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去年のいまごろ
子供が拾ってきて
ミルクを与え
病気だった目に
抗菌の人間の目薬を差してやって
鼻水拭いてやって
お尻拭いてやって
おトイレおしえて
ゲロも掃除して
一緒の部屋に寝て ....
服を脱ぐと
地獄絵図の中の悪人みたいな身体
わたしは
ずっといい人間だと思ってきたけれど
強くなろうとしているうちに
身体はすっかり老人になってしまった

いつ死んだって
いいとは言え ....
物に感情移入してしまうのは
馬鹿げているのかもしれないけれど
その物に関わったひとの心は
つながっていると思う
あの自転車を見るたび
泣いてるようにしか見えないから
三年以上
電信柱に寄 ....
いちばん近いのに
いちばん遠い人と
言うあなた
まさか
私のことだと思いたくはなかったけれど
そのようだ

そっくり
その言葉
お返しします

あなた
私のなにを分かっているの ....
女って強いものだよ
わたしが知っている
わたしと血の繋がった女はね
だから

『愛が欲しい愛が欲しい』と
言葉尻に聞こえる話をする女は
嫌い

『愛してもっと愛して』と
肩を落とし ....
りんごが食べたい
泣きながら
りんごを食べたら
美味しそう
わたし
泣きたいの
身体から
毒をみんな
出したいの
青い車の隣で
真っ赤なりんごを食べてみたい
いまは
白線の上にいて
アスファルトのはずのあの灰色は
落ちたら
池みたいに
わたしを吸い込んでしまうんだろう
あるいは
どこまでも底のない空の上の
飛行機雲
突然途切れて
飛び込 ....
コンクリートの塀の上に
鳥みたいにとまって
下を見たら崖で
気づいたらもう
落ちている夢を
いや
妄想をよく見て
神経は
そんな私の頭の中に不安という
ゴミが散らかっていると警告する ....
ああ
真に面倒くさい世の中じゃ

わしゃ
眠いんじゃ


ああ
実に面倒な世の中ですね

私は
とても眠いのです
彼岸花が倒されていたのは覚えている
あれはどこだっけ
あれはわたしだっけ

晩飯のおかずを考える
家には
年寄りが居るから

エプロンをして料理をする
パジャマを着て寝る
そんなこ ....
爪を切って
わたしを捨てていく
気まぐれで
ときどき拾うものは
落っこちてる人のこころ
だいたいは
見て見ぬふり
蹴っ飛ばしたりもする
投げるのは
じゃまなもの
わたしの屍骸を
 ....
誰かと話がしたくなって
「ねえ、こうやってくれない?」と
ぎゅっとした

ぎゅっとしてもらいたかった
つまり
それって
気持ちいいことだから

してもよければしてくれるし
嫌だった ....
寂しがり屋がどうしも
すきになれなくて
プイッとしてしまうから
気が付くと
わたしが寒い

満月と
見つめあう冬の夜は
ばかだった恋を思い出して
ため息をつく

そんな
無駄そ ....
なににも負けない柚子の香りにひかれて
家につれて帰った
冬なのに
ここには
まだ雪が降らない
一度も白を見ることもなく
この季節が過ぎてゆく気がする
寝ぼけた春を思い浮かべて
重たい気 ....
なんとなく
冬に
寒々としたあの山を見るのはきらいで


ここに帰ってきて
あなたに
寝巻きとかトレーナーとか
買ってやるからと
買い物に連れて行かれたりして
わたしも
誰かの子 ....
大嫌いなのに
「あんたなんか大嫌いだ!」と言えないのは
言えないからだよ

なんでって?

心臓が張り裂けそうになるからだよ

自分にも同じ矢が刺さるってこと
おまえは

おまえの描きたいものを描けばいい

おまえ

いま自分の絵が好きか?

人の真似は人まねにしかならないんだよ

自分を否定するから苦しいんだ

何で描くことが好きに ....
. ............. .. ... . .......... .. .......... . ... .. . . ..... ........... .. . .... . . .. .... 夜の信号
青緑

一台も通らない国道

やがて
赤に変わり
青になり

また赤になり
青になる

誰も通らない


おーい
みんな

死んだのかい ?



 ....
布団だか
地べただかわからなく
倒れこみ
かいだ匂いは
金木犀

嗚呼
わたしは

それだけで
しあわせ者だ
風の匂いが
秋の匂い

明日につながる今日は
終わりじゃないから
投げやれない

ちかごろ
葬式の想像ばかり
生きるも死ぬも
自分の思い通りにならない

ギリギリ
義理立て
 ....
故郷に向かう電車で
斜め向かいに座った男性は単行本に夢中だった

その人が
かつての同級生
しかも
思春期に
恋焦がれてラブレターを送った相手だったりしたら

帰ってきた家で
ほ ....
大人の塗り絵
色鉛筆は
木のじゃなくちゃだめさ

わたしが絵を描くのをやめたころ
色鉛筆は
みんな子どもにやったのさ

塗り絵の風景画は
なくなりつつある田舎の風景で
あったとして ....
釈明はもうたくさん
閉じこもり
かたつむり
夏の身体になれないまま
靴下を履いてねむる

囲いのない
実家の庭の花はどれも美しく
囲わなければならない
わたし達の家は
自己満足
 ....
いつまでもそばに置けない
縫いぐるみは
いつか別れなければ
ならないから
わたしの見ていない場所で
燃してください

お願い
捨てないで
燃してください

お別れは
跡形もなく
あした
死刑を待つような気分の夜をあきらめて
もう死んでもいいやと
睡魔に身をゆだねる
いくつも死んでいるはずなのに
あしたも
そのあしたも生きている

分厚い小説の
だらだらとした ....
きょうは
やけに電話が鳴り
訪問者が多かった

以前に
外構の見積もりをお願いした人が尋ねてきたとき
早く工事をお願いしたいのだけど
いろいろと
入用があって
それに
今度親がいっ ....
外の水道が壊れて
水しぶきをあげているのを見て
世界が水没するような恐怖に襲われたんだよ

まだ小学生だったからね

空に大きなヘリコプターが来て
そこから平隊服の人が降りてきて
この ....
ばかで
申し訳ないので
「ありがとうございます」
と言う
取るに足らないことでも
わたしに関わってくれたことに
「ありがとうございます」

煩わして
申し訳ないので
「ごめんなさい ....
瞳は今でも
汚れてもいなく
色褪せてもいないのに
それを気づく人は
母しかいなかった

私の求める人は
自分
を見て欲しい人だった

私が見ていなかった
私も自分
を見て欲しか ....
たりぽん(大理 奔)さんの蒼木りんさんおすすめリスト(86)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
また捨て猫がいるんじゃないかと外を見る- 蒼木りん自由詩4+10-7-6
光と影- 蒼木りん自由詩309-2-24
泣いている- 蒼木りん自由詩7*09-1-21
いちばん遠い人- 蒼木りん自由詩409-1-20
なさけない時に- 蒼木りん自由詩109-1-16
りんご- 蒼木りん自由詩308-9-28
白線の上- 蒼木りん自由詩508-7-10
散る桜- 蒼木りん自由詩308-4-18
真実- 蒼木りん自由詩4*08-2-10
- 蒼木りん自由詩607-10-7
爪切り- 蒼木りん未詩・独白307-3-22
限定- 蒼木りん未詩・独白207-2-15
忘れて忘れないで- 蒼木りん未詩・独白3+07-2-8
蒼カビが生えたらさようなら- 蒼木りん未詩・独白607-1-13
いまごろ- 蒼木りん未詩・独白506-12-7
いまはまだ言えない- 蒼木りん未詩・独白206-11-25
溢れて- 蒼木りん未詩・独白406-10-21
夜汽車- 蒼木りん未詩・独白406-10-14
〈おーい〉- 蒼木りん未詩・独白706-10-7
それだけ- 蒼木りん未詩・独白1306-9-22
秋の山麓で- 蒼木りん未詩・独白406-9-4
盆休み- 蒼木りん未詩・独白306-8-15
大人の塗り絵- 蒼木りん未詩・独白406-7-29
ラベンダー- 蒼木りん未詩・独白306-7-24
火葬- 蒼木りん未詩・独白606-6-25
猿の惑星- 蒼木りん未詩・独白206-6-1
体温- 蒼木りん未詩・独白406-5-27
りある- 蒼木りん未詩・独白306-5-23
もう「ごめんなさい」と言いたくない- 蒼木りん未詩・独白606-5-1
残り火- 蒼木りん未詩・独白406-4-21

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