魚のために
椅子をつくる
いつか
座れる日のために
 
背もたれのあたりを通過する
ふと、足りないものと
足りすぎているものとが
少しずつある

雨に濡れた生家が
生乾きの ....
喉の奥に良からぬ話題が引っ掛かっている
だから、一昨日くらいから喉が痛い
唾を飲み込もうとしてもうまくいかない
段々と不満が頭の中で熱を持ち始めている
もうすぐ風邪でもひくのだろうか
今、と ....
それは
見覚えのある目
はっきりとは覚えておらず
覚えておけるはずもなく
覚えておいては
いけない
気もする



或いはそれは
鳴りやまない声
 欲しがるように
 さげ ....
昨日喧嘩した彼女と小川へ
蒸し暑い中で何時間
喧嘩したっけ
汗をかきながら

小川は澄んでいて
透明な絹が川底の小石をなでているみたい
彼女の足の指はまるで
ボタンに見える
きれいに ....
だらしない服が
花のように香る
からだの線が
浮かんでは消える
あなたは
無言にたなびく


降る曇
くちびる
とじたまなこ
うしろあたま
ひとつかがやく
 ....
一.


感度のよい
センサーライトが
いきばのないくらいに
点る

道は足に
ぶら下がったままで




二.


ひまし油
(メルセデス・ベンツのブレーキホース ....
希望はいつも闇のなか

ひかりを見つめて
底にある



たとえはぐれてしまっても
上手にわらって
すむように

すべての虚言を
やさしく包み

希望はいつも闇のな ....
仲の良い姉妹がいた
双子みたいだったけど
双子じゃなかった
同じ髪型をし同じ目をし
同じ口もとで笑った


寝る時も食べる時も一緒だった
片時もはなれた事がなかった
花が咲く時も
 ....
すきな ひとの休日

あさ

最初に会った知り合いがあたしだったら

すごく

うれしいじゃないか


それだけ

じゅうぶん

さんもんのとく。


ああ

すき

すきなの。


叶わなくて ....
公園の隅
ベンチの宇宙
俺はまた
全ての嘘を
イヤホンに押し付けていた

流れる時と
流れる音が
静かに混ざる
混ざって消える
不埒だな
一人呟く

直感的な
嗅覚が正しか ....
いまは
白線の上にいて
アスファルトのはずのあの灰色は
落ちたら
池みたいに
わたしを吸い込んでしまうんだろう
あるいは
どこまでも底のない空の上の
飛行機雲
突然途切れて
飛び込 ....
青空高くリンリリン
田んぼは緑のハンカチ
アイロンかけたて

自転車のペダルを踏みふみ
これから告白しに行く
100%駄目って知ってるし
すごい迷惑だろうけど
アイスだってイチゴだって ....
みんな大好き!
と叫んだアイドルがいた

その場の誰もが
「みんな」には自分も含まれている
と信じようとして
アイドルの名前を大声で叫んでみたりする

「みんな」
そして「わたしたち ....
あなたの幻を見た
思い出の改札口

慌しく流れていく人々
無表情のまま吸い込まれていく

階段を上れば

滑り込み 発車する電車で

あの日に帰れたら
あの日の二人に戻れたら
 ....
焼きはらわれた、夕暮れ

わたしたち
それぞれは
ただひとりの者として、
心を
あつめている、
ひときわ明るい光に
焼き
はらわれて、誰でも
いいような
ただひとりの
者 ....
グレープフルーツの中に
何かがあるんだと思う

沖に出たときの風
外国へ行く船
大切に持ったままの手紙
何度読んでも分からないところがあって
おたがい誤解しているんだと思うけれど
説明 ....
三日後にわたしは 
三十三年間着ていたわたしを脱いで 
風の衣を着るだろう 

その時世界の何処かに響く 
あの産声が 
聞こえて来る 

その時空から降る 
透けた掌と差しのべるこ ....
犬歯が疼く夜は
あなたのことを考えてしまう


黒猫が一方通行道路を逆走していて
わたしはみゃぁおぅと鳴いて忠告をした
哀しみに月はなく
瑠璃色の眼は立ち止まり
この影をきちんと認めて ....
家の近所のファミレスで 
ずーっと本を読んでいた 

顔を上げるといつのまに 
店の外の世はふけて 
店内に客はぎっしり 
がやがやと賑わっていた 

テーブルの間を
小走りする 
 ....
誰も気付いていない
扁平な空と屋根の間に
ブランコがある
そこには
飛行機で行けないが
羽根をばたつかせても
到底届く高さではなく
梅雨にぬかるんだ地表と
レーダーに映る雨雲の間に ....
幾波に ひらき
うまれた 土色

陸で重ねた 年月
見上げて
登る灯り

影をとざし
うすゆき ゆらし

のけられた声色
掴み 散るしぶき

あどけなき 風




 ....
 
白地図に雪が降り積もる
数える僕の手は
色のない犬になる
古い電解質の父が
真新しい元素記号を生成している間に
妹は今日はじめて
言葉を書いた
それを言葉だと信じて疑わないので
 ....
とおいおそらを
みあげれば
いつも
そこに
あをのおと

くも
あめ
にじ
ゆき

おそらは
すべてを
のみこんで

おおきな
こきゅうを
するのです

なみだ
 ....
もう留守録は聞き飽きて
立ちあがり

部屋にある本を
1ページずつ
食べた
あなたのために買った本

それから、
鍋いっぱいのスープを
全部
飲んだ
あなたのために作ったスープ ....
わがままな飛行機雲が
あおぞらに
まっすぐ線をひく

ちくしょう
飛行機雲め

あなたと
私との距離に
まっすぐな線
ひきたいけれど

公園の木々
信号
コーヒーハウス
 ....
身体の中で潮騒を飼っている
辞書はそれを焦燥や憂鬱や歓喜などというが
潮騒はそんなにもシュハリ、と
姿を変えるものだろうか。

生まれて初めての始発に乗った。
どうしてだろうかとは考え ....
 この国で一番大きいといわれている図書館に訪れた。出迎える広いロビー、その向こうにはぎっしりと本が並んでいる。多くの本は分厚く、背表紙は無機色だ。館内は足音も響かない。すみません、珍しい本が読みたいん .... なつかしい猫
いつか啼いていた気がする
私だけの思いが影を引いて
路地を今曲がってゆく


そんなに淋しい瞳で
私を見つめないで
やさしく撫でてあげたくなる


さしのべた指先を ....
その
灰色の鏡面に
私たちは並ぶ
等間隔で

母の名前
兄の名前
私の名前

まるで
同じ大きさで
私たちは西を向く

九十度
異なる角度に
あなたの
名前がある

 ....
蓮の葉ベットの上 雨水が風に合わせコロコロ遊んでる

水玉が転がる やわらかさで 落ちる闇の雫 揺れる花

心情も背景もモノクロで 
理屈ばかり浮かんでる

疲労の蓄積に心も肩も背中も凝 ....
たりぽん(大理 奔)さんのおすすめリスト(4281)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ゆれる- たもつ自由詩1008-7-15
大人の風邪- 小原あき自由詩19*08-7-15
底なし沼- 千波 一 ...自由詩5*08-7-15
小川- ふるる自由詩9*08-7-14
海辺- 木立 悟自由詩1108-7-12
断片集「まり麩」- 簑田伶子自由詩16*08-7-11
希望はいつも闇のなか- 千波 一 ...自由詩7*08-7-11
姉妹BOX- 石瀬琳々自由詩6*08-7-11
片思い少女の休日- 瑠音携帯写真+ ...408-7-11
不届き- kei99自由詩2*08-7-11
白線の上- 蒼木りん自由詩508-7-10
初夏の告白- ふるる自由詩9*08-7-10
ホコテンのひと- 恋月 ぴ ...自由詩30*08-7-10
改札口- ヒロシ自由詩108-7-10
_- こもん自由詩708-7-9
グレープフルーツ- ふるる自由詩9*08-7-8
風の衣_- 服部 剛自由詩2008-7-8
だから犬歯が疼く夜はあなたに噛みつきたくなる- 士狼(銀)自由詩13*08-7-7
ハンバーグの誘惑_- 服部 剛自由詩7*08-7-6
空中ブランコ- 銀猫自由詩14*08-7-4
裸眼- 砂木自由詩6*08-7-4
化学- たもつ自由詩1008-7-3
あをのおと- ふるる自由詩5*08-7-3
さようならです- ふるる自由詩408-7-3
夏の直線- umineko自由詩10*08-7-3
潮騒が撃つ- Rin.自由詩36*08-7-3
変り種/069/500文字の本棚- ピッピ自由詩608-7-2
なつかしい猫- 石瀬琳々自由詩9*08-7-2
家族- umineko自由詩5+*08-7-1
rAindrop- 北大路京 ...自由詩19*08-6-29

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