切り取って
もう少し違うかたちに

貼り詰めて
色硝子の欠片たち

鏡に映った髪が
指先でもつれて
ささくれた爪が
余計に乱暴になるから

ひび割れが目立たぬよう
綺麗なステン ....
 月が盲目であることを知るのに私は二十年の歳月を要した。私にとって、月はあらゆる意味で眼であった。月から伸びる湿った神経束は世界の絶望へと接続していて、世界の絶望は、半ば狂いながら老犬の飢えと私の衰弱 .... 狂おしく 狂おしきままに
待ちわびて
結ぶ太鼓に散る花は
夢見の果てとあおぎみて


流れゆく 流るるままに
時すぎて
契りし思いに散る花は
あれは逢瀬とかえりみる


帰らぬ ....
明日の燻る原の声には
そのひとひらも、渡らない
青の部屋、青の床
踏み越えるたびに見据えるものは
舞う、散るよりも儚い覚め際へ
連れて行くように
恋し、と
だけ

そこからを渡る
 ....
 楽しい宴は夜がふけて始まり
 欠けた月が昇ると
 あなたは僕を残し
 去っていった

 残った酒を飲みながら
 あなたの形をした
 蛍光灯に映る煙を眺めながら
 言葉の返ってこな ....
私は悪い奴です
悪い奴はただ一人で悪い奴です
悪い奴はいつも自分だけが悪いのです
他の悪い奴のことをとやかく言うつもりはありません
「俺も悪いがあいつも悪い」だなんて言う奴は
悪い奴の風上に ....
空から音も無く降る雪の
つもる速度のいじらしい熱

ちょっとまえの流星は
乾燥した鋭い声で失礼のないように
(絶望はできない。
と軌跡をのこし消えていった
このとき雪はしゃららららん
 ....
人という生きものは
ずいぶんと もうずいぶんと
生きものから離れてしまったのだろうけれど
まだかろうじて生きものでいて
遠く見えない同類と
同じように波打ちながら
それでい ....
 ちっとも
 届かない僕の声

 透明な空の向こうには
 揺れ動く自分の影が映ってる

 返しても
 届かない僕の気持ち

 西へ西へと太陽は
 確実に傾いて

 ひたすら ....
21世紀には
誰もが宇宙旅行を楽しんでるって
そう思っていた

前衛彫刻のような高層ビルが
エアチューブで結ばれていて
みんなそこを飛ぶように移動しててさ
リニアモーターカーが
東京と ....
わたしが

うまれてから

なみだを

 このてで

  ふくまで

ちちははは

どれほど

こころを

 ぬらした

  ことだろう


いきていく

 ....
その人が、燃えていった
毎日よりも人は集まっていた
いなくなったというよりも
手放した、と言いたかった
彼らは笑う声で
透明な空を細い道にして
順番に順番に、昇っていった
花が、咲いてい ....
ぎちぎぎりちぎちちり
湖水が夜半に凍ってゆくよりもゆっくりと
圧縮する

大木を一冊の辞書にする工場よりも残酷に
圧縮する
ちぎちちりぎちぎぎり

なんとなまっちろい頸
この白いもの ....
利己主義の果て 僕の砂丘
雨は降らない
唇が乾く
ただ黒いピアノが鳴っている


月はなく、だけど暗くはない
足場は抜けていくけど、つらいというほどでない


何もないことのほうが ....
公園の砂場で
きれいなピストルを拾った
氷みたいに冷たくて
ガラスみたいに透きとおったやつ
砂場の隅で光ってた
6連装のリヴォルヴァー
グリップはメタリックなブルー
冷たい人殺しの道具
 ....
君と僕にできること
それは優しさの眼差しで
雪の白さを歌うこと


君と僕にできること
それは愛しさの眼差しで
山の青さを歌うこと


歌の心は見た目じゃなくて
揺り動かされた心 ....
いつか
笑い飛ばせる日のために
一枚の部屋に絵を描いている
暖かい一日の始まりと終わり
そこに溶けていく人たちのように



降り積もる行き止まりに
立ちすくむ人を見ている
その背 ....
蛍光灯だけ
けー こー とー
と光る居間
となりに鬼が座ってる
言葉のハリセン
身動きひとつも気に入らない
消しゴムのかすだらけ
眉間のたて皴が気になって
わたしは理屈の話しが理解でき ....
焼き払われて
焦土と化した故郷の村に還ってきた
いちめんの砂地に転がる骨のオブジェたち

あたしの家のあった場所に
炊煙があがったような気がして
駆けよってみると
テントのまぼろしの ....
夕暮れの空にはむくどりが群れて
毎日あんなことしてて
むくどりは飽きないのだろうかと思う私も
飽きもせず夕飯をつくる
いや飽きてるんだけど
夕飯に飽きても
生きてるのに飽きても
生きてな ....
デッサンどおりに
造れないかたちを

君や何かのせいにしたり
いっそ壊して造り替えたい

嘘だけど
まんざらじゃなかったり

そんなもんだって
わかってるけど

君の口から聞き ....
染み込み切らず
床に溜まる夕刻、それは束の間
窓枠が区切って下さった一人分の西日は
結局は目の前で
床へ、床へ、沈んでいった


星といえばビー玉の中に
赤く青く黄色く、在 ....
 すこしずつ
 色を足し
 
 気づかれないよう
 形をかえて

 満月を
 あとふたつ数えたら
 「春」になります


北風の止んだ空に
雲の声がした
愛はクジラと同じで
水をやらないと枯れてしまう
そもそも
愛は大きいほどもろいのだ
クジラと同じで
そのくせ
小さなプランクトンを
一心に集めている
それが
思い出だったりことばだっ ....
ミステリー列車<北海道>


どの駅をいつ発ったのか分からない

摂氏5度の寒風吹きすさぶ鉄路を
約15度に車体を振ってかしげて
平坦な雪原の45度の曲線を
75キロの猛ス ....
銀色の髪

明るい瞳は緑

ささやく指先は桃色

つま先はあるの?

ライラ

君はしかめっ面で花という花をみんな摘んでしまい
眩しい朝が広がるに任せる

深い深い森で
夜 ....
緋色の帯を解く君は頬を赤く染め
何だか恥ずかしげな風情だね
帯止めの色目は玉虫だから
綴られた思いも刻々とその表情を変え


真新しい紙とインクのほのかな香り
読みかけの頁に挟んだ栞のよ ....
夜のプラットホームで
骨がきしむ程
抱きすくめられて
心よりも先に
からだがイタくなる
メを閉じて
ジンジンしている
この世で君とふたりだけ
ジンライムに力を借りて
ユける処までユき ....
数学が苦手だって言うのに
もう少女ではないから
計算違いは許されない


髪を伸ばすこと
それは可能性
ダイエットコークの味を好きになること
それは目論み


統計では
きみの ....
遠くにおいてきた時間を
一つ一つ取り出して
今の僕に重ねてみた
懐かしさと共に思い出す
未熟だったあの頃を

自立の為に選んだ道
自律を願って歩んだ道
幼さと若さの間で
ひたすらに足 ....
たりぽん(大理 奔)さんのおすすめリスト(4281)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ステンドグラス- 銀猫自由詩10*06-1-29
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風花- 霜天自由詩206-1-29
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楓(かえで)- こしごえ自由詩10*06-1-28
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待ちぼうけ- 炭本 樹 ...自由詩506-1-27
未来世紀豚汁- 大覚アキ ...自由詩5*06-1-27
きねんび- まほし自由詩22*06-1-27
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リヴォルヴァー2006- 大覚アキ ...自由詩106-1-26
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一日は、臨界する空の- 霜天自由詩1106-1-26
宿題、終わるまで監禁- 蒼木りん未詩・独白206-1-25
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鍋が煮え立つまでの即興- 佐々宝砂自由詩12+*06-1-25
製作途中- やから自由詩4*06-1-25
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ミステリー列車<北海道>- 北原春秋自由詩106-1-24
ライラ/夜という名の蕾たち- ふるる自由詩10*06-1-24
風に舞い風に歌う- 恋月 ぴ ...自由詩15*06-1-24
夜のかたち- スイレン ...自由詩306-1-23
アルゴリズム_オンナの端くれ- 銀猫自由詩20*06-1-22
ソーメンライス- 松本 卓 ...自由詩10*06-1-22

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