異なる方向をもつ
いくつかの時空の瞳が
時折ふと{ルビ輻輳=ふくそう}する

その焦点に結ばれる
あのひとの像

たまゆら
その眼差しも
仕草も
声も遠く
けれどかつて触れたこ ....
初春のみずうみに映る景色を
刻々と塗り替えて
青かったり
赤かったりする

目一杯に膨らませた
君の頬を指先で弾けば
凍えた朝の軒先に
透き通った氷柱を見つけ

曖昧な気配の裾を払 ....
冬枯れの老木に
花を咲かせてやりたかった

とびきりの六花をこしらえて
枝という枝に舞い降りたのに

老木は身をふるわせて
あぁ、寒い
ゾクゾクするよ と呟いた

初恋に破 ....
一月の風が
凍りつく 窓を叩く
眠りに至らぬ 冷たい夜半
明日出て行く この部屋を
片付けても 片付けても
きりがない
少女の玩具は 置いてゆこう
がらくたに 埋もれた
わたしの魂よ  ....
 
私はとても小さいので
海を見れば
海でいっぱいになってしまう


私はとても小さいので
空を見れば
空でいっぱいになってしまう


私はとても小さいので
風を匂えば
風で ....
蔓薔薇が石塔に深く絡まっていて
霧に浮かびあがり声をもらしている
清らかな

石塔には
老人の深遠な目でこう刻まれていた
?在る{ルビ可=べ}し?

霊園の霧は
空中に充足した空虚な ....
久しぶりに三人で手を繋ぐ
いつもより寒い冬
汗をかいた小さな掌は
どことなく妻に似ていた

歳を聞けば指で
三本や五本を出していたのに
今では両手の指すべてを使わなければならない ....
現代詩フォーラムの皆様
あけましておめでとうございます。
今年も管理人様はじめ会員の皆様の
御健康と御健筆をお祈り申し上げます。
ついでにアタシのご飯も
グレードアップしますように
お祈りしちゃいます ....
教えてください
正しい愛の捨て方を

燃えないごみの日に
燃え上がったら困ります

生ごみといっしょなら
傷んでくれても困ります

大型ごみでは あるんですけど
影もかたちもないで ....
冷たい北風に煽られ
凍える霙に打たれても
白樫の木は黙して耐え抜く


容赦ない吹雪の最中
総てを失う事の恐ろしさに
怯えてはならない
大地深く張り巡らした根の先より
明日への滋養を ....
ほんの少し見上げる
空をとは言わない
空ではない
そんな長いこと
ここに蓋をしてるもんじゃない
たしかにそれは澄んではいるが
いずれ波打って
曇り掠れ朽ちていくもの
それを
見上げる ....
おおきな雲とか
もっとおおきな空とか
数え切れない窓の灯りとか
やみそうにない車の流れとか
虫の鳴き声とか
がしゃがしゃいう工場を育ててる人たちとか
そんな夜の中で、うたを歌ってるあたし ....
狭い檻の中に棲む
つがいの獣
明日を語らずに
今日を愚痴る


狭い檻の中で諍う
つがいの獣
嘲る口元には
朝餉の飯粒ふたつみつ


軋み合う魂より
産まれ出でし
いがみ合 ....
恋がしたいのに
傷つくのが恐くて
恋の第一歩が
踏み出せずにいる

一人で何も出来ないのに
強がって見せる
私のいけないところ

もう少し
自分を表に出さなきゃ
もう少し
自分 ....
頬杖をついて
空ばかり見ていた 

流れながら
形を変えてゆく雲とか
鳥が黒い点になって
吸い込まれてゆく姿とか


指先でペンを回す仕草を
無意識になんどもしていて
と ....
夕焼けに染まる
うしろ姿が焦れて
奇妙な鳥の羽が
手紙を星へ届けた

万年筆の青いインクでつらつらと
書かれた迷いのない筆跡で
時は重なっていて遠く定着している

斜陽は
雲にすじ ....
声を聴かせて
おのずから妙なる旋律を宿すその声を

流れがうまれる
その声が意識に触れた場所から
涼やかにゆるやかに
深くたゆたう流れがうまれる
私はその流れに
身をゆだね
漂う
 ....
振り解こうとしたその腕の力に
恐れ戦き
声にならぬ悲鳴を上げ
逃げ出そうにも逃げ出せず


生き抜く事は人の本懐であるとしても
手当たり次第しがみ付く執着心は
どうしてこうも醜いのか
 ....
万華鏡の街は 
おとなのものだから、

子供はずうっと背中丸めテレビゲームして。
僕はそう思う

電脳スペースの揺り籠のなか見る夢はいつも
空腹の味が奥歯に染みて 眠れないなら、朱いめの ....
弛緩にいたる 手薄な機微
アメーバ脱いだ 手袋の中
渡しちまいたい 不燃焼再

登られて 痛み 頬紅傾れ
みつかりましたか 保険虚

あららの なかの 夕暮れ
ちんけな 煙草 責めたて ....
愛しいと綴らぬ代わり
速達で、と告げましょう

思い煩うこころに替えて
所在の分からぬ神様に
祈りましょう


微かに雪の匂いのする声は
幸福の理由に充分すぎて
零れる音色が
深 ....
こなゆきの歌が
雪のない街に流れるので
雪に埋もれてしまいたい気になる

いなくなりたいよ
雪に埋もれて

いなくなりたいよ
君に必要のない
私なんて
私は、私の内実を永久に出ることはない、だ
ろう。私の子宮では、無意識下で鋭くえぐら
れた、いつまでも分裂している彼方の翼が、
黒曜石の暗さで果てもなく胎動し凝縮と膨張
を繰りかえし自らへと表裏 ....
星座になるのは簡単
目を閉じて

時間の数だけ
ふたりを
結べばいいから

星の距離で
 
 
 
 
きれいな唇が
閉じたり開いたりするのを
ぼんやりと見ていた
たぶん君がなにを言っても僕には解らない、聞こえない
同じ空間にある別の世界に
二人は住んでいる

君は僕を見つめている
 ....
僕の心の奥底には
握り締めた拳が一つ

君の名前か
君の姿か

生まれる前からその中に

未だにその指一つでも
開いてみようと
したことはない

君が誰と知れぬまま
拳が開く ....
 
 降り始めた雪に濡れながら
 翔る若葉よ
 じゃれて 絡まり
 互いに触れた体の温もりを
 互いの手の平に感じただろう
 彼等は 彼等は

 何処へ行ったのだろう



  ....
小さな丸いテーブルに
精一杯の気持ちを込めた
小さな丸いクリスマスケーキ

一夜の窓より街の賑わいを見おろすと
そこかしこで肩を寄せ合う恋人達の姿は
語り合う言葉の響きに酔いしれ

ク ....
空と海
誰かがひいたあの線の
手前で競い合っている

砂利道ばかりの
僕の田舎は
海がきれいで
何も無かった

今にも泣きだしそうな青ばかりと
僕を飲み込ん ....
せっかくだから
あがっていきなよ

外は雨だったんだろう
そんなに濡れて



君が濡れいているのは
初めて見たよ


君は君かい

濡れが君ているの間違いかな
濡れは ....
たりぽん(大理 奔)さんのおすすめリスト(4281)
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