春に
桜花ほころぶように
夏に
青葉の目映いように

 聞こえる

声なき声に
心はおどる

 あなたにそっと
 触れたくて



秋の
時雨に濡れるように
冬に
 ....
のりしろを見つけました。

観察しても、
どちらがのりで、
どちらがしろなのか、
わかりませんでしたが。

とりあえず。
貼り合わせてみましょう。

のり( ....
コートの袖口に
凍った風が刺さり
いつか繋いだ掌を思った

小さな歴史が吹き飛びそうな日には
冷静を乱し
きみ行きの列車に
乗ろうかと考えたりする


枕木に光る足跡を
小さな獣 ....
やわらかな
風が吹いている
丘の上の

さようなら

たくさんの公園と
澄んだ小川と
空き地と

苺の庭と
カブトムシと
サッカーボールと

さようなら



そう ....
送電線の下をくぐって
アスファルトの海を
ぼくたちは、
泳いで、


はりめぐらされる
緯度や経度に
足をとられながらも
ひたむきに
日帰りの旅をくりかえす
ねむる前、ときどき
 ....
最初に
プラネタリウムの作り方を教えてくれたのは
祖父だった


天文学者だった祖父は
黒い画用紙と豆電球で
あっというまに
掌サイズのプラネタリウムを作った

黒い画用紙には
 ....
雪にわずかに沈む枯れ穂が
足跡のように原へとつづく
雨あがりの緑が壁をのぼり
水たまりの灰に軌跡を零す


空は青く
地の霧は蒼く
かかげられた腕の輪は
ふたつの色に ....
死はすべての死ではない。

恐るべき人。
炎の十字を掲げ、
杭を打ち、
殺す。

幾たびも、幾たびも、
訪れ去って、逝く。

わたしの死は死ではない。

 ....
野に咲く白い花の可憐さを
優しさに満ちた眼差しで
静かに見つめる心を
わたしは肯定する


踏み躙られた拙い夢の儚さを
悲しみに満ちた眼差しで
静かに見つめる心を
わたしは肯定する
 ....
復号鍵の無い暗号を
みっちみっちと組み立てて
万請負頭脳埋め戻しランドにて
案山子をひとり
植えている
部屋の隅の方から、欠けてきたように思う。
そこからは、普段目にしない景色が見える。
日々の生活を脅かしかねないような恐怖感が、
見えるのです。迫ってくるのです。
私はどうしよう。

受け入 ....
無言電話がかかってきたので、無言で待った。

遠くから、海の音がした。
 
 
 
 
職場の後輩が結婚退職することになって、送別会に出かける。そこまで近い関係じゃなくて、しぐさとか笑顔とか、感じいいなあって思ってた人。そうかーよかったね。

だけどそんな感慨はもはや思いっきりマイナ ....
昨日 切り捨てられた廃線の
駅 構内には
まだ暖かな気が
そこら中に点々と赤味を帯びて
揺れ立っているというのに


朝に 幕
夜には 鉛の月影が
ゆっくりと光りを奪っていくのだと
 ....
二月の冷たい雨が降る午後
近所の喫茶店でお茶を飲みに
愛読書を鞄に入れ ビニール傘を差し
家の門を出て川沿いの道を歩いた 

川の流れる{ルビ辺=ほとり}の土に
一羽の{ルビ白鷺=しらさぎ ....
あの日の筆圧で
定着したインクが
原稿用紙の余白に
青くにじんでいた

その万年筆の字体は
水性の化石だった
硬質のにじみの層は
幾重にも連なったブレストーン

そこでは私の声もに ....
君と出会いしこの坂に
金襴緞子の晴姿
内掛け姿の君の名を
誰が鳴かずにいらりょうか


袖振り合うも多生の縁と
交わす会釈もいとほしく
生まれし定めは違えども
つのる恋と咲き乱るる
 ....
1999年8月某日

午前七時起床
朝食後、心理テスト
当てはまると思うものを○で囲む
それからこのテストを作った奴が俺よりちゃんと世界を観ているのか
どうかということが一時間に一度くらい ....
古文書の秘密を 全て暴いた後で
ヴァニラエッセンスを
二滴ほど、手首にふりかける

この狭い部屋でなら
十分すぎるくらいに

知らないうちに生えてきた
よれよれした無精髭にも
愛着が ....
日に夜をついで、
月の影をかいくぐり。

地平の弦の彼方、
鬼は羽ばたく。
明るいのはいやだって私が言ったから
昼間は1度だけだった

あの日誘ったのは私からで
光を取り除いた
水槽の底で
あなたに借りたシャツを脱いだ
ガラスの向こうを
しらない誰かの車が過ぎ ....
空の底
空気圧
破裂してしまいそうな
煙のように混ざり合ってしまいそうな


ねえ
そこで泳いで
きみの背中は
一時間だけのため息が根を張るように
そこでひっそりと、目を閉じていく ....
 1

月に憑かれたピエロが
ぼくにずっとささやきかけていた
ぼくは我にかえった どうして
こんな遠くまで来てしまったのだろう


 2

満月に
子供のオバケがひとり
さ ....
「お」
「あややだ」
「あややが来てるよ!」
「どこどこー?」
硬質発泡スチロールの塊を
子供の頭位に丸く削り
光を混ぜる積分球の
内室の雄型にする
球体を紙やすりで磨き
眺め透かす
良い感じになったので
焼き石膏に水を含ませ
球の上に厚く塗ってゆ ....
東京は
私たちの隠れ家だった

誰も私たちを知る人などない街で
なにもかもを忘れたふりをして
ただのオトコとオンナになるための
狭くて大きな隠れ家だった

東京タワーも水族館も
 ....
必死にのばした指先を
必死に絡め取って
必死に手を繋ぐ

震えながらのばした指先を
震えながら絡めとって
しっかりと手を繋ぐ

私が震えながらのばした指先を
誰かが必死に掴み取って
 ....
私の底に滴るのは
暗い砂だ

私が歩んでいるのは階段だ
いつも
上っているのか下りているのか
どうしてもわからなくなる階段だ

記憶の中には
私の指たちが仄白く棲息している
それら ....
 いきなり「近代詩再読」などと大きく出たが、僕に出来ることは限られている。一般に近代詩人に分類されている人たちの中で、僕が好きな詩人、興味を持てる詩人をとり上げて、数ヶ月に一回のペースで、何がしかの文 .... ひろければひろいほど
わたしはひとりで
つまり

ひろければひろいほど
あなたも
ひとり


あの日
真っ白なゲレンデで
わたしは
ひとつになりたいと強く願った
ゆるやかにカ ....
たりぽん(大理 奔)さんのおすすめリスト(4281)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
生きてる言葉- LEO自由詩11*06-2-5
「_のりしろ。_」- PULL.自由詩10*06-2-5
雪白の約束- 銀猫自由詩12*06-2-5
さようならと共に- 自由詩11*06-2-5
ブレス- 望月 ゆ ...自由詩55*06-2-4
ジジ星- 蒸発王自由詩5*06-2-4
雪と光- 木立 悟自由詩306-2-4
「_緋譚。_」- PULL.自由詩5*06-2-3
名前の無い風- 恋月 ぴ ...自由詩17+*06-2-3
穴掘りのデモンストレーション- かぜきり自由詩2*06-2-2
皮膚の下。- 佐々木。自由詩1*06-2-2
無言電話- umineko自由詩17*06-2-2
さよならわたし- umineko自由詩3+*06-2-2
終着駅から始まる眠り- 千月 話 ...自由詩14*06-2-1
雨に濡れた白鷺- 服部 剛自由詩10*06-2-1
にじみ- こしごえ自由詩19*06-2-1
新宿区箪笥町「袖擦坂」- 恋月 ぴ ...自由詩17*06-2-1
鳥取大学付属病院精神科閉鎖病棟のおもい出- 馬野ミキ自由詩1906-2-1
芳香ホライズン- 仲本いす ...自由詩306-1-31
「_夜躍。_」- PULL.自由詩6*06-1-31
魚たちの遊戯- 和歌こゆ ...自由詩4+*06-1-31
そらのさかな- 霜天自由詩406-1-31
月に狂う- 角田寿星自由詩7+*06-1-30
南氷洋ライブ- umineko携帯写真+ ...6*06-1-30
白を作る- あおば自由詩2+*06-1-30
東京- 落合朱美自由詩32*06-1-30
理由- あさみ自由詩206-1-29
スウィート・メロディー- 塔野夏子自由詩9*06-1-29
近代詩再読_草野心平- 岡部淳太 ...散文(批評 ...10*06-1-29
本日モ晴天なり- umineko自由詩13*06-1-29

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143