夜行列車「能登号」車内 
すでに電気が消えた
午前二時十五分 

数えるほどの乗客は
皆 {ルビ頭=こうべ}を垂らし
それぞれの夢を見ている 

一人旅に出た僕は眠れずに 
開い ....
ひとりでいることって
決して好きくはないんだけど
ひとりでいたいときがある
壁のカレンダーを眺めてみれば
いつもと同じこよみなのに
この日だけは特別だよって囁いている
瞬くイルミネーション ....
風をぐっ、と掴んで
わたしの髪が、ふうわりとクールダウン
こころもちが静かにチルアウトする


ついに視界がひらけて
この丘からの風景は、やさしく収斂されて
頼んでもいないのにひどくうつ ....
朝早く目が覚める
軽やかに起き
朝のお勤め
気合入れて

時間が経つ
ゆっくり早く
ヒゲを剃る
歯を磨く

外は寒い
ホカロンつけて
今日も笑顔の練習
目じりと口元を上げ下げ ....
きっと、知らない町なんだと思う
不器用に建ち並ぶ、高層マンションに隠れている
ありふれた日常だとか、錆付いたマンホールの下から
伝わってくる、救いようのない虚しさだとか
見慣れた信号の色と形で ....
ねえ
化粧なんてイイから
今から出かけよう
真夜中

通りは
コンビニだけがあたたかい
僕らは
夜を疾走する

たとえ
抱き合ったとしても
懸命に
指を重ねたとしても

 ....
長い夜の
ゆめとうつつの狭間で
わたしたちは
何度もたしかめあって
疲れはてて
耳元で
あなたの鼓動を聴いて
おなじ速さで脈打つ

長い夜だから
そんな時間がふえて
すこし持 ....
秋の胡蝶の薄い羽は 
微かな風にうち震え 
先細る命に慄く 

あえかな花の行く末は 
胸騒ぎがするから 
花占いの刑に処す

 命あるものの極みは地に堕ちて 
  蠢くものの餌食と ....
それから(あ…

涙のさめる速度で
失ってゆく
かつての海原へ
予感する視線がまっすぐ立ち
地軸のかたむきをなぞる
そっと
(夢を瞳の奥に燃やしている核心
のぼっていった少しばかりの ....
ふるわされた小紋の
遅い続き

とりつけられたままの
フレーム

切り落とした爪だけ
泣いてる

どこにいければ
そこは どこなの

力づくと
開けられたものに
かぶる 溶 ....
 謹啓 Mr.チャボ様
 当フラワー団は本年九月の
 一日から末日まで
 「秋の七草キャンペーン」を開催いたします
 つきましては誠に勝手ながら
 キャンペーン期間中 貴方様への攻撃を
 ....
帰る場所を私は持たない
たとえば

ふるさとは
ほろびるだけで
東京は
ただ試してる

ことば
あるいは
ことば以外で
わかったようなつもりになって

帰る場所を私は持たない ....
魚群
天から降る
花のよう
鳥の群れ

爪先が赤い
あれは鳩だ
針金を巻かれるよう
その声は細い

薄い影、首筋に射す
そこには初めてのしるし
階下から聞こえるコーラス
 ....
今日という日が終わり
太陽は地に落ちて
暗い 夜が始まる
冷たくなった空に
白い月が懸かっても
昼の明るさには
敵わない

赤ん坊は泣きながら眠りにつく
母親は優しくあやしてやる
 ....
そう そうして 今日が 来た
(平和と 悪意に 満ちた 今日が)

ましてや 疾患の 不動明王よりも
早く 平和を 奏でるものは
あの 銅鏡の 月!
私を 笑っている
げそげそと
下品 ....
  五月の青い闇の中
  私はか細い少年になり
  夢の迷路へ踏み入った


  白いうなじに風を受け
  はだしの足で土を蹴り
  煙る街灯はすに見て
  ネオン流れる色街へ

 ....
欠けている
それだけで思い悩む
砂のようないのち
たとえば
ふたつの石を打ち合わせて
火をつくる
そのために
石が欠けたとしても
かまわずに石を打つ
ただ
火をつくる
それだけの ....
寒いのは嫌いだって、
冬になると毎日、恨めしそうに空を見上げる。
曇りがちな12月。
街中にはクリスマスの音楽が溢れていて、
何がそんなに楽しいの?
よく判らない。


冬の陽は暮 ....
この街にまだ雪は降らない
灰鼠色の空は浅い冬のまま
恋人たちの吐息や
ブランコを揺らす手に護られている


わたしの何処か深くにある黒いものや
寒い、と寂しい、が似ていること
それに気 ....
言葉はどこへ帰れるのだろう。

淡い憧れを乗せて放たれる矢の、狙いを定める君の手の、震え。秋が枯れ、冬に着替えると。いつか未来になっていくあの海沿いの(崖の)カーブの緩やかさが、懐かしくて、縋りた ....
なんとなく
冬に
寒々としたあの山を見るのはきらいで


ここに帰ってきて
あなたに
寝巻きとかトレーナーとか
買ってやるからと
買い物に連れて行かれたりして
わたしも
誰かの子 ....
胃けいれんを起こしたり
風邪を引いたりしてる間に
12月になりました。

なぜだかとても忙しい日々です

最近
朝ごはんをちゃんと作るようにしています

夫は夜中のアルバイトを始めま ....
(えーーーーーーーゴホンゴホン)
(アーアーアー (コンコンコン))
(せんえつながら歌いまーーーーーーーーーーーーーアアアアアアア)
(うるさーい)(早ク歌エ!)

(♪電気〜アンカで〜ま ....
まだ醒めない夢の温度で
世界がひどくゆっくりまわる数瞬
素晴らしく生きる人に憧れて
追いかけてきたら迷子になって
戻れない事を後悔してはいけないと
大人ってたおやかに時間を食むから

嗚 ....
指の先からくぐります
まずは小指から
つかえてもすぐ引き返せます

引き返しまた
ためす
指輪くぐり
手は裂けているから
指、と呼んで
なぐさめたい

  ――通り抜けできません ....
終わりを告げる声は無く
始まりを告げる声も無い

泣くのは
人だけではないだろうに

それでも再び
巡りくると疑わず
ほら
雪って、生きているのよ
空からここまで辿ってきた足跡が
真っ直ぐじゃない

一粒ずつみてごらん
そうしたら、ね
小さな顔がある
あ、いま 目線が合った
雪はそのむかし 薄紅 ....
雪ん子舞い散る故郷から
童子たちのまぶしい笑顔が消えた
あの頃の笑い声は
顧みることを忘れた古いアルバムのなか


北風ぴゅうぴゅう寒かろう


すっかり刈り取られた稲田を望む
古 ....
古いモルタルの
アパートの二階へ続く階段を
普段どおりに駆け上がる
足音はある意味合図だろう
鍵穴にキーを差し込んで
ここまでは完璧にいつも通り
ドアを開けた途端
部屋はいい匂いに溢れて ....
疲れた顔したあなたの前に 
一杯のお茶を置く 

( そこにいてほしい 
( くつろいでほしい

長い間 
心に固く閉じていた 
{ルビ蓋=ふた}を開いて 
今までそっとしまっておい ....
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