この家は今日も灯りが夜遅くまでついていて
私の体はここにかれこれ十年以上住みついている


母親 父親 弟


いつだって思うよ
この3人でよかったじゃないのかと


心ここにあ ....
今日さっき、大海原に出航した私を 
海賊達ははなっから相手にしなかった。
あっちに行けと、手の平をひらひらさせるだけ
かねてから、船という船を海に沈めてきたという砲台は
一応こちらに向けられて ....
あなたの胸に投げたはずの
いつか霞んだ想いの欠片


あめの雫に流れて消えた
いままでここにあったもの


あすの彼方に投げつけられて
いたたまれずに割れていく


あくなき思 ....
君の固く閉ざした唇が
すこし緩んだから
僕の眉間も緩んだ

緩んだ口元から
笑みがこぼれたから
僕の目尻も下がった

こぼれた笑みが
そこら中に溢れ始め
眩しさに笑った


 ....
あなたの手はいつも潤っていて僕は戸惑ってしまう
涙みたいだ
そう思った

あなたが生きている時間の中には
行き場をなくした幼魚の群れが泳いでいる
おそらく何万という幼魚の群れであなたはでき ....
黒い静寂の隙間から
甘く短い便りが届き
振動はそのまま
片耳から深くに伝わって
封印が容易く解かれる


ひとつひとつの接吻が
蝶になって
夢心地だった恋の日も遠く

雪と降る ....
春の木々に手を当て
温かい日差しに眼を細め、
太陽の白さを受けた肌を
青の色鉛筆で写し取る

フロッタージュ。

色あせた紙と鉛の衝突音も
柔かい春風が傍を通る音も
失われた世界に、 ....
{引用=


夜の窓に遠く
過ぎる電車を
手のひらにのせる

人気の少ない座席に
ごとごとと震えながら
閉ざされたあなたの
かなしみは 何処へ行くの

私の身体は
透き通 ....
諸刃の切っ先
喉元に突きつけられても
触れるまで気付かない
それほどの暗闇の真ん中で
足元の砂 蹴散らして
舞い上がる薄桃色の花弁で
鮮やかに描く 微光の軌跡
水銀灯に群がる羽虫のように ....
あなたへ届かぬ手紙の行方をたずね
風の舞う街へと旅立つ
 (緑色のインクで書いた
 (お別れの手紙なのに


幾艘もの小舟を乗り継ぐのは
わたくしの至らなさと諦めてみても
何故にあなた ....
あなたの乗った列車はもう
あの橋をわたったかしら
なんて
思っている初夏

頬づえ、外の方から
ものを運ぶ人の声が聞こえる
誰も出ない電話が鳴り続けている
私は少し汗ばんでいる ....
ガタンゴ トン

漁港に 差し込む陽
水面の 強烈な色彩は 

青 深い 青


ゴトンガ タン

流れる 風

一戸建て 時々 市営住宅 
人々の思惑 息遣い


カ ....
在る

始まって以来続いてきて
この枝の伸びやかな道道に
茂る葉の呼吸は瑞瑞しい

それも
小雪のちらつく昨夜の雲上の月も
陽炎のゆらめく送り火も
私を育ててくれる花娘

季節の ....
 雲ひとつない



   ここはグラスの底


{引用=


        では次に、炭酸水をきちんと測って
        フラスコにいれましょう。さあさあ
       ....
駆け抜ける 音 
混ざり合う 声 

雑踏に紛れ 
あなたを探しています

忘却の果てに 
かすれた ひくい 声 響く
消えて 仕舞わぬよう 
繋ぎ留める

繋ぎ留めた 
悲し ....
その日も、少年(予定)は、間違えた言葉をそのままに口にする
変換の仕方も削除の方法も、最後には気付けないことばかりなので
いつまでも、「あ」と「い」が上手く発音できない
それでもいいか、なんて思 ....
故郷のような
異国のような
そんなどこかの路地裏で
「こういうことか」と嘯きながら
もうすぐ彼は
終わるだろう

二階の窓を
閉め切って
眼鏡を外し本を閉じ
フィラメントの熱の下
 ....
涸れ果てた喉を潤す故に
あなたは涅槃まで水を引くという

(お空あお過ぎて
(わたくしの心模様もあお過ぎるのかしら


あお空を見上げ続けることは
あまりにもつらくて虚しいから

 ....
 私には自分が岩であった頃の記憶がない。だが、確かに私はかつて岩であったのだ。恐らく私は、人の欲望に汚染されることのない高山の頂上付近で、時折空から降ってくる虚無の波を一身に集めていたと思うのだ。ある .... こちらに投稿されている、あをの過程さんの小説「みどり」について色々書きたい・・・
と思いつつ、どうすればいいのか分からない日々が続いています。
書いては消し、書いては消し・・・。
私はそんなに沢 ....
うすい鎖骨の層をすべり落ちるひとつの円く欠けた球体
それが、

あら
早いのね
雲はしびれて そろそろ雨の匂い
届かなかったのね
手を伸ばしても 反射する灰色の空気を泳ぐ
稚魚の透けた ....
じきに三月尽であるからして
桜満開
梅は散った

夜のあいだ働いて
朝がきたら酒を飲む
なまぬるい部屋で
カーテンを閉ざして

なにもかも逆さまで

だってほら
無言に近い状態 ....
空は 晴れて 
緑が 萌えて 
鳥は 唄う 

どうしようもなく 
春で 
朝で 
まぶしくて 

どうしようもなく 
私は
女で 
せつなくて 

風が「る」のような ....
夭折


{引用=まだ生きているのか
そんな声が聞こえるのは
夜の 穏やかな枕の中だ
まだ生きている
時代を通過して
場所を通り越して
まだ何とか 生きているのだが

もう生きて ....
いちご狩りに行った帰り道
バックシートでうたた寝する妻と娘の
少し開いた唇からは
いちごの匂いの吐息が漏れ
車の中はまるでいちご畑のようだ

高速道路の料金所で窓を開けたら
料金所のおじ ....
 空 


        桜

                        空
   散る


              花び ら 
                    ....
鍵のかかった時計の針から
音だけしている

止める事で
生かされるものに
従った

まざらない光だと
闇に ゆだねた

けれど 痛みは
あなたの
手におえないだけの
窓まで  ....
君は頭でっかちな赤と白のブチ。ぶくぶくと
揺れるコカナダモに身を委ね、退屈そうな気
配で天を見上げる目玉に映るのはどこまでも
青い空に気まぐれな白い雲のブチ。


         自慢の ....
  バニラアイス


  一番星

{引用=
         クラスのみんなとプラネタリウムを見に行った。
         隣に座ったボブがそっと手を握ってきて、星を
       ....
太陽のしずく

果てしない海


{引用=            
      港では妻が夫の帰りを待ちわびていた。
      妻は夫のために編んでいる、縄模様の
      セータ ....
たりぽん(大理 奔)さんのおすすめリスト(4281)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
曇り空に描いた理想、今息をする理由- Keico自由詩4*06-3-31
出航する三月- プテラノ ...自由詩2*06-3-31
投げつけられて- アマル・ ...自由詩406-3-31
つばきひめ- LEO携帯写真+ ...12*06-3-30
さまよえる幼魚の骨- 黒田康之自由詩506-3-30
甘い振動- 銀猫自由詩12*06-3-30
青のフロッタージュ- 士狼(銀)自由詩7*06-3-30
夜の窓から- まどろむ ...自由詩13*06-3-30
桜花- 大覚アキ ...自由詩306-3-30
Op.15_あなたへ届かぬ手紙の…- 恋月 ぴ ...自由詩13*06-3-30
初夏- たもつ自由詩706-3-29
鈍行- アザラシ ...自由詩8*06-3-29
盆栽する私- こしごえ自由詩23*06-3-29
ソオダ光- ふるる自由詩10*06-3-29
音声- アザラシ ...自由詩2*06-3-29
少年予定- 霜天自由詩4506-3-29
チャコール- 空論未詩・独白306-3-29
Op.14_季節のタブロー(春)- 恋月 ぴ ...自由詩11*06-3-28
- 葉leaf自由詩10*06-3-28
小説「みどり」(あをの過程さん)についての長い感想- ふるる散文(批評 ...2*06-3-28
二点空間の- こしごえ自由詩11*06-3-28
さよならからはじまる- 佐々宝砂自由詩706-3-28
春愁- 落合朱美自由詩3506-3-27
夭折(三篇)- 岡部淳太 ...自由詩13*06-3-27
いちご狩り- 大覚アキ ...自由詩5*06-3-27
- ふるる自由詩4*06-3-27
終わらない冬の終わりに- 砂木自由詩13*06-3-26
赤と白のブチ- 恋月 ぴ ...自由詩13*06-3-26
夏_に- ふるる自由詩5*06-3-26
航海- ふるる自由詩9*06-3-26

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143