さみしいと
寄り添うくせがあるので
いつも
ポケットにウサギ

鼻先を
ちょこんと出して
ふさふさの
耳をたたんで

私があまりにも
にこにこしてるので
人は誰でも不思議そうに ....
職場の先輩が 
強気な部下のOLに牙を向かれ 
いじけてた 

この日、日誌の僕は 
書類をコピーしたら 
紙が詰まった 

事務所に行って 
先輩呼んで 
「 頼りにしてます、助 ....
夜の信号
青緑

一台も通らない国道

やがて
赤に変わり
青になり

また赤になり
青になる

誰も通らない


おーい
みんな

死んだのかい ?



 ....
キャッチングキャッチングDVD
追いすがるよなひねり出し効果に
器具を掃って自己卑下チョップ
冗談さらせよ一転倒立
腰まげて6ロックB‐BANG
地べたに頬擦りしなきゃ
スコンスコンだるま ....
  冷たい雨が染み込んでゆく{ルビ苔=こけ}の
  やさしい沈黙に
  身体を重ねたくなる夜は

  窓ガラスに青いセロファンを貼りつけて
  閉じ込めた気泡の膨らみを
  指先でなぞって ....
パン屋で晩ごはんに
パンを買ってたらさ
雨降ってきて
俺のほかにお客さん三人
雨宿りだ
このパン屋は引っ越してからよく来るようになった
おいしいし
お姉さんがきれいだ ....
眠れる人魚は
海を失ったことを知らない
もつれた後ろ髪は砂になって
青白い街に降り積んだ




水になりながら
瞬きのほかは
宝石の泡に見惚れてた
かげる頬はい ....
川面に跳ねる無数の虫たち

深い底の
引力に抗って

跳び続けなければ
直ちに飲み込まれ

消える

嵐の夜の虫たちは魚となり
晴れた日には姿を隠す

掬うのは
網ではなく ....
また会いましょう)


その黒髪の薫りは
つげの櫛に波立つ海原であった
その深海にひそむつめたさのかたちに
ささえられている波が
{ルビ風色=ふうしょく}の移行を生んでいた
静まったか ....
タイも
ヒラメも
マグロも
みんないました
白いお皿の上で
おそろいのお刺身でした
海みたい
子が言いました
まだ海を
見たことのない子でした
つきの誘いにうみは揺れ
えいえんのわかれが
ちぎられてゆく

みずのかがみに映るのは
浮かびのひかりか
しずみのそこか
こたえをつかめぬまま
円い波だけが
のこされて
ここ ....
人それぞれに歩みは異なり
知ってか知らずか
寄り添い或いは遠ざかり
ときには
いずれが頭であるのかを迷いながら
もしくは迷われながら
人それぞれに
異なる歩みは終わらない

かくして ....
この時を封じ込めるように
祈る

静かな瑠璃色は
両のてのひらを祈りのかたちに
そこに少し息を吹き込むようにして
そっと閉じていて
ひそやかに夢を育んでいる

あなたは
わざと大雑 ....
疲れたようにうずくまる
動物園のダチョウは堅い地面に佇んで
見渡すことのできない世界で
それでも何かを見つめている

鉄の柵は頑丈で
あっちとこっちを隔てているけれど
本当に隔離され ....
思わず声にしてしまった
ことばよりも
言い出せなかった
ことばの
内に秘められた真実
レンガを幾つも積み重ね
ひとは誰でも
その真実をこころに閉ざしてしまう
日々の暮らしと
日々の思 ....
交差点の向こう側で
指揮者がタクトを振っている
その動きに合わせて
たくさんの仔猫たちが
次々に海へと入っていくのが見える
カタクチイワシの群れが来ているのだ
胡麻漬け
卯の花漬 ....
呼んでいる
呼んでいる

濃紺の夜長に虫の音響き
深くこころの闇夜のなかで
銀の鈴をしゃん、と鳴らして
呼んでいる

待っている
待っている

金木犀の匂いが止み
あたりに静け ....
どうして兄弟でもない男の人と
いっしょに暮らさなければならないのか

結婚前に、たずねた

そういう決まりになっているんだ
と 彼氏は言った

あんまりあっさりと言うので
笑ってしま ....
ああ また白馬が

やってきたんだね

まだぜんぜん食べてないのに

そんな目をして

いつも俺が

しんけんに作った

晩ごはんをふたくちぐらい

ゆっく ....
旅をつづけるほどに
私たちの旗は透明になり
時折見いだす標にしるされた言葉も
少なく 暗示的になっていった
最近冷蔵庫に
レモンを一匹
飼っていたら

今朝
絞られていた

何か飲むときにいつも
瞬きを忘れるおまえは
俺をじっと見つめながら

こくこく
ちいさ ....
橋は斜めに延びている
狭い歩道には影も落ちない
月も雲もいない


何人かの顔がよぎる
数秒の会話が流れる
いくつかの名前が着いて来る

どれもが此処にはいない


昨日に在る ....
脈を取ると指先に
セミの鳴き声が
伝わってくる
僕らの身体の中にも
駆け抜けていく夏があったのだ
どうかお元気で
手を振り
手を降り返したあなた
あの日に
友だちでいてくれて良かった ....
ある季節の終りに
風鈴が
まぶしくゆれていた

わたしは 風へ帰れるだろうか
いつの日か
空で回旋する球形の庭園に
立ちよることが出来るのか
ゆれることと立ち尽すこと
そして、歩いた ....
いつの日かきっと
樹は空を砕くだろう
その日のために
言葉たちが樹を覆っている
仕草たちが樹をめぐっている

樹が美しいのは
目に見えないすきまが
哀しく発電しているからだ
曲がり損 ....
「パリーへ二人で行こう」
あの頃は佐伯祐三に焦がれていて
寝物語に囁いた僕の言葉を
君は黙って受けとめてくれた
僕に離婚歴があることを
君は問わないでいてくれた
僕が夢見たパリーの空は
 ....
理由をお尋ねしても構いませんか

無用な物事に慣れてしまえば
あなたの哀しみと同等に
わたしも哀しいのです
涙の理由を
お尋ねしても構いませんか

夕闇のなかを
誰も彼もが急ぎ足 ....
                    



今日は仕事ないから
俺たち遅くまで寝てたっていい
でも空がほら
あんまり青いから
外に出ようぜ
競争だぜ
階段駆け下りて
飼い犬に ....
あなたの手の温もりだけが、あたしの存在を確かにする。 ただ 届けたかったものが届かない
けれど 届けたことだけ 思い出して

いつか私は 暖かいものがあったと
眼しかつむるものがないこと
瞑る眼が それでもあることに
感謝して

数は ど ....
たりぽん(大理 奔)さんのおすすめリスト(4281)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
いつもポケットにウサギ- umineko自由詩20*06-10-7
「ピース」_- 服部 剛自由詩6*06-10-7
〈おーい〉- 蒼木りん未詩・独白706-10-7
後遺症ランニングファスト- 木葉 揺自由詩9*06-10-6
そして、いつか猫になる- 佐野権太自由詩18*06-10-6
雨宿り- 水在らあ ...自由詩31*06-10-6
スクリュウ- カンチェ ...自由詩506-10-5
川面思考- 深月アヤ自由詩7*06-10-5
(変転する、)黒髪- こしごえ自由詩17*06-10-5
水面を知らない- たもつ自由詩1206-10-5
水没ハーモニー- 千波 一 ...自由詩19*06-10-5
蛇行- 千波 一 ...自由詩17*06-10-4
りんどう- 銀猫自由詩18*06-10-4
翼を持って生まれてきた- ベンジャ ...自由詩4*06-10-3
ペンキ職人- 恋月 ぴ ...自由詩19*06-10-3
カタクチイワシの仔猫たち- たもつ自由詩16*06-10-1
くちづけ- 銀猫自由詩15*06-10-1
救い- 砂木自由詩26*06-9-30
白馬- 水在らあ ...自由詩23*06-9-30
世界の核_あるいは果てへ- 塔野夏子自由詩8*06-9-29
レモン水- 水在らあ ...自由詩21*06-9-29
- 松本 涼自由詩506-9-28
さよなら- たもつ自由詩2906-9-28
孤影の鳥- こしごえ自由詩15*06-9-28
- 葉leaf自由詩1106-9-28
パリーの空と街と- 恋月 ぴ ...自由詩19*06-9-28
成就- 千波 一 ...自由詩11*06-9-27
おめでとう- 水在らあ ...自由詩29*06-9-27
ふたり旅- むくげ携帯写真+ ...406-9-27
刻限- 砂木自由詩10*06-9-27

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