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半月、宙空に白々ぽつんと輝いている
この宵の空 窓から顔突き出し眺め
現の不思議な関係、ふと想い至る

月も太陽も この地球に世界に私に関わり
何か発し命の力動与えている と、

向かい ....
一瞬の煌めき伸び開き
遠い浜辺を舞っていた
青白く輝き揺れ動き
打ち寄せる波に曝されて
遠い浜辺を舞っていた

  *

永遠の循環を切断し
内なる自由に躍りながら
滅びる先を見つ ....
雷鳴轟き
飛び跳ねる、
熱風に揉まれ
おっと 新生、

〈この世とあの世〉

架け渡される意志橋に
神様ほっと吐息つく
粗くささくれだった
無数の粒子躍る感触、
ざらつきむさぼり荒れ狂う
快の感情どうしようもなく
俺はいつからか狼に育てられた

しずかな夜の闇中に
明かりはふと灯るもの、
あらゆる策略弄 ....
あの日から
降り止まない雨が
心の奥底から言葉を溢れさせ
顕れる魂の穿つ隙間に
零れ落ちるような光滴たち
無数に煌めき散逸する
終わらない旅路の最中
訪れるもの一つさえ
未だ想い描けな ....
詩はエレメント
生きる糧
ただようその香
打ち消した昨日

やよい
詩は月だった
暗い裏道の桜は
ノイズ無く咲いた

さつき
詩は多忙だった
梅雨の前に
やること多くて

 ....
微妙に丸く円形保ち
輝く白銀、月か陽か

熱のもんわり夜に流れ溢れ、

私は窓辺に響きの感触 聴き取り
眠る未来の意志に霊性 納める
草を刈る
草を刈る
草を憎しと
草を刈る

草を刈る
草を刈る
作物を愛しと
草を刈る

どちらでも力はでるし
同じ作業だ
でも
全然ちがう

身体に蓄積する
疲れが違 ....
ぽっかりひろがる
無限の手触り
虹の根元を逃げていき
あの世と繋がり
あの世に入って

平坦になった魂、
もわんとゆれつつむ
夏の熱気に曝され
夢見がちに目覚め
自らの輪郭整え
 ....
無音の
白い小部屋に
太陽の昇り、

どす黒く萎びた
紫陽花と
みんみん蝉の
執拗な鳴き声と

燃える夏の熱気に
憂鬱な梅雨蒸発し

無音の
白い小部屋
白いまま

昇 ....
 道に迷った鳥たちが憩う屋上庭園は
 都市に仕掛けられた田舎風の罠
 たまには人間も立ち寄る
 ネクタイなんか弛めて
 汚穢なんて言われるが
 ほんとうに心地よい斜められた大気

    ....
 

ここほれ!
と背中がつたえてくる

今のお前の生き方
じじばばに見せてやると




    個体発生は系統発生をたどって
    夕陽があらぬところに射し込むと
  ....
あらたに開通された高速道路と道の駅にとって替わられたとても広いパーキングの、そのとても強い潮風にさらされた。元直売所の窓ガラスはいくつも破れはて、そこにはオニグモが何匹も巣を張りめぐらし、その赤茶けた .... ぽかんと浮いてるじゃん
ぽかんと輝いてるじゃん

不思議な太陽、
一つの恒星、

絶対の否定のその後にも
墓碑銘刻んだその跡にも

うっすらと時を生き抜き
信じられない過去の堆積
 ....
潮騒の浜辺に無数の小蟹の赤々と横走り

懐かしい原初の磯の香に包まれ、

聖なるもの 降って来る
異様なもの 降って来る

独りの人 思い出の予感に打ち震え

記憶の奥から取り出され ....
まだあたらしい平日、
月曜日とおなじくらい性質(タチ)のわるい、
前半のまだ前半、
週末の解放と賑やかさへとたどり着くゴールテープまでは、
まだほど遠く、
しかし、身体のなかのエンジンはもう ....
白月、輝く果て
何が在るのか
混沌に呑み込まれ

現 仮の住まい、
間借り人
私は此処に佇み
静か激しながら
激しながら静か
一時に滞在する、

この世界の一位相

壊しなが ....
ふわっと風、
吹いて来て
わたしを洗う
わたしは笑う

この慎ましい空の息吹き、

ふわっとふいて
わたしをあらう
わたしをわらう

そして消えて この時にこの朝に



 ....
 暗やみに
 はり 巡らされた 糸

 目ざめ る
 頭蓋に は
 蜘蛛 が棲む か
 吐きだ された
 糸 が伸び て老いて

 朝 を待たず
 足音 に
 ちぎられてゆ く
 ....
孤独という実体、
実体としての孤独、

いつのまにか確固と在り

  *

真夜中 両脇に眠る
父親と母親に挟まれ
僕は突然目覚めた

豆電球に照らされ
薄暗闇のなか
浮かび ....
この世界という
永遠の力動

両眼を開く今、

私は私の他者と成り
世界へと注ぎ込まれ
私の中で世界が躍る
蠢動する思考、イメージに充たされ
なにものか 入って来る、

わたしの内に

蠢動含霊、宙に飛び立つクラゲの自在
王様に導かれていた民たちの狂乱、

感覚印象から遠く離れ

異様に ....
熱気充満する夕、
庭先赤々と
幾筋もの斜光集まり

沈みゆく太陽の
夜闇に領されながら
輝き躍り染める死者達の眼、
徘徊し始める黄色い犬を追い
せめぎ合い薄れ始める境の残像、
闇と光 ....
 羽氵、。


はじめに幻の
景色、の虹  。
の掛かる書棚に
零れおちる埃
、砂の
粒で
/眼が霞
むから
すり抜けて 透過する
そこに は、存在しない
永遠の向こ  う岸 ....
もうどこを見まわしても見あたらない、かつての巣の主に固執して、海の近くにある電話ボックスと送電線のあいだに張り巡らされた、とうめいな八角形の蜘蛛の巣に、その手足と触角をみずから余計に絡ませて、そんな複 .... 生まれ変わって、小さくなって、街でかわいい服を少しだけ買って、少しだけ仕事して、たまごボーロ分け合って食べて、少しだけの恋愛があって、少しだけ争いと仲直りがあって、春が来て夏が来て春が来て冬が .... 沈黙に
横たわる

熱帯びる肉体、

沈黙が
横たわる

内なる遠い地平を凝視し
空と大地の光彩とうねり

この小部屋の白壁が震え揺れ動き、

沈黙 重層し
静かさの内に
 ....
 エロチックな好奇心と
 相性がいい音楽がある
 それは時にバッハでも構わない
 大切なのは

 踊ることだから
 何もかも棄て
 くるくる回り
 捩れ
 戻れ
 くり返すだけ
 ....
同心円の瞳孔
三角の弛緩した筋肉
血液と神経と
共感と反感、
眼 形造り

中庸を維持しながら
感性の異常な高揚を、

広大無辺の水色
柔らかな硬さに

合体させ溶かして

 ....
うだる田舎の熱帯夜、

自販機にたかるカブト虫
無数の黒々と蠢く輝きを

しなだれてうなだれて、

さるすべりは薄紅に
うっとりと夢見ながら
目覚め花開き眼差して、
無音流動する樹 ....
田中宏輔さんの自由詩おすすめリスト(4662)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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