路地裏の傘傾げ
死ぬときは
風邪をこじらせてと決めていた
かんざしではないことを不運に思いながら
奥さん、
こっそり呼びかける
その塗箸は
やはり孤独でできているのですか
梅は前線を作らない
梅前線と決して言わない

ぽつぽつと
五月雨がやがて降りしきるように
いつの間にか咲いている
あちらこちら
あたたかな
山肌や
木々や
家々の壁を背負って
大 ....
いちばん近いのに
いちばん遠い人と
言うあなた
まさか
私のことだと思いたくはなかったけれど
そのようだ

そっくり
その言葉
お返しします

あなた
私のなにを分かっているの ....
               090120


雪の中に埋めたのは
t.t@edssとICチップ
1939年に生まれた人が
初めて聞いた音楽は
電電太鼓に笙の笛
それとも
並四ラ ....
陽の光指のフレームに切り取ると世界は消えて残る面影

携帯を開いては閉じリズム取り鳴らない音に膝が震える

夜道さえ静かならざる都市だからせめて黙って紫煙燻らせ

向こう側テレビに映る鏡像 ....
               090118



語感が好いからと言って
のんびりしすぎた
背伸びをしないで居たら
背中が堅くなってしまった

三重塔が美しい姿態を日に曝す
光り輝 ....
1月1日や
2月14日や
12月24日が言いました

すいません特別っぽい日ですいません
わたしたちなんかがいるせいで
なんかちょっとしょんぼりさせてすいません

いいんです
普通の ....
「いい天気だね」は 愛してると同じ意味

あなただけが分かればいい

あなた ひとりにだけ 伝えられればいい

あなた以外には知られたくない気持ち

 沈みゆく夕陽が
 たくさんの情報を引き出して
  ....
女って強いものだよ
わたしが知っている
わたしと血の繋がった女はね
だから

『愛が欲しい愛が欲しい』と
言葉尻に聞こえる話をする女は
嫌い

『愛してもっと愛して』と
肩を落とし ....
うさぎをどうやって救おう
名もなく死んでいくうさぎ
おびただしい数のうさぎ
うさぎは物音が怖いから
物音をたててはいけない
人の姿も怖いから
人の姿をしていてはいけない
そっと空気のよう ....
空が好きという人は少なくない


  「空を自由に行き来できたら」


よく聞く言葉だ
完全なる三次元を体感できる空とは
陸上という束縛からの解放を意味する存在なのかもしれない ....
夢のなかで草原を走りまわってきた
飛び乗った駐輪場の屋根が思ったより熱かった

スーパーの裏口で搬入のおっさんとの
ちょっとしたバトルに勝利を収めてきた
玄関のペットボトルのむこうに
 ....
惜しまれながら死んでゆく英雄に憧れた
俺は最終兵器になりたくて
生物史上最強になりたかった
何で波動拳が出せないのだろう
かめはめ波が出せないのだろう
せめて手から火が出ればいいのに
あぁ ....
ほんとうかどうか
知らないけれど
詩の勉強会
みたいなところで
こんなふうに言われるらしいね

悲しいだとか 
せつないとかの
感情を指すことばを使わず

あなたの気持ちを伝えてご ....
歩けない事が
空にのびていくために
必要なのだと
言い聞かせる事に
酔いしれ擦り切れ
根をかじる
悪食に
倒れたら
仲間になれそうな
錯覚を満たす

ひくことも
さることも
 ....
それを蛍という人達が
優しい微笑で
小鳥をつつむように
佇んでいる

その声が
空に飛んでいくように
雨が降ることを
雪になることを
そういえば君は
星になる
と言ったかもしれな ....
月が
30Wの白熱電球の輝きを持って
フラリと空にある

都会の冬の夜空では
どんなに空気が澄んでも
瞬ける星は数少ないから

月は遠慮なしに
夜空を支配できるというのに

少し ....
真上の月
四つの杯
ひとり去る猫
ひとり去る猫


蝶が蝶を吸いに来る
重なりのむこうの波
波のむこうの冬


より硬いものに触れ光は撓む
くすり指のふ ....
美しいその森は
青く
半透明の管が這っている

踏み入れると
足の下で
古い管が壊れる音がする

管の中には
森の血液、シチューの色をしたものが流れている

それは遠い山の中 ....
コロンと鳴った 耳の下の方で聞いた
なんで気が付かなかったんだろう
ハネた髪の毛が鏡に映ったりして
食パンの焼ける匂いを嗅いだりして
振り向かなかった 振り向かなかったんだ


行ってき ....
土を掘り返して
魚を埋めたら
指の木が生えて来て
わたしを捕まえようとする
季節は春で
びゅんびゅん伸びる指は
わたしの喉元を締め上げた
どうしたらいいんだろう
土を掘り返して
せめ ....
           090107

くるりくるりと
繰り返される
怖いことを
だぼ鯊の眼で
見つめていると
潮が満ちてきて
平らになって
異国の地は
遠くなって
山からの風が
 ....
あなたは書かれた事のない手紙
いまだ出された事のない手紙
封を切られないまま
大切に言葉をしまい込んで


わたしはそっと考える
その言葉がどんなに心を震わせるかを
わたしは夢を見る
 ....
End of day glassという言葉を知ったのは中学生の時、英和辞書をぱらぱらめくっていたら、ありました。意味は、「彩色ガラス」としか書いてありませんでした。
「End of day」のことを ....
うす水いろの
かぜのように
正月につかれて
病院でねむっている

かわいいひと

もういちど
海のうえで
にっこりと
太陽になろうね

今にも落ちそうな
線香花火の最後の赤が

すっ


手元で息絶える


嗚呼
恋は終わるのだ

こんな風に
化石になって



 
オリオンが
その名前を残して隠れ
朝は針のような空気で
小鳥の声を迎えうつ
わたしは
昨日と今日の境目にいるらしく
まだ影が無い

太古より繰り返す冬の日
あたたかい巣箱から
掴み ....
お正月ぐらいはと帰った実家で
思いがけず伯父さんからぽち袋をいただいた
幾つになっても嬉しいものは嬉しい

おめぇにもやっからよ

おとそ気分全開な赤ら顔は楽しげに
崩したあぐらはすっか ....
女の子は春に生まれました
桃色の小さな小さな靴が贈られました
風が若葉や清楚な花の匂いを運んできました

女の子の母親は六月がいっとう好きでした
雨が降ると木々や庭の草たちが
歌を歌うから ....
まるまるさんが培養されるとき
相談ごとの中心部はどこにしよう
体がステンレスの上でスライドされても
限界はそれほど悪くない

流し込まれるか取り出されるか
状態を知らないから祈る
祈るう ....
たりぽん(大理 奔)さんのおすすめリスト(4281)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
模倣- FUBAR自由詩7*09-1-21
春贄- 小池房枝自由詩409-1-20
いちばん遠い人- 蒼木りん自由詩409-1-20
雪の中に埋めたのは- あおば自由詩4*09-1-20
小集_「夜巡り」- 紫音短歌3*09-1-19
五重塔- あおば自由詩12*09-1-18
いいんです- ふるる自由詩13*09-1-18
いい天気だよ- 北大路京 ...携帯写真+ ...27*09-1-16
なさけない時に- 蒼木りん自由詩109-1-16
うさぎを救う- ふるる自由詩6*09-1-15
釣りをしながら考えた- 北村 守 ...自由詩5+09-1-14
猫が顔を洗ういくつかの事情- 角田寿星自由詩7*09-1-12
GQ- 虹村 凌自由詩2*09-1-12
アーリー・バード- umineko自由詩18*09-1-12
地上- 砂木自由詩15*09-1-11
それが蛍というのなら- AB(な ...自由詩509-1-11
月夜- kauz ...自由詩6*09-1-10
光と名前(号令)- 木立 悟自由詩409-1-10
森の娘- ミゼット自由詩3*09-1-9
消しゴムを忘れた日の歌- 千月 話 ...自由詩7*09-1-9
土堀り- チアーヌ自由詩409-1-8
- あおば自由詩6*09-1-7
手紙- 石瀬琳々自由詩10*09-1-7
End_of_day_glass- ふるる散文(批評 ...4*09-1-7
かわいいひと- 草野大悟自由詩5*09-1-5
それか_ら- umineko自由詩9*09-1-4
ふゆの背中- 銀猫自由詩21*09-1-4
ぽちなひと- 恋月 ぴ ...自由詩24*09-1-3
六月- ふるる自由詩8*08-12-30
二番目の世界で- 木葉 揺自由詩2*08-12-29

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