ここで赤い魚の話をしてはいけません

最初の貼り紙は公民館のドアに貼られた
誰が貼ったのか
誰も知らなかった

次の貼り紙はあちこちのスーパーで見られた
誰が貼ったのか
店員も店長も知 ....
真昼、
通りの向こうで叫びがあがったが
どうしても人間の声にはきこえない

おれは対角線上を通りすぎ
日陰から振りむくが
すでに何も見えない



何が叫んだのか
何を叫んだのか ....
かあさんは裏庭にチガヤを植えなかった。
壁を緑に塗らなかった。
とうさんは健康的に山を登り、
かあさんは家で本を読み、
かあさんはおもての庭に紫陽花を植え、
家の壁は地味な灰色に塗られた。
 ....
わたし
猫好きやねん
本間に
大好きやねん

この前
小学生が木の上の猫に石投げててん
許せへんから
わたし石拾って力一杯投げたってん
そしたら小学生の前歯と猫
一緒に落ちてきてん ....
殺傷能力を高めるために
釘のようなものを入れました
ことばを

ことばもいつも同じなのです

爆発するか
しないかの違い

世界に投げ入れる
膝を抱えて
  
  
  
 ....
母が死んだ

夢を見た


病院でオムツをしながらも
うまい物が食べたいと叫ぶのが
私の母であることは間違いない

自分のことしか眼中になく
子供の声がテレビの雑音にかき消されてい ....
あなたと私の間に
こんなにも近く届かない距離がある
この街で生きていくことは
距離を取ることだ

私を見下す太陽は
説教をする
説諭する
どうしようもなく
見渡せないほどの遠くなら ....
まっすぐ、ね
すすもうとしてるんだけど
うしろをみれば
くねくねと
ついている
あしあと

つまさき だちして
あなたとすれちがった
あたりをながめてみる
あら?ころんだあと
か ....
砂糖漬けの果実のように
甘い甘い蕩ける旋律に誘われて
行った先は間の抜けた空洞
ウィスキーグラスの氷のように
冷たい透明な空気に飲み込まれ
言った後は気の抜けた風船

そんなデート
そ ....
痛みは
我慢するものかと
思っていたけれど
実に久しぶりに飲む痛み止めは
実によく効いてくれて
歯痛のときと
生理痛のときにしか
飲んだことがなかったが
こんなにも楽になるものなのだな ....
月も霞み掛かっててしまって
君にも届きそうにない
街は流れる光であふれて
僕は溺れそうになって

色んな事そんなふうに
眩しく見えるのは
君の残していった影がまだ
この部屋に落ちている ....
強くなると言う事は
自分の弱さに
うまく付き合っていけるようになる事。
夕暮れに知らない人と話した
知らない人と夕暮れに話すのは実に久しぶりで
どこの国の人かは知らないけれど
どうでもいい話をした
携帯電話は最近画素数が高いから
最近は野菜も見たことがないものが ....
激しく雨が降ったあと
川の流れが増すときに
面妖達は遊びはじめる
水草と樹と両岸を
ひと筆につないだふちどりが
そのまま激しく動き出すとき
じっと見つめすぎてはいけな ....
この皮膚
だけでは足りないんだ

さかなのように
うろこをもたない
ボクらは
そんな生き物だから

だから
あらゆる皮膚と皮膚
重ねて

重ねて

夕暮れと
ひとつになっ ....
昔から僕の家では朝は紅茶で
それも普通のティーバッグで作るやつなんだけど
僕はそれが好きだった
透明なお湯に少しずつ漂うように染みていく
あの色が好きだった

自分の世界が少しずつ広がるよ ....
雨に濡れるのを忘れた人が、信号の前で返り血を浴びている。どんよりと、ただどんよりと生きていけ。おまえの夜の病はいまだ進行中だ。魚群探知機に映る影の人びと。探そうとしてもけっして探し当てられない影の呼吸 .... からっぽだから
蒼いの

とうめいな翅を
ふるわせて
飛んでいったから
からっぽなの

埋めようとして
あなたが
抱いてくれたとしても
満たされないの

満たされない ....
ムーニールーがありんこを相手取って
裁判をしているころ
お日様は林檎を
真っ赤に染めて
林檎はムーニールーに食べられるのを待っている

カタツムリが雨の中
小さくくしゃみしたけれど
ム ....
アホの振る舞いは
小さい頃に母に叩き込まれたから
自然と所作として表れる

でもバイパスを渡るときは
高校球児のようにお守り握って
全てを忘れて決死の勝負
渡りきって汗をぬぐい安堵感いっ ....
庭先にバイクの部品
雨に遊ばれて
貝が話す声を聴く

雲はただ
自在さに気づかず
恵む心が溢れて
太陽を説く

転がる部品が
小さな光を生むことをやめ
ただ風が吹けばいいと
雫 ....
探さないでください

そんな手紙を残して
君がいなくなってしまったから

僕はちまなこになって探したんだ

押入れ、風呂場、トイレ
良く行くレストラン、レンタルビデオ屋

何処にも ....
もし世界が 黙るのならば
わたしは うたおうとおもう
そのくらいしなければ わたしは
この世界では 生きていけない

もし目を瞑っているのに 気づいたならば
できるなら 目を開けたほうがい ....
一日に一回
空は夕焼けに染まる。
晴れていたなら、だけど。もちろん。

夕暮れてゆく世界は私の手の中にあって
私は一杯のコーヒーを飲み干すみたいに
簡単に
それを飲み干す。

でも確 ....
むねにすんでる
やわらかくて
せつないもの
いつでも
せんめいに
さいせいできる

いっしょにすごした
さいごのなつの
はなびも
あか、あお
ぱち、ぱち
さらり、さらり
 ....
夜風に杉の葉が揺れる
誰かの約束が
ほろり
足先に落ちてころがる

さあ 準備はOK? わたし

夜露でつめたいブルーシートに
さかなたちの影が泳ぎくる
さらりひらり木の葉よりかるく ....
とどがいます
打ち上げられました
寝ています
どこにも行けません
助けて
なんて頼まない
とどだから
なんだか疲れたので
しばらくここで休みます
ひとりです
ダイヤモンドダスト
 ....
ちょうど何処まで行っても追いつけない陽炎のように
安寧の地はますます遠ざかるだけだ。
コノママデハイケナイ
でもあたしはまだ貴方を憶えて居る。


買い物籠の中にはチョコレート
とコ ....
眠りの中心にたたずむ
黒いしずかな球
その球を無垢な白い身体で抱きしめて
いつまでも眠っているのは誰だろう
要するに
たどりつけないということだ
だけどそこにあるでしょう?
そんなふうに

要するに
好きなんだということです
無限に
割り切れないのです

だけど
そこにあるのです
  ....
たりぽん(大理 奔)さんのおすすめリスト(4281)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
赤い魚の話- 佐々宝砂自由詩8*05-6-24
叫びについての独語- 安部行人自由詩605-6-24
目覚めよと呼ぶ声の聞こえ- 佐々宝砂自由詩405-6-23
猫を救った日の事- 月山一天自由詩15*05-6-23
- umineko自由詩9*05-6-23
BGM- 初代ドリ ...自由詩5*05-6-22
遮音された距離- 紫音自由詩3*05-6-22
まっすぐなきせき_- 玉兎自由詩7*05-6-22
日記捨ててください- 紫音自由詩4*05-6-22
とりあえず- 蒼木りん未詩・独白1*05-6-22
君がまだ- 自由詩405-6-21
つよさ- 月山一天自由詩13*05-6-21
新しい携帯- チアーヌ自由詩105-6-19
ノート(面妖)- 木立 悟未詩・独白2*05-6-19
皮膚- umineko自由詩6*05-6-19
モーニングティー- 半知半能自由詩4*05-6-19
蒸し焼きの雨- 岡部淳太 ...自由詩37*05-6-18
うつせみ- 落合朱美自由詩11*05-6-17
ムーニールー- ふるる自由詩35*05-6-17
意外とバイパス- 木葉 揺自由詩8*05-6-16
空中回転- 木葉 揺未詩・独白6*05-6-16
グラタンをあたためながら- ベンジャ ...自由詩13*05-6-15
天空のドオム- 第2の地 ...未詩・独白1005-6-15
PRESS_ENTER■- 佐々宝砂自由詩11*05-6-13
おもいでぼし- 玉兎自由詩10*05-6-13
Shaman's_Lullaby- 佐々宝砂自由詩305-6-13
とどがいます- チアーヌ自由詩2805-6-13
立入禁止- 有邑空玖自由詩10*05-6-12
眠りの核- 塔野夏子自由詩14*05-6-11
円周率- umineko自由詩14*05-6-11

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