立っている
差し込む陽射しに年老いた裸身を晒す

来る日来る日は雑然と降り積もるもの
過ぎ去った日々だけが温かい寝床だ

森に佇む独りぼっちの木々たち
無表情に見合いながら黙り ....
今日のお天気は朝から愚づついてる
身体に湿気が溜まり
心が泥濘む

年に一度の雨季
ウキウキ出来る訳ない

俺のなかの男
あの人のなかには女

出逢えない
男と女
女と男

 ....
                                          

マシン   短くて気が遠くなる

長雨の季節には藍藻入りのスープで夜をやり過ごす ことになる

 不 ....
そこの誰でもが背びれや尾びれをもっている
幼年時さかなだっただけなのだけれどね

そこの誰でもが哀しみを抱いている
それは
すでに干物になるまで
のこるのものかもしれないんだが

 ....
夜風がすぅすぅ網戸から
入って来ては肌を撫でる
その微妙な心地よさに
うっとりしている午前三時、
電車は大通りを走り雪山へ
凍り付くよな身震いを
誘いぐんぐん進んで行く

鈍色空を背景 ....
 高台から遠浅の浜を眺めると波の照り返しには目が眩む。
鰯の群れを追いかけて飛沫をあげるスナメリが、
                    ハセイルカの一団を連れてやって来た。
小屋の喜三 ....
クソ野郎

クソ女が
アイしあって
何回もやっちまった

夜の市営公園
その駐車場に停めたクルマん中で

でもそんな男と女なんて
掃いて捨てるほどいるから

ホテル代ケチって ....
泣き虫だった僕が
泣かなくなったのはいつからだったろう

少しだけ嘘をついても
滅多にばれないことを知ってから?

怒られても開き直れば
強く言われないことを知ってから?

みんなと ....
宇宙に咲く花のように
秘かに青白い、
アジサイの花房濡れる頃
神の手が伸びて来る

雨降る季節を進めるために

無限を響かせ、無限が響き
鮮やかなアジサイの、微かな揺れに
一つの確か ....
私は似非詩人
今日も朝からはつらつと
詩を書いては投稿します

私は似非詩人
そろそろ早漏?
本物の詩人になりたい

でも
よくよく考えなくても
それは無理
本物の詩人なんて
 ....
夜風を浴びる、眼を瞑り
うっとりとして、遠い汽笛の音を聴く

夜風の冷気に、夜風の霊気に
何かがざわめき蠢いて

網戸の向こうに、唸る街
ゴォーッと木霊が反響し

波打つ孤独な内面が ....
いちばんだめなのが
いちばんなのだという
おかしな理屈です

それは
まちがっていますとも

なんかいめの
まちがいだったか
誰も
もう
覚えておらないのだ

もう
だれも ....
子供たち

遊ぶ
白い獣、
むき出しの


ビスケット

緩やかな陽射し、
庭の歓声、
他愛ない時の流れの
そのひとこまに、
静止した
笑みは
遠い空に消え

 ....
夜更けには
私からもう一人の私が抜け出して
アパートの部屋から出て行く

すっかり暗くなって
静寂に飲み込まれた市街へと
彷徨い始めた
まるで夢遊病患者さんだ


コンビニの明かり ....
うつくしい
ものが
欲しい
むさぼるように
あるいは
沈み込むように
この涼やかな
夜風を浴びて
半ば発狂し
半ば落ち着き払い

細胞の、一つ一つが覚醒し
脳髄の、うっとりと微 ....
しおれた花の残骸が
赤茶け風に揺れている
昨日まで芳香を放ちながら
今は萎びてうつむいて

流れていく 流れていく
衰退の相、必滅の法

萎れた花の残骸は
やがて地に落ち来年の
春 ....
曖昧な
真の時空に咲くエバァと小鳥
 ひっそり想い出かたり

狐と狸
蕎麦屋うどん屋に鎮座する
鳶と猫の視線を意識して

雨上がり
ボラは唐突に跳躍をはじめる
これ見よがしに

 ....
世界は夢
夢のなか
さ迷っていた
あてどなく
銀輪は廻り
戻って来る
何度も何度も
同じ場所
途方に暮れた
やじろべえ
帰り道を喪失し
戦慄狂気
均衡保ち
銀輪はひたすらに
 ....
きみの背後にはたくさんのごみの山がみえる
そのごみの山について
ぼくはいくらか考えてもいいだろうか
すずめが初夏のこずえにとまって
世界が軽やかにバウンドする
そんな果てなき午後の池のほとり ....
謎が多すぎる
のに
肝心な謎の正体がわからない

謎が謎を呼んでいるからだろう

謎の数を数え出すときりがない
羊みたいに眠れなくなった夜に数え出したが
余計に眠れなくなった

夜 ....
高い夜空が澄み渡り
晴れてはいても、なんともさみしい
きらびやかなネオンサイン
きれいだけれど、中身はからっぽ

あゝどうしたらたどり着けるのか
あゝどうしたら充たされるのか

途方も ....
ずっとナヤミ続けていた
ナヤミ続けていたけど
ナヤミの正体はさっぱり掴めなかった

その内に
何者かが
ナヤミから
ナ だけ盗んでいった

なので
ヤミだけが残ってしまった

 ....
インターネットに嵌まりこんでしまった

インターネット恐ろしき
気づいたら袋に入れられて叩かれていた

仕方ないか
インターネットの正体とはそんなものなんだろう

やっと目が冷めて
 ....
{引用=暖簾をくぐった
立ち食い屋で
月見うどんを食べた

丼の湯気に
うすくたなびく雲に
月がとろけていた

めんをすすり
つゆを飲み干して
店を出た

まだ肌寒い
 ....
戦慄の瞬き、濃緑のうねり
冷え冷えとした岩峰、空に貼り付き
街道に沿って、男は進む

連れの女の乳房は揺れて
朝の四時まで密室に二人

都会から、遥か離れ人影無く
恐怖にすくむ、ガード ....
夫が「コロナ感染者濃厚接触者」になって帰宅した

お相手とお互いマスクはしていたけれど
数時間対面で事情を聞いていたので
後からわかったのだけれど
「コロナ感染者」との濃厚接触者と認定された ....
ついこの前まで
白い花を咲かせていた木が
早くも新緑へと移り変わり
午後の日差しに照らされて
青々と輝き揺れている

その木の根元を
春の青大将の群れが
唸りを上げて進んでいく

 ....
ちりちりと
夜風が弾ける
肌の面
肉から解離し
タマシイの
涼やか響く
原音が
辺りに木霊し
光っている

脳髄はとろり
蕩けるよう
夜風にうっとり
流れ出す
彼方此方を巡 ....
 どこにでもいる野豚
 愛されているようだ
 とてもまるまるとした体
 分厚くて堅牢な肉の張り
 つややかな桃色の毛並み
 支える四肢の尖るつま先
 飛び出た大砲の黒い鼻先
 与えら ....
田中宏輔さんの自由詩おすすめリスト(4662)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
手荷物と心の荷物- こたきひ ...自由詩321-5-20
不可逆の森- 宣井龍人自由詩10*21-5-19
今日のお天気- こたきひ ...自由詩221-5-19
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底のない浜から- アラガイ ...自由詩12*21-5-17
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いちばんだめなのが- 道草次郎自由詩221-5-15
残光- atsuchan69自由詩10*21-5-15
夜更けに- こたきひ ...自由詩321-5-15
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この星にて- ひだかた ...自由詩421-5-14
壁を叩いた提督- 足立らど ...自由詩5*21-5-14
叫び- ひだかた ...自由詩621-5-13
池のほとり- 道草次郎自由詩7*21-5-13
謎が多すぎて- こたきひ ...自由詩821-5-13
不在通知- ひだかた ...自由詩1121-5-12
ナヤミ抜いていたら- こたきひ ...自由詩521-5-12
インターネット恐ろしき- こたきひ ...自由詩321-5-12
月見うどん- 津煙保存自由詩4*21-5-12
悪夢の足跡(そくせき)- ひだかた ...自由詩3*21-5-11
「コロナ感染者濃厚接触者」ですって- 鵜飼千代 ...自由詩20*21-5-10
春の青大将- ひだかた ...自由詩921-5-10
帰郷- ひだかた ...自由詩7*21-5-10
ももこ- 津煙保存自由詩5*21-5-10

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