レール
はるな



このまっすぐな夜の向こうに
蝶の朝がある

こまかな傷の大小に値札をつける
この波を営みと受け入れられず
はねのないものは歩き、
足のないものは泳ぎ、
背びれのないものは飛び、
なにもないわたしは溺れながら
このまっすぐな夜の向こうに
蝶の朝がある
朝があるという絶望を糧に
いったいどれほどの波を飲んできただろう



自由詩 レール Copyright はるな 2021-07-10 07:26:48
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