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草むしりをする最中
うぐいすが唱える
私は、
この一本に活かされている
むしる事により
今を(ずっと透けているのは闇といっしょ

私は秘密だ
むしって来た千草一本一本に感謝 ....
何者でもない 何者かへと黙礼をする
白く底の無い曇った空をひとすじつう
っと黒い鳥の影がとおりすぎる。
わたしはいったい誰なのか
しらむおもてに波ひとつ立たずないだ
水平線を立ちつくす
す ....
私は現在。
湾刀の先で風を切る一隻の、ゴメ
一隻の ゴメだ
これは帰れないみちのりであって
忘れていることなど何もない、道

ここに道があるからあるいて行く
あそこにはたどり着けないとし ....
夕暮ころがる銀小鈴
にじみしたたる青さと船頭

サイレンの歌に死する。
真砂の青貝に覚めない潜伏

みじか夜 みじか夜
つっと向こうへ鎮座して

さざなみこなみ生むわらべ
みかんの ....
事実を知ろうとしない者は、偽りにほろぶ。
と惑星が、述べる

言葉を
使用しているのに通じない
場合もある。
常に、とはいかないまでも
一言一句正確に発音しているのに、だ
私の内耳も
 ....
ここ数日の晴れ間が穏やか。
さんさんと陽光の降りそそぐ。

影を濃くするのは、私のみではなく、
炭酸がのどをシュワシュワと通りすぎる。
はて、宇宙の寒さは星の光を清らかにする

白い指先 ....
あなたのまなざしは冷徹で遠く
風のいろのように透過している
見ることは出来 無い距離

たとえば、重くくぼみつづける密約
照らすのは、過ぎた日日
暗く発光する
ぼぅっ、と星星のしげみのあ ....
顔をあらうが
おとし切れない
このゆううつなまなざしはどこから来るのか
気象電波探知機はしんみりと
雲ゆきを映す
私を通りすぎて行ったはずの

宙は 青ざめ照りつける日にたちつくす。
 ....
ちいさな死骸を排水溝へ流す。
おまえは、透きとおる水晶のようにきず
をかかえてそこを流れてゆくのか

哀しみに囚われたひとつの流れを
純粋無垢なひとみがこおりついている
このこのちいさなむ ....
今夜も
アオガエルのなき声のする田園を眠る
庭で白い芍薬が
ほのかに浮き上がる
視線の静かなまなざしで
満天のせせらぎの
おもい出のひかり
帰れない真夜中のいっそう暗闇をます
アオガエ ....
 私はまだ、ここにいるのか。という夏の終りの焦燥にあぶられ、未だ過程の核心をつくことなく、鳴動を歩いている。

セミの声も乏しくなり、信ずる青い空はしんとしずまるばかりだ。ここに来て何を失うとい ....
わたくしはきくのはなびらをかおっているのだった
霊園を照らす光に透けて
ただよう無修正の遠声はいつまでも増幅し
ゆくえ不明の足許を念じる
目的地はとうに過ぎた視線
まなざ ....
うつせみの なくこの世あり ひびきすみ青やかになる み空の高さ












{引用=※ 現人(うつせみ)=?この世に現存する人間。生存している人間。
?この世。 ....
おもいでの形見
私にとってこれは
変わらないことのひとつ
ここには風は吹いてこないけれど
ほがらかなひだまりがぽうっとしている

いつまでも
微笑する宇宙のふちで。
私の子午線 ....
無垢なるいのちをみつめる光は
かげることのない心臓だ

だからそのいのちの影は
しずむことなく
みちるばかりで
月の亡霊のように 果てしがない海原をひっぱる

陸地の無い水平線上に ....
遠い風の透けた
銀のしずくが
{ルビ月影=つきかげ}おぼろにひびいて
さびしく薫る
ぬれた黒髪
結いあげる白い手

静かすぎる吐息の重さは
うつろな視線の光
映る予感の静寂が ....
かなしいふちに降る雪が、
しろくしろいねむりにつき
冷気をはりつめて
その肺にひびいている。
しぃん、とした熱が、
深淵から徐々にひろがり
焼けた声となって吐き出され
冬の空 ....
ちかごろでは、
神様の御札も
値段があがってきた。
不景気だったり 物騒だったりで、
あがったらしい。

そんなわたしたちを見て、
神様は、どういうだろ?
さぞかし心外だろ ....
風が鳴る
凍える魂を
ひき連れ去る寒月を
湾曲する星夜の岸を
鋭く細く鳴っている

{ルビ居炉裏端=いろりばた}の数え歌は
今宵も尽きることはなく
月影の枝が
障子に透けて心細くゆれ ....
あきらめは
落葉に{ルビ埋=うず}まる倒木だ
{ルビ水面=すいめん}に浮かぶ枯れ葉の息だ

全てに対し
後ろめたいことの無い
青い空をあおぐ

倒木も枯れ葉も
{ルビ生命 ....
水が、渇いていく
いのちある喉から
光陰の{ルビ嗄=か}れる
か細く陽光に
反射する雲へ

終ぞ
逃れられぬ影を傾きつづける
静寂の光

水涯にたたずみ咲いている睡眠

絶大な ....
   {ルビ鉄=くろがね}の背のように
   陽を照り返す
さざなみの群生するこちら側で
砂に潜っている
   貝の喘ぎは
   打ちよせる海水に
くりかえし濡れる
しろく寡 ....
電信柱の先が
お墓のあたまに見えた
あそこでセミに鳴かれては
私は独り笑み
アイスクリームのとけるままに
いつまでも返事を、まつのだった

べとんべとに常温で濡れてしまった
床を拭きな ....
午前零時の産声が
真夜中を、とおりすぎて
青雲でゆれていました
しかしながら
その姿を見た者は
だれひとりとしていなかったのです

川岸に転がっていた小石を持ち帰り
庭のすみっこに置い ....
私は、私の影であり
影は、影の影である。

どこまでも
黒く透ける現し身を
冷たい風がなぞり
さみしい熱を奪い去っていく
だからといって みたされることはない
このささやきが、色づ ....
黒髪を 風にすいては色もなく

岸辺に咲いた 白い花

ひんやりうずく 視線に限られ

カラスアゲハは はねを日に焼き 沈黙を舞い千切る
   いさり火の あかく燃えたつ 秋の暮れ



いっぴきの蜘蛛は、
自分の領分をわきまえて
一心に一糸の糸を張りめぐらす。
それはそれは正確で絶妙に

果して、
わたしはどう ....
落葉がそぞろに風にふかれ
雲は青く高い空をゆく

うらの{ルビ小径=こみち}の縁石に腰をかけて
杉といっしょにゆれている

夏の{ルビ遺言=いごん}は朽ちることなく
静かに実 ....
かすかな声でなぞる
あれは面影
うらの林のすきまからみえた
私の亡霊
沈むことのできない舟
いっそうの複音

静かな{ルビ水面=みなも}をもっている
{ルビ自恃=じじ}{ルビ矜恃=きょ ....
真夏に日車は、咲いている


雷鳴の空を裂く。
轟音で目を覚ます
一輪車に稲光りが青白く反射する
一瞬で葉陰の殻は黒焦げになり
焼けた臭いに鼻をひる
傘の骨はしろがね色で
{ルビ死灰 ....
たりぽん(大理 奔)さんのこしごえさんおすすめリスト(148)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
連なる独唱- こしごえ自由詩7*11-12-1
ななしのひとみ- こしごえ自由詩4*10-7-1
亡命者- こしごえ自由詩5*09-7-1
夏至- こしごえ自由詩5*09-5-17
公転- こしごえ自由詩2*09-5-1
光沢- こしごえ自由詩8*09-4-8
落花生- こしごえ自由詩4*09-3-1
おもいでの果実- こしごえ自由詩4*08-12-12
絶叫- こしごえ自由詩5*08-10-27
アオガエル- こしごえ自由詩9*08-10-1
未だここに来ても_(※_即興超短編私小説)- こしごえ散文(批評 ...3*08-8-25
命日- こしごえ自由詩6*08-6-27
秋空- こしごえ短歌7*08-4-2
鎮魂歌- こしごえ自由詩15*08-3-8
心臓- こしごえ自由詩6*08-2-25
うすげしょう- こしごえ自由詩13*08-1-7
ゆきをんなとわたくし- こしごえ自由詩10*07-12-8
おふだ- こしごえ自由詩5*07-12-6
いなか- こしごえ自由詩11*07-11-19
晩秋の朝- こしごえ自由詩9*07-11-9
水影にわれ果てる- こしごえ自由詩9*07-11-8
対岸- こしごえ自由詩10*07-11-2
ゆく夏の陽炎にて- こしごえ自由詩7*07-10-29
かえる- こしごえ自由詩12*07-10-25
水母- こしごえ自由詩10*07-10-19
黒白断片_(こくはくだんぺん)- こしごえ自由詩6*07-10-7
曼珠沙華- こしごえ自由詩14*07-10-1
きもの- こしごえ自由詩18*07-9-15
みちのり- こしごえ自由詩12*07-9-1
天球へ- こしごえ自由詩20*07-8-15

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