空の眼が開いた
夕焼けが なく

はけで塗られた台本の上の
削り取られた 穴が
船だというから

のぞけない
除かれた場所から
消えるのなら 

責める理由
思い浮かばぬうちに ....
肘をついたテーブルで
肘をつかれたテーブルが
平たいのはなぜ?

テーブルに触れた肘が
こりこりとしているのはなぜ?

部屋一杯に広がったゼリー状の
新しい光が
また
捨てられて
 ....
小鳥たちが行く先も告げずに
飛び立っていく

行く先を告げたとしても
僕は小鳥たちの言葉を知らない


空!


机の引き出しを開ければ
今日もガラクタでいっぱい

 ....
追いかけてきたものは、何であったか
追いかけるべきものは、何であったか

あの蒼々 あの爽々

届くはずもないと{ルビ諫=いさ}められても
羽ばたく自由まで
奪われたわけじゃない

 ....
目が覚めても何かと手を繋いでる感覚があった、確かにあの頃は。



拾い集めて繋げた
羽根で決して明日に
辿りつかなかったのは
少し汚れていたせいじゃない


「ひみつ」という言葉 ....
 固定された都市。流入する者と流出する者。
その背中には皆一様に大きな鳥のくちばしが
あり、そして光沢がある。鳴くわけではなく、
また、捕食するわけでもない。ただそれは背
中にあり、そ ....
気持ちのいい場所で

気持ちのいい格好で

吹かれていたい

風に

ただ、風に
ばかで
申し訳ないので
「ありがとうございます」
と言う
取るに足らないことでも
わたしに関わってくれたことに
「ありがとうございます」

煩わして
申し訳ないので
「ごめんなさい ....
寄りかかった柱の
  きずあとを指でなぞる

地面すれすれまで
  しおたれた こいの
    恨めしげな ギョロ目
      ソヨともなびかず

すみきった あおは
   ....
米軍基地を見渡せる
緩やかな坂の中ほど
ぽつんと小さく咲いている
タンポポに目を奪われた

種を飛ばす少し前の
綿毛を湛えたその姿が
遠くのドックに停まっている
巡洋艦と重なっていた
 ....
水の中に深く潜ると
魚たちの溜息がきこえてくる
どうせ水のある場所でしか
生きられないいのち
われらの時には
乾いた真実が欠けている
ソレイユ!
ソレイユ!
光は水の中にまで入りこみ
 ....
ゆるいカーブのようでした 尾をふって泳ぐ
さかなでした えんえんと沿って進むだけの
からだは速度を知らずに うちのめすバット
を聞きました ひびくその硬さにふるえまし
た きみのこえで呼ば ....
遠い
いつになく
ほそく笑む
青ざめている唇に
小指で すっと紅をさす
星は 、
籠の小鳥と目が合った
さみしい というわけではないけれど
痛むのはなぜ
こんなにも嬉しい朝なのに震え ....
   水見える能力

ある晴れた日の空の下
干したばかりの洗濯物の
内包された水溜りを
始めて見たのは 何時の事やら


いくつもの柔らかな固まりは
それから数時間かけて
風に ....
傲慢なアロエが花開き
狼煙が上がれば
いけないものが
ひとつ ふたつ みっつ
投げ入れられた天然の業火によって
焼却され始める
炉の中で 
いけないものは
極上の白く澄んだ水晶の球に
 ....
どうです、{ルビ非晶質=アモルファス}の中でも
ゆっくりとなら動くことができましょう
むしろ動き続けているのです
ああ、あの藍色の揺らめきですか
あれは偏光体の有糸分裂です
触れれば消えてし ....
 わたし わたし!

私は わたし わたしは!と
主張したがる 私なのだが
わたしは 小さく わたしは 未熟な
ただの土くれ
それに過ぎない

私は わたし わたしは!と
叫んでいた ....
「樹を」
折れてゆく私の直線をめぐって溶け出す樹々、の泳ぐべき海の直線。泳ぐのは海、ひらくのは海。樹の斜線は海を分解して新しい樹々の斜線を生産する。いくつもの遠さに囲まれながら樹はかわくのをやめない ....
おつかれ

君は最後までキレイだね
必死に壊れつづけている

飛び散る銀色のビス
耳には音楽のようにつづく歯車の諧音
プリミティヴな装置に
青い微笑み
必死に壊れつづけている

遠くから重く暗い地響きのようなうなり
は ....
痛いのは嫌いだ。
けど

癖になる

だから私はそれを始めない
手を染めてしまえば
気づいてしまう予感がする

もうずっと
多分ずっと前から
私は

耳鳴りがする
4分を過 ....
満ち潮のとき
右足を動かし

引き潮のとき
左足を動かす

波と風の楽団をバックに
けだるげな夕日の照明

そうやってわたしは
地球と踊る
まだ、透明でありたい
と願う
それでも底は見えない
私にも

小さな器に
海を夢見る私は
包まれているのか
包んでいるのか

穏やかな声
温かな手
優しい目

 その名を叫べずに

二重にも三重にも
 ....
ぼくはカエル

ふだんは道ばたでひなたぼっこ
からだが乾いたら水の中へ
のんきな生活

今日もまた

朝の散歩をしていると
シジンとやらに出会いました

シジン?
ぼくにはなん ....
富良野に行こうと思うのさ
もちろん君を連れてさ
そりゃーいいところさ

水色の空の下で
パステルに揺れる
あのラベンダーの薄紫をすくって
両手からこぼれる
光の匂いを
嗅ぎまくりたい ....
粉々に砕けている銀色の空の傷口から、
降りそそぐ驟雨は、わたしの灰色の乾いたひとみを、
溢れるほど、潤してゆく。
壊れている、遅れている砂時計のなかで
わたしは、眼を浸す溢れるものが涙だという ....
あいされたい
きれいに見られたいと思って
心を宝石で飾り立てても
光の底に泥沼がよどむでしょう


あいされたい
つよく見られたいと思って
心を諸刃の剣で守っても
自らも世界も黒い血 ....
砂漠を飲み干したら
どこへ 誓う

朝焼けづけの
どこへ 誓う

菜の花と月と土の匂いと

共にいてくれる
夜の中

捨てたレール 滑走する
冷たい 黒い泉 あびて


 ....
夕暮れて
暮れなずみ

夕闇に
うちしずみ

静かに
   下がっていく
         温度
静かに
   暮れていくの
         音

あなたがノオトをめくる音 ....
午前5時
始発間近の空気はいつも冷たくて
そのくせとても透き通っていて
「こんな街でもきれいに見えるね」と
僕たちは手を繋いで歩いている
空もそろそろ明るくなりそうで
誰かが吐いた道端の吐 ....
たりぽん(大理 奔)さんのおすすめリスト(4281)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
まき_火- 砂木自由詩9*06-5-2
- ふるる自由詩2*06-5-2
未知- たもつ自由詩906-5-2
風をくぐって- 佐野権太携帯写真+ ...17*06-5-2
お話の切れ端- 夕凪ここ ...自由詩11*06-5-1
断片- たもつ自由詩806-5-1
たなびく心- 佐野権太携帯写真+ ...14*06-5-1
もう「ごめんなさい」と言いたくない- 蒼木りん未詩・独白606-5-1
*ちまき*- かおる自由詩10*06-5-1
タンポポ- 松本 卓 ...自由詩2*06-5-1
不在票- 岡部淳太 ...自由詩6*06-4-30
弔い- 自由詩10*06-4-30
花占い- こしごえ自由詩22*06-4-30
水を含む世界にて- 千月 話 ...自由詩10*06-4-30
ガラスの海- 阿麻自由詩18*06-4-29
硝子- ヤギ自由詩9*06-4-28
我ら土くれ- きりえし ...自由詩9*06-4-28
啓示- 葉leaf自由詩19*06-4-28
踏み潰したくなるくらい- fuchsia携帯写真+ ...806-4-28
incomplete_poet- 塔野夏子自由詩12*06-4-27
袖を捲ってみたが- dew未詩・独白106-4-27
円舞曲- アマル・ ...未詩・独白806-4-27
あなたの居る場所- LEO自由詩12*06-4-27
ぽえむ君−詩人−- ぽえむ君自由詩8*06-4-27
だから富良野へ行こう- 佐野権太自由詩11*06-4-26
難破船- 前田ふむ ...自由詩12*06-4-26
心からはじまり、心におわろう。- まほし自由詩8*06-4-26
古い翼- 砂木自由詩9*06-4-25
- ふるる自由詩13*06-4-25
すべての魂は夜、癒される- いとう未詩・独白14+*06-4-25

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