しずかな雪のあいだから
わずかに土が
見えるとき

わたしは灰の
そらを見あげる


 まだそこに
 凍えるものはありますか、


小さな呼吸は
ぽつり、と白く
あ ....
ヒガンバナが咲いていたのを覚えていますか
赤い花
夏の終わりを縁取り
秋には倒れ
文字通り倒れ
それから細い葉をあおあおと
そこに広げていたのもご存知でしょうか

やがて季節は冬を迎え ....
                 090211 


東邦型2号並四受信機のキャビネットにスピーカーと12A代用真空管、デジタルICアンプ搭載基板をUX真空管ベースに抱きつけて縛り付け貼り付けた ....
一。

 トカゲの日には皮を被る。皮は前の晩から窓際に吊し風を通し、皺を伸ばしておく。ただの革ならまだしもこの皮は生きた皮なので、扱いにはいつも神経を使う。一度ヒト ....
親愛なる六月生まれの 女へ
君の墓碑に 近づいてはならない ように
天使を 置いて 
町を 作り上げ

大きな 絶望を 築き上げよ
それらを 平たく 映しとめる
海があるなら 私は あな ....
銀の三角形の頂点から
菫の花が
咲く

波打つ白鍵と黒鍵の上を
踊るのは
かすかに虹色を帯びた
透明な球体たち

回転木馬のまわりを
ほの甘い唇たちが
はばたく

真珠色の円 ....
夕月は君が
先に見つけた

でも

明日雪が降ることは
きっと教えてあげない

   *

君のいちばんのねがいを
たぶん私は知っている

でも

君のいちばんの ....
緑あふれた
かの沼地には
蓮の花が咲き誇り
緑あふれた
かの沼地には
ホテイアオイの紫色の花々が
咲き誇りすぎ
黄金色の魚体が
ぐらり揺らげば
緑あふれる隙間で
透き通っていたはず ....
料理を始めた。

その多くは
夢を素材としている。

それを食べたあとに
あなたは

あの日のように
歩く
あの日のように
自転車に乗る

あの日のように


料理を始 ....
 終わり

やがて
空が蒸発する

  僕は無機質になる


やがて
風が風化する

  僕の最後の灯し火を消す

終わりの時は
最初から始まっている

  僕は知らな ....
僕はまた知らない土地で年を明かす
レジで礼を言ってくれるおばさんの言葉も
僕の中に置いてけぼりを積もらせる

僕の知らない言葉で,君が友人と話す
また少し置いてけぼりなのを感じながら
僕は ....
朝陽が昇るまでのひと時は
忘れられない思い出を捨てるための
かなしい時間にならないといい
そっと歩き出していくには
ひとりでもふたりでも
優しさよりやさしい祈りが必要だから

眩しいくら ....
今年
いちばんの正直者が
各地で猛威を振るっています



不満なことには覆いをせずに
可笑しいことなら囲いをはずし
感じたことを
感じたままに

まもなく
無上のわか ....
余計なこと
余計なこと

お祝いメールを
ぽつん
と打って

返事もこない
ただの午後


好きだからこそ
間違える

今の私が
一番きれい
 
 
 
波打ち際の流木に
白いワンピースの後姿

沖に向かって風が吹いたとき
彼女の瞳は
黒曜石のように輝き始める

白のスカートを翻して海を渡り
愛した故郷の港や島影が遠くなると
こ ....
あの家は
どこに住んでるんだろうね
ほら
ぼくらが
住もうとしていた
あの家は

きみの笑顔のなかかしら
それとも
きょうの
風のなか?

あの家は
どこに
行ったんだろう ....
{引用=死ぬ気になれば何でもできる…

それは瀬戸際に立たされたことの無い人間の言葉}


新地に棲んでいた頃の母を良く知っているといって
狐目の男が自宅を訪れることがあった

その度 ....
人工コスモスの隣には
乱れたシーツのような砂丘があった
日光の幻影を
砂の中に溺死させようとして
仮定法過去は無駄使いされる
機械音の聖書を寝息のそばに


星座模様のウイルスたちが
 ....
釜 鍋の底に油をゆでた
僕はどこへいくのだろう
知っていることは
知っていることなのだが

ペンションにきらめいている輝きで
イソギンチャクが透明な小魚の君に
お肌の白さを比べた
 ....
「と」でなく「に」だと気づいた片道のきみを疎んで揺れる{ルビ鬣=たてがみ}


月光と言語をすり替え降雪に名前をつけて笑っていたが


ひとがみなひとりでは生きられぬならわたしはひとでなく ....
アンダンテ追いかけて追いかけていても君が見えない陽射しの中で


抱きしめる速度ですれ違う風はセルリアン、君の瞳に映る


炭酸の雨///下弦の月をマドラーで浸しても味なんてないまま
 ....
プリンは大変うまいが
もっとうまくしたいと思い
鰹の出汁を加えてみたところ
それは茶碗蒸しであると方々から叱られ
私は心に深い傷を負った
ありのままに
よごれていけたら、いいね

きっと、
すべてを
にくめぬように
そまればいい、
ただ

たとえ
だれかが
よごれ、とよんでも
それはかならず
うつくしい ....
堅い梢から
白い気泡がぷつぷつと生まれて
二月の空に立ちのぼる

それは
君の唇からもれる
小さな温度に似ていて
僕の尾ひれを
とくん、と春へかたむける

ふらりと現れて
はな先 ....
はぎ取られた風を
むしり取られた青空を
踏みにじられた光を
そして
すべての!!!!
邪悪な眼で見られてしまった。
避けようもなくあまりに無力だった。
もう遅いのだ。
一匹の鹿がこちらに近付いて来る。

あの角は獰猛(どうもう)だ。
なぜ人はそれに気付かない。
あの足取り ....
裏返しのミラーボールが
わたしを残して膨張し続け
鋭利はない、
鈍器もない、
じゃうじゃうの手足しかない、
わたしはわたしを壊そうとする
怖そうなわたしを壊そうと
するのにわたしを壊せな ....
洗えるお母さん
あたためますかお母さん
出会い頭にお母さん
やわらかめお母さん
おふざけが過ぎますなお母さん
スナイパーお母さん
ちょい悪お母さん
改革お母さん
ねっとりもっちりお母さ ....
?
加速を付けようとする度にガタガタと揺れる高崎線
高速で惰行運転に入っても細かい振動は収まらず

それは日常にはありえない乗り心地で不安で
あまりに快適な運転に馴らされて居たことを知る
 ....
いまもなお ビッグバンより続いてる
連鎖する水 連鎖する青


ナース服
肌から消えるアルコール
採血針を通過する赤


引っ越しを繰り返すたび立つ鳥の姿に自分重ねて変わる


 ....
たりぽん(大理 奔)さんのおすすめリスト(4281)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
二月列車- 千波 一 ...自由詩7*09-2-13
春一番と彼岸花- 小池房枝自由詩609-2-12
オーキュペテーとケライノー- あおば自由詩2*09-2-12
「_トカゲの日。_」- PULL.自由詩7*09-2-11
六月生まれの二人へ- 奥津 強自由詩409-2-11
早春断章- 塔野夏子自由詩1*09-2-11
paLadox- Rin.自由詩19*09-2-11
化石へと向かう沼- 北村 守 ...自由詩6+*09-2-11
料理- 草野大悟自由詩3*09-2-10
終わり- 乱太郎自由詩15*09-2-10
知らない土地で- RW自由詩309-2-10
うたう- かんな自由詩5*09-2-10
うそつき予報- 千波 一 ...自由詩6*09-2-9
間違いうさぎ- umineko自由詩6*09-2-9
滑走- 楽恵自由詩13*09-2-9
- 草野大悟自由詩3*09-2-8
新地のひと- 恋月 ぴ ...自由詩27*09-2-8
退屈な女の子のための病院の廊下- K・フラ ...自由詩109-2-8
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獣篇- 伊月りさ短歌4*09-2-8
さよならのためのリダイアル- Rin.短歌18+*09-2-8
工夫- セガール ...自由詩11+09-2-7
ありのままに- 千波 一 ...自由詩21*09-2-6
置き文- 佐野権太自由詩26*09-2-6
∞バトル- 草野大悟自由詩4*09-2-5
鹿- 音阿弥花 ...自由詩109-2-5
鑑別〜till_the_winter_me_do_part〜- 伊月りさ自由詩5*09-2-5
お母さん百態- ふるる自由詩8*09-2-5
電車弐題- kauz ...自由詩6*09-2-4
「清」- 北大路京 ...短歌16*09-2-4

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