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父が玄関先に佇んでいる。
綺麗に仕立てたスーツを着て。

奥の部屋から出てきた私に
父は聞いてきた。

「俺は、いつ死んだんだ?」

私は一瞬
間を置いて答える。

 ....
志を掲げ/ぶれ一つ無く佇む詩人の背中。

「紡ぎだされる詩になりたい。」と
朗読を聞きながら思った。

(愛おしい・好きだ。)と言う気持ちも
詩を愛する心の前ではかすれてしまう。

奥 ....
「離してなるものか。」とは言わないで
父の顔に触れている。

「別れ際に泣くのは、銀幕の中だけだ。」と考えた。

これからは
ケーキを切るときも
饅頭を分けるときも
きっちり測らなくて ....
手を振る父が見えたような
雲ひとつ無い冬の空。

最後の呼吸にも似た突風が
火葬場の玄関を通り抜ける。

(足音だけが響く廊下。)

両腕に抱えた骨壷が
最後に抱き上げた身体よりも重 ....
(最後まで、引き渡したくなかった大きな身体。)

「お骨になっちゃったから、仕方が無いね。」と
諦めた様に叔父さんが呟いた。

「お骨になっちゃったから、仕方が無いね。」
マイクロバスに乗 ....
「いつかは死ぬんだ。」と理解をしたら
そこにいたはずの父が居なくなっていた。

「これからは、家族と力を合わせて生きてゆきなさい。」

墓前に背を向けた直後
三人姉妹の耳元で
父は確かに ....
父の焼く卵焼きは
ほんの少し砂糖が入っていて
ご飯の上に乗せて醤油を垂らすと
一パック分の鰹節が欲しくなる。

(ご飯の上で、湯気の音頭に合わせてゆらゆらと踊り狂う鰹節。)

赤い箸で何 ....
青い陶器に詰まった白い骨

その欠片を一つつまんで
ぎゅーっ。と握り締める。

すぐに崩れ落ちた手のひらの欠片は
流れ落ちるはずの涙に代わり
手のひらの上で水滴のように散らばった。

 ....
「受け入れる。」という行為は

「己自身が楽になる。」という事だ。

諦めとも違う想いを引き下げて

父の骨壷を墓の中に収める。

(ごりっ・・・・。ごりっ・・・・。)と

重い扉 ....
あなたに抱きついて

匂いを嗅ぎました。

いい匂いだと判ったので

一人占めしたくなりました。

声も/その手も/優しく奏でる詩も

横に居て一人占めしたいと

ますます強く ....
刺身を盛り付けると
「うまそうだな。」という声が聞こえそうで
安曇野のわさびをすりおろす。

刺身を盛り付けると
ほくほく顔のお父さんが横に居るようで
馬刺しも別皿に用意する。

「ま ....
気持ちを、大きく放つ。

砲台を唇に

爆弾代わりの言葉をセットして。

(囁いて・問いかけて・叫んで・・・・。)

零れ落ちる感情を

受け止め切ることが出来ない。

あなた ....
手塚治虫、仕事中居眠りをしたとき起こした編集者に向かって
「私は、寝てなどいない!!横になって眠気を取っていただけだ!!」と
言い放っていた。
私は、実家に帰省し家で湯船浸かったら高確率 ....
夏の夕方

汗染みを作り

自転車を漕ぎながら

青梅街道の遠くを眺める・・・・。

(何をすべきか?何をしたいのか?)と言う想いは

広い車道と同じ様に

遠くの物を見えなく ....
言葉を貰うのは

贈り物よりも嬉しい。。。
「ありがとう。」の一言で

大事が大切に変わるから。。

「どういたしまして。。」
当たり前の事から

労りの瞬間が

また一つ生ま ....
風呂に入るという行動は

懺悔をするためなのだろうか?

それとも

生まれたての赤子のように

新しい1日を送るためなのだろうか?

アウトプットの刹那

狭いバスタブで湯に ....
こひもともひこさんの梓ゆいさんおすすめリスト(16)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
もういちど砂になって.- 梓ゆい自由詩4*15-12-5
叫びたい。- 梓ゆい自由詩415-12-4
最後の朝。- 梓ゆい自由詩515-11-29
お父さんのお葬式。- 梓ゆい自由詩515-11-29
お骨になったから。- 梓ゆい自由詩415-10-19
さようならの前に。- 梓ゆい自由詩2*15-10-10
男の料理- 梓ゆい自由詩4*15-9-29
ばらばら。- 梓ゆい自由詩315-8-5
墓石塔- 梓ゆい自由詩3*15-5-29
好きな人。- 梓ゆい自由詩415-3-20
食卓。- 梓ゆい自由詩415-3-10
○○。- 梓ゆい自由詩215-2-13
共感できる話。- 梓ゆい散文(批評 ...214-9-22
交差- 梓ゆい自由詩213-8-26
懸け橋- 梓ゆい自由詩113-2-13
てるまえ??ろまえ???- 梓ゆい自由詩3*13-1-21

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