少しづつ はぐれるようにして
息のつけるところまで
霧雨が 庇う様だ

陽射しが吠えていた 
ハンドル握りながら
ひとすじの 血脈が
太陽に かかると思っていた

そして 同じくらい ....
別れたダサ男のしつこいチョクメ
援交 けっこう もうけっこう
言い寄るイケメン 鼻毛が気になり
オールで汚れた勝負パンツ
寄せてもむりむりバストアップブラ


バンザイ ウザイ イタすぎ ....
かつての僕は
あなたという列車を
引き止めるために
真実と真心という
二本のレールを
一本
冒険に変えて
脱線させたものだった

でもそれは一瞬で
多くの人のために
あなたはまた ....
白い春の夕暮れ
浅い眩暈が意識を通過する
柔らかな距離がゆるやかに傾き
西に沈む誰かの声 遠い声

傍らの抽斗の中で
淡い儀式の記憶が疼く
それはやはりある春の夕暮れの
古い棟のうらさ ....
 恋人を待つように
 明日を待ちわびる
 
 繰り返し押し寄せる波のように
 昼と夜が交互に入れ替わるように
 毎日の出来事は移ろい変る

 過ちを犯しても挽回のチャンスは与えられるのよ ....
間違っている気がして
冷蔵庫の乳製品を並べることにする
自分に似ているものは右側に
似ていないものは左側に
それ以外のものは
バスタブに順序よく沈めていく
ひとでなし!
口のよう ....
ヴィレブロルト・スネルは己の運命も未来も悟りはしなかった。
しかし光は己の運命を知っていた。

もっとも速くあれ

それが光の命題であり運命であり
屈折しても反射しても散乱しても構わなかっ ....
凍りつく落日が、煌々と浮き上がる、
退廃の翼が燃えている丘陵地帯を
毅然としたまなざしが、顔を引き攣らせて、
走り抜けてゆく。
夜ごと、記憶の手帳に書き加え続けた
凛々しい言葉は、荒れ狂う午 ....
  朝焼けがまだ
  始まらないので
  本当は昨日
  あなたに届くはずだった
  手紙のことを思った


  夜明け色の
  手紙を贈って欲しい
  君と一緒に
  指差して、 ....
あなたがあまりにも大きく樹をゆらしたので
花びらが落ちているのだった
色とりどりのかみふぶきに混じって
潔白な白がくるりまっているのだ
地上ではパレード
美しくなった出会いと別れへの ....
祝日 新宿の午後は人波に{ルビ溢=あふ}れて 
逃れるように僕は古びた細い路地に入る 

道の両脇に{ルビ聳=そび}え立つ高層ビルの壁に挟まれた 
細い空を見上げると吹いて来る向かい風 
ア ....
花のあるところに 埋まってください
日向の多いところで 眠ってください
淋しくないように 小鳥が好む土地で
粟の穂が 棚引いているような地で
魂だけは 健やかに 休んでいてください

出来 ....
あなたにも

嬉しい気持ちを

おすそわけ
つまさき立ちで

小鳥を真似て

高い空に知らしめす

両手を広げ

澄んだ少年の瞳で
小さい、部屋。手を伸ばせば窓になれるし、空を少し撫でることだって、出来る。秋がくる、それまでにまだ、これほどの空気の壁が出来ていて。目を閉じても、耳を塞いでも、短い呼吸で手を伸ばせば、僕らは寄り掛かる .... 自明なるものに
囲まれているから
ぼくらの内側では
一切の悪が
育ってゆくのだ

風景としての
自分に
すっかり
慣れてしまった
ぼくらは
生まれた瞬間から
すでに
年老いて ....
 忙しく行き交う電車
 その車窓から見る景色は
 瑞々しい緑に栄えているのに
 僕の瞳には虚ろに映るのは何故だろう

 行き先案内のない我が行路
 人々はただの虚像にしか写らなくて

 ....
歌舞伎役者は
立っているだけで美しい
その凛とした立ち姿は
長い鍛錬の賜物だ

私の言葉よ
おまえは立っているか?
インターネットの言葉の荒野で
おまえは立っているか?  ....
Scene-1 ワンナイトスタンド


吸いかけのセーラム・ピアニッシモ
「お先にどうぞ」はシャワールームに消えて
枕の下に隠した明るい家族計画は
LLサイズの見果てぬ夢
渇いた二人の身 ....
大きな湖に
沈んでいく夕陽を追って

ガリレオってすごくない?
これで
地動説なんて
思いつかんよ絶対

ぶつぶつと
つぶやきながら
コウちゃんは
デジカメを構えてる

その ....
囀るひばりに誘われて
五月の原っぱ

やわらかな緑が
裸の足にくすぐったくて
昨日はふり向きもしない
ぺんぺん草がかわいらしい

青い空に
浮かんだ雲を
目で追いかけて
眩しい形 ....
あのあおい波が沖まで連れて行くんだわ
そうよ私たち逃げるの
あそこにあかい鳥がいるわ
そそり立つ岸壁はまるで斧

こわいなんて言っては駄目
だってあんな絵本は嫌い
小鳥は飛ぶことを諦め
 ....
星飛雄馬のお父さんが
ちゃぶ台をひっくり返したのは
実は
たった1回らしいと
誰かがブログで話してた

怒鳴って
声を荒げて
破壊して
それは新たな怒りを呼んで
そうして
本質は ....
あの人はきらいって
言われてるらしい
私の

知らないところで
しずかな毒が
含み笑いで流される

私は
ビルの屋上で
ぼんやり街を眺めてる

きらい
きらい
きらい

 ....
いつか、と
少し頭を抱えるくらいで旅立てる昔話
私たちは傘でした、と言えば今でも信じないでしょう
折りたたまれた言葉の上で
降りかかる、(時々には)人や人から零れた
何か
を、払いのけなが ....
川縁の土手に根を生やした蒲公英たちは
うららかな春の陽射しを浴びて
いっせいに背を伸ばす


夏になったら向日葵になるの


ダンデリオンが通りかかると
みんなで声をそろえて問い ....
眠れない夜
眠らない夜
想いの行方は
彼方

銀の先は
星を射す

いくつの言葉を
集めても
満たなくて

繋げた言葉は
形を描けず
流れる星になる

めぐる
めぐる ....
序列と権威から遠く
(そうであることが必要だった)
ぼくは夢の ドミノたおしの黒幕を
暗殺するため たったひとつの武器である
ことばを 自分自身へ向けたのであった 
透明なビー玉はころがっていって
冷蔵庫の下からほこりまみれで帰ってきた
それを見ていたから
僕は大会で優勝できたのだ

ずっといい子にしていて
サンタさんが大きなお人形を贈ってくれた
そ ....
魚が膜を突き破る
なにも啼かず座り込む鳥
船はゆっくりと線をひいて
そのしたにはひっそりと海
たりぽん(大理 奔)さんのおすすめリスト(4281)
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- たもつ自由詩1506-5-7
もっとも速くあれ- 佐々宝砂自由詩10*06-5-7
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明星- 嘉野千尋自由詩17*06-5-7
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東京- ki自由詩406-5-3

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