寝顔だけは
どんなことをしても
取り繕えない

赤ん坊も
うら若き乙女も
お髭の立派な紳士だって
枕の上ではあどけない顔をして

お医者さんも社長さ ....
「ふう、暑い」

小さい秋を

掴まえて

名残りの陽射しが

傾いていく
郵便屋を呼んだのは誰だ?
赤いバックをぶら下げた男が
急患にかけつけるさながら、
息を切らせて階段をかけ上がってくる。
そして屋上の
フェンスの下に置かれていた
一通の手紙を手にする。
 ....
沸かしている。

こんな朝には、
カフェインが欲しい。

紅茶が飲みたい。
紅茶は飲めない。
願を懸けているから、
飲んではいけない。

だから、
珈琲を ....
銀の針に
雨糸通し縫い合わす
宵の衣の白さ哀しき


空揺れる
ブランコ振り子に
時忘れ
むかしと今を行きつ戻りつ


約束も出来ぬきみ待つ日も翳り
小さき溜息
風にさらわれ ....
各駅停車の鉄道がはたらいている
ひとの数だけ
想いの数だけ
星空のなかで
各駅停車の鉄道がはたらいている

天文学には詳しくない僕たちだけれど
きれいだね
しあわせだね
このままでい ....
一瞬のタイムマシーンである日付変更線を越える飛行機


あの頃は、と思い出すたび僕たちは大きな洗濯機の中まわる


気の利いた言葉浮かばづきみの笑みに複雑骨折してゆくこころ


つま ....
脳髄の端っこの方で
姿の見えない白糸が透くんでいる
欠落の檻の中で
手合の区別もつかぬ阿呆が空くんでいる

毎々
世界の舞
札束の枚
歴戦の埋
生活の米

不条理が可愛く
致し ....
いつもより早く目が覚めたので
まだ薄暗い庭へ出ました
体に沁みこんでくる空気が
私をここから救ってくれるのだと
そんな気がしました

空中を飛ぶ小鳥を眺めながら
なぜ人間は飛べなくなった ....
すすきの檻の中で
僕らはこの世界に全く無関係に
声を上げたり遊んだりしていました
地平線を縁取る山々の木々が萌え
白く雲は何処までも白く留まることがなく
道はなく
それでも帰ることを知って ....
風が吹いておりました
風が吹いている日に飲む野菜ジュースは哲学の香りがするのです
そんな日は詩を書きたくはないのです
空があまりに無知なので

わたしの青春としての位置づけは
もう随分と前 ....
屋上に ちょっと頭のおかしくなった犬がいて
朝から晩まで グルグルグルグル
同じ場所を廻り続けている
誰が連れてきたのかも知らないし
いつからそこにいるのかもわからない
ただ ずっと グルグ ....
しらないのですか

 しらないのですか

わたくしはもはや
すがたなきもの

たいしゃはすれども
かれはのしたの
つち
とおなじ
からだをもっているのです

しこうはすれども ....
毎夜
だれかのさみしさを
乗せたまま列車は走る

新しいさみしさが
毎夜
はじまる

わすれないで、と
汽笛が泣く

わすれるくせに


しあわせだったら
よかったね
 ....
透明な箱の行き先ボタンを押したところで
君の行き着く先は選択出来ない
目をかっと見開いていても
ロバのように耳をそば立てていても


透明な箱の行き着く先は
既に決まっている


 ....
 2005年1月に札幌に帰省して感じたこと、「人間が優しい」

そっちの人には当然で、なんでそんなこと書くのか、と感じられるかも知れませんが、こっちの人間からすれば小さなショックでした。
 ....
冷たい朝がある
それは今日も、昨日もでした
重ね着をする時間はどこに、あるでしょう
時計の、静かに通り過ぎる時計の裏を
揺らしてみても、なにも落ちてこないので
腕を組んで、息を吐きます

 ....
九月
雨が多いのは毎年のことで
それはさしてめずらしいことでもない
のかもしれない

秋というにはまだ早く
ちょうど残暑という言葉があてはまる
そんな晴れの日も多い
九月


家 ....
 口笛するけど音が出ない
 きみはうつくしい食器を洗った手で
 一枚の銀紙を折り畳む
 訊ねようとしたことを
 思い出すために
 つらい過去も思い出し泣いた
 カレンダ ....
   
   旅


遠ざかる風景の中に、手を振る私がいる。
穏やかな表情で手を振る私は、微笑んでさえいる。
(あの時の私は悲嘆にくれていたのだ)
それを見ている私は、手を振れないでいる ....
幾千幾万の人波は終わりを告げない


すれ違う一つ一つの顔を
忘れる代わりに
白の背中が
鮮烈に映える

本当は
黒であり
青であり 
赤であるかも知れないが
白で良い ....
しっとり、これは
濡れるために、素足


群れる草の土に冷たく踏み入り
行き場を失くしたことのない、
何処にも行かない、素足でした、濡れるために


こっそり、あれは ....
ときには
あまいゼリーの中に閉じこもって
しばらく
外界と隔たりたい

えすけーぷ・くろーず

なんとなく
核心がうずくから
どうやら
エンジェルにやられたらしい
君が世界の
飢餓問題を考える時間など
わずか数秒なんだろう
本一冊読むこともなく
問題意識を三百円で人様に預け
君は白いバンドを腕に巻き
得意顔で街を行く

くそチャリティには救いがね ....
わが友 きみも 
魚が水のなかで
生き死にするようには
空で暮らせない鳥です
しっかり地に足をつけていますか
ライオンさんのやる気が
ゼロでしたので

わたしは舌打ちをしました


タイガーさまも同様でした
残念でした


同じくネコ科のクロヒョウくんは
動いていました

しかしなが ....
しどけない姿で
君はうっすらと頬を染め
あられもない姿で
君は左手を背もたれに預ける

横顔はうつらうつら
淫靡な夢に眼差しは宙を漂い
噎せ返る密林のざわめきは
VooDooの魔笛
 ....
ベンチに腰を下ろしたら
まるで恋人みたいな気分になって
不思議



人の通りの薄い時刻
けれども人がいない訳ではなくて


噴水を挟んだ向こうのベンチには
しっかりと
恋人た ....
かくすためだけの
キャミソールに飽きて
このごろは いつも
はだかで過ごしている


夏はまだ
わたしの腰の高さで停滞している


午後4時をすぎると
夕凪に 夏がとけてゆく
 ....
乳白色の
血を流す
草の名を忘れてしまい
野原にからだをうずめた

満天の星の鎮魂歌を
あすの朝の火に{ルビ焼=く}べて
壊れた時計の可燃率とともに眠る

忘却は
時を経るごとにや ....
たりぽん(大理 奔)さんのおすすめリスト(4281)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
寝顔- 落合朱美自由詩12*05-9-15
西日さす- LEO携帯写真+ ...6*05-9-14
サイン- プテラノ ...自由詩1*05-9-14
「_沸騰しない。_」- PULL.自由詩11*05-9-14
日々のうた- 銀猫短歌9*05-9-14
銀河鉄道- 千波 一 ...自由詩31*05-9-14
星屑ろんりねす- 本木はじ ...短歌1405-9-14
夜呆- 自由詩2*05-9-14
早朝の庭- AKiHiCo自由詩905-9-14
すすきの丘- さこ自由詩405-9-14
振り返るとき- tonpekep自由詩18*05-9-13
いつか空飛ぶ円盤が来る日まで- 大覚アキ ...自由詩505-9-13
ユウレイ_ノ_ウタ- こしごえ自由詩14*05-9-13
深夜飛行- umineko自由詩8*05-9-13
名前の無い風- 恋月 ぴ ...自由詩8*05-9-13
札幌は_優しい- クリ散文(批評 ...6*05-9-13
冷たい朝がある- 霜天自由詩805-9-13
夏からの手紙- ベンジャ ...自由詩14*05-9-13
悲しい摩擦音- カンチェ ...自由詩705-9-12
- newR自由詩205-9-12
火の鳥- 千波 一 ...自由詩17*05-9-12
ビューティフル- A道化自由詩1905-9-12
えすけーぷ・くろーず- 蒼木りん未詩・独白205-9-12
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そのような目で見ないでください- 千波 一 ...自由詩17*05-9-11
VooDoo_Jungle- 恋月 ぴ ...自由詩11*05-9-11
少しだけ歩き疲れたら- 千波 一 ...自由詩19*05-9-11
夕凪にとけてゆく- 望月 ゆ ...自由詩31*05-9-11
忘却曲線- こしごえ自由詩15*05-9-11

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