君の心の展示会覗きたくなり

電車に乗りました。





カッタンコットン・・・

揺られて逢いに行きます。

窓から見える景色もコマ送りに君に近づきます。




 ....
流しのはじっこで
トマトにかぶりつく

切って 盛り付ける前
誰もみてない 朝

どっからくるんだろう
この 破りたい
悲しみは

形よく そろえて
行儀よく いただいて
終わ ....
君はゆく夜行列車の汽笛鳴り鞄ひとつを両手で抱き



傷つけた僕の言い訳聞き流し香る林檎に話をそらす



さよならは言わぬ契りのふたりなら軽く会釈で旅立ちの秋
純粋ならざる錬成から生まれ、
おぞましき獣となりて、
いまだ人ならず。

異物、
或いは汚物を喰らい、
蛆と成り果て、
蔑まれようとも。

いつか人と呼ばれる ....
あなたのいない       空       白       を、日々うめる努力をしています。
もう、慣れました。     空が      白く      雪で染まってから随分たったので。
昨日は眠 ....
ねぇ、知らないうちに

ねぇ、正確なリズム

ねぇ、心臓も

ねぇ、わたしのからだ
海みたい
潮の満ち引き
お月様と一緒
28日周期で
満月のわたしは血だらけ
新月のわたしは眠 ....
今日が終わる
その少し手前で

ひとつ足りないことに気づく

いつものように
君を送りとどけた駅で

「またね」でもなく
「さよなら」でもなく
「ありがとう」でもない

ひとつ ....
透明な夜空は
脳がものをみることを
なまけてしまった人が見ると
満点の星空なんて映し出す
本当は何もない
ただ地球は孤独なんだということを嘲笑う
真っ黒がそこにあるだけだ
そ ....
  山並みを巡って
  一本の道が続いていく
  夕暮れ時に
  耳元でふと寂しい曲が流れるものだから
  あの道がどこへ続くのかを
  未だに誰にも言えないでいる



  「 ....
アナタは毒

ワタシの中で

ワタシを乱す


独りになると

とまらない震え
秋風は
空の彼方で
昼寝中
雷鳴にさめる
午睡の汗
街路樹の緑葉
千切ってばら撒き
踏み歩く
秋の予行練習
さくさく しない

アサガオ望む縁側
置き忘れたカキ氷
蒸発してしまい
さくさく しない

鳴き疲れたアブラゼミ
ヒグラ ....
そうだなあ

お前さまだけじゃないよ

ぞんざいに扱われるやつは

そんなものは

五萬とある

わたしだってそうさ

もうめったなことじゃ

傷つかなくなったよ

ぞ ....
ほんとうに欲しいと思ったんだ
あの夜

だから
ここにいるだけで
しあわせ

夏が終っても
君が胸を泳ぐから
 

クロール


息つぎをせずに
どこ ....
君は覚えているだろう
君がはじめて掴んだ自由は
真新しい買ったばかりの自転車に乗って
得意げに街中を走りまわる事。


そして今
世間との関わりを君は海に投げ捨て
白い灯台すれすれを斜 ....
あの日から、
背負ったこの柱は、
復讐だったのかもしれない。

だがもういい。
もういいんだ。

おれは後数日で、
十五から背負い続けた、
柱を下ろし、
そ ....
浴衣着て髪をゆって会いにゆきたい

慣れない下駄は足をきりきりひずませ

夏の暑さが心地よくなる

柔らかい心が潰れてきりきり悲鳴あげて


あの日一人で見上げた橋桁の花火
 ....
昔の知り合いから電話があって
ちょっと帰ってこないかって
ナンデって聞いたら
亀ちゃんが死んだよって

久しぶりに海に下りた
なんにでもなれるような気がして
なんにもなれないジレンマ感じ ....
待ちくたびれて

今宵も 携帯握り締め

布団の中 夢の中・・・ 
真っ黒焦げの夜の真ん中に立ち尽くして
おれは一本の棒みたいになって
真っ直ぐに電波を受信する

世界のどこかにある高い塔のてっぺんで
一匹の猿がヘブライ語で愛を囁いていて
それが24時間発 ....
花ことば常に前進ガーベラよ
         夏の花だとおまえの笑う



すれ違う風の香りの優しさは
         コンマ二秒心留まり



夕闇に街のネオン瞬いて
    ....
思い出せる涙は
すべて

私のせいであるが故



思い出せる涙は

なんとか上手く 
こころに
収まる




思い出せぬ涙は

だれのせいであったか

どん ....
サフラン色の吐息をつめた
紙風船に
虚空の稚児は
灰色の笑みを浮かべている

道なりに歩いていると
小さな星がすすり泣いていたので
モザイク柄の
傘をさしてあげた

陰った景色は
 ....
「あとにのこされたもの」

雲の隙間から
羽毛がこぼれおち
風にのる
海峡を渡り
山脈を越え
遥かかなたの砂漠まで
幌馬車が届けられない
あの砂漠まで

「月は地球の衛星である前 ....
胸の奥につないだ
遠い思い出の時間は
時折
甘美なひとときを
わたしの中に
もたらしてくれるけれど

つなぎめが
とても痛くて
ささえきれなくて

今にも
ぷつんとちぎれて
 ....
僕らが歩き出す衝動は
希望なのかもしれない
その過程でいくつかの
意味のようなものを口に含むけれど
次々と廃棄しなければならない
進めば進むほど薄くなるものを感じながら
やがて一番 ....
時計はもう帰る時間

もう少しと言ってよいのか

帰ろうと言った方がよいのか


曖昧な夕暮れに

曖昧なフタリが戸惑う


飛行機雲がくっきりと

空色を二つに割って

藍が半分
一篇の詩に洗われて生まれてきた

風のかおりにつつまれて
身をさらし風化して
たわむれの声を聞く

{ルビ盲=めしい}た愛を引きずって
無欲な耳は
{ルビ戯=そばえ}を咀しゃくする
 ....
すいかだった。

真っ二つに割られたすいかが、
テーブルの上に、
どでんと置かれている。

どこを見回しても、
スプーンがない。

仕方がないので、
そのま ....
熔け出した夢の錆び付いた夜

カタカタと軋んだ音をたてて

綴られていく 砂色のあした



とわの眠りを 誘い出す
   渦巻く 幽玄と無限の境
        砂漠に花など咲き ....
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