幼い頃のひとり遊びの記憶は
影となって私に纏わり
誰かを愛そうとするたびに
耳元で呪文を投げかける

楓の色づく様を
薄の頭をゆらす様を
人と分かち合うやすらぎを ....
「マンダリン奏者(1)」

  フロリダな笑顔で
  指を震わせる
  琴線って
  小指が触れるとこらしい



「マンダリン奏者(2)」

  今日は
  マリンバと一騎討 ....
あなたは四十になりました

お祝いに
枯れかけた木に
お酒を振舞いましょう
花が咲き
ふたりに散らしてくれるといい

美しいまま
散ってゆくのは
夢でしょう
酔いましょう
一夜 ....
低いオクターブで
朝を告げながら
高いところを
水が流れている
知らないあいだに またひとつ
季節をまたいでしまった


雲と空に距離が生じてゆく
そのすきまを
縫いながら、通過す ....
キミのまねをしてみる

ちょこっとだけ背伸びをして

キミがスキだと言ったあのお酒を

コンビニで見つけたとき

ついつい手を出しそうになる自分を

ふと、笑ってしまう

鏡の ....
新幹線のぞみ22号で
トンネルも
山も
街も
風景をシャッフルだ

ああ
僕は恋人に逢いに行く

携帯のメールも
僕のはやる心も
空に弾けて
砕けそう

銀緑の光線が
四 ....
つけっぱなしのテレビから
何の音もしなくなって

それでも
こうして眠らずにいる

何かが
始まるかもしれない



もっと
違うように

もっと
力強く
 ....
いつも 足りないと
つぶやくような目で
半透明 だった
校庭も
平たいホームの直線も
影をうばうばかりで

屋上にでるたび
そらに 手をひたして
紅くそまった冷たいゆびを
にぎ ....
改札口にて
お待ち申し上げております


行き先を
詮索したりはいたしません
どうぞ
ご安心を


あなたがここを
通過してゆく事実のみ
確かめさせて頂きたいのです ....
ひとりになる
そんなことは結局、どこにもないのかもしれない
はぐれがちになる秋の、空の一片は
また明日と手を振るように
ぽっかりと抜け落ちている

秋の
すっと高くなる人たちの
忘れ ....
朝の空気は
ひんやりとして
あたらしいいのちを
送りだす
遠くから聴こえる
鳥の声に
遠くで暮らす
母の足音
滲んでる

{引用=耳を澄ます}
朝の空気は
瑞々しくて
白から ....
アースジェットが
秋のはじめになってもまだ半分くらい残っている
しゅーと夏を吐き出してみる
秋はそんなところから始まる

ぼくは割り算を高い空に置く
割り切れないことは繰り上げるのか
繰 ....
眠りは当局から支給される
月にいちど注文をすることになっている
私は主に スタンダードな「白の眠り」を注文する
けれどいつもおなじ眠りというのも
あじけない気がするので
やはりスタンダードな ....
{ルビ夥=おびただ}しく降り注ぐのは
湿り気のある眼球たち

あまりにも優しい成分なので
それらは
{ルビ容易=たやす}く踏み潰せてしまうのだが
悲鳴に私は恐怖する

オアシスはすぐ其 ....
 ねじまげられた心の滑走路
 遠くまで飛べなくなってしまった
 黄色い太陽はタマゴのキミ
 一度食べようとしたらやけどした
 大きな荷物を背負って
 友人は異国に旅立った
 誠実で唯一 ....
左肩に星のかたちのタトゥー
唇にはフランスの煙草
彼女はいつも退屈してる

なにもかも
呆れるぐらいあっという間に終わっていくから
暇つぶしにもならない
そう つぶやいて
彼女はテレビ ....
自殺を考えたことがあります
いいえ、「考えた」のではなくって、「しようとした」と言ったほうがいいのかな
毎晩電話をかけてくる女の子がいまして、タイプじゃなかったんですけど、
いろいろお話するうち ....
わたのある夏の日の
火の粉とともに
野原の蒸気は渦をまく。

ぼくらは真赤です。



麦畑をすぎる
風になまえがあるように
瞬きもまた瞳。

ぼくらは真赤です。
僕のお母さんからは ロケットが出るんだ

小さい頃 そう歌ってた記憶がよみがえって来たんだ

作詞も 作曲も 全部僕で
ずっとずっと、歌ってた気がする

僕のお母さんからは ロケットが出 ....
「レッサーパンダは クマ科か アライグマ科か という 
長年の論争があって 近年 独自のレッサーパンダ科に 分類されることになった」

というニュースを聞き アザ戦は「なんと理不尽なっ!!」と思 ....
君は寝た振りが得意
わかっていてもウッカリ騙され
今朝もゴミ捨ては僕の役目


君は大人だから
分をわきまえているよね
僕はと言えば歳はくっても
燃える恋と燃えない恋の分別さえ
未だ ....
久しぶりにホワイトソースを作る。あの、バターから作るやつ。

ミルクはあたためた方がいい、とか。
木のへらで丁寧に、とか。
バターがふつふつと、泡立ってから小麦粉を、とか。
小麦粉臭さがなく ....
砂の音のする、波
波の音のする、空
横たわり、重なり、果ててゆく、
空と波と砂のコントラスト


波打ち際を見逃したら次は
水平線に紛れてゆく人の素足が
空と波と砂の
コ ....
闇に満ちる甘い香り
ああ
金木犀の季節なのだ
こうやってわたしは毎年
自分の誕生日が近いことを知る
空に浮かぶ銀色の月
野良猫の眼は金色に輝いて
重く柔らかな闇の中で
母の背に負われた ....
{引用=
自分が自分であることに
儚い戸惑いを隠せないのなら
あなたは泣いていい
存分に泣け
其処には
散々に舞う桜の花弁のように泣く理由が在る

自分が自分であることに
未来を確立 ....
上町の焦げ臭い定食屋の隅に
加藤が座っていた
何十年も前からここに憑いている

かつてはこの辺りにも産業があった
公僕たちがしなやかな課税に遊ばれ野原をかけめぐっていた
雨音を聞いた俺は外 ....
私の
モチベーションの何割かが
復讐で出来ていることを
きっと
あなたは知らないし
それはそれでかまわない

だけど
あなたは会うたびに
輝いていてしまうから

私も
置いてい ....
わたしの部屋にある目覚まし時計は
いつも笑っていて
元気で
わたしはそれを見ると
哀れな気持ちになる
持ち主が
こんなにしょぼくれた気持ちで
日々を過ごしているのに
けなげに目覚めの時 ....
雪融けのせせらぎが
草木に沁み込む速さで伝わる春

ひらいた花のはなびらが
舞い散る中で見た空の
青さを呼吸するような夏を過ぎ

虫の声に名残匂わす
涼しさにはほんのりと憂いの秋が
 ....
心の海は
?ジエチルエーテル?
醜い嫉妬は
?火打石?
カチリカチリと…
追い詰められた
時間は短い
導火線
軽い火傷か
重症か
逝くか堕ちるか還るのか
粉々に散ってゆくのは…
 ....
たりぽん(大理 奔)さんのおすすめリスト(4281)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
風葬- 落合朱美自由詩42*05-10-8
けろっと(4)- umineko自由詩4*05-10-8
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なりきり鏡- 仲本いす ...自由詩2*05-10-6
シャッフル- けんご自由詩605-10-6
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改札口にて- 千波 一 ...自由詩41*05-10-6
はぐれる空も、見送る人も- 霜天自由詩1205-10-6
朝の祈り- 未詩・独白13*05-10-5
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眠りのシステム- 塔野夏子自由詩35*05-10-5
砂嵐- 千波 一 ...自由詩11*05-10-5
夜への用意- 炭本 樹 ...自由詩9*05-10-5
BOREDOM- 大覚アキ ...自由詩105-10-5
飛ぶのが怖い- クリ未詩・独白11*05-10-5
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ボクのお母さんからはロケットが出るんだ- 仲本いす ...自由詩11+*05-10-4
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リレーする季節- ベンジャ ...自由詩11*05-10-3
ココロノ〝ドク〟- 唯浮自由詩205-10-3

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