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お前が犯ったんじゃないのか。
犯行時刻の午前3時45分頃、
どこで何をしていた?
何、ここ以外のどこかだと。
そんなものがアリバイになると思っているのか。

犯ったんじゃないのか。
お前 ....
最近冷蔵庫に
レモンを一匹
飼っていたら

今朝
絞られていた

何か飲むときにいつも
瞬きを忘れるおまえは
俺をじっと見つめながら

こくこく
ちいさ ....
すゞやかな夜に

泣いている

悲しくもないのに

淋しくもないのに

鳴っている警鐘

遠くへ追いやった想いが

今 まさに

消え去ろうとしてますよ

絡めた指の
 ....
胸の奥の底のある

ムズムズの原因のばい菌は

苦いクスリで押し込んだ

ちっちゃな天体望遠鏡をのぞき込んで

かすかに見える星達に意味無く涙をながした

黒く揺れるブラックコーヒ ....
女にふられたので、
今度のこんどこそ、
この女でなければならない女にふられたので、
トマトジュースを飲んで、死のうと思った。
なんでトマトジュースかといえば、
野菜が足りないと思ったからだ。 ....
いつの日かきっと
樹は空を砕くだろう
その日のために
言葉たちが樹を覆っている
仕草たちが樹をめぐっている

樹が美しいのは
目に見えないすきまが
哀しく発電しているからだ
曲がり損 ....
「パリーへ二人で行こう」
あの頃は佐伯祐三に焦がれていて
寝物語に囁いた僕の言葉を
君は黙って受けとめてくれた
僕に離婚歴があることを
君は問わないでいてくれた
僕が夢見たパリーの空は
 ....
                    



今日は仕事ないから
俺たち遅くまで寝てたっていい
でも空がほら
あんまり青いから
外に出ようぜ
競争だぜ
階段駆け下りて
飼い犬に ....
ただ 届けたかったものが届かない
けれど 届けたことだけ 思い出して

いつか私は 暖かいものがあったと
眼しかつむるものがないこと
瞑る眼が それでもあることに
感謝して

数は ど ....
仮面


産まれたての
あの頃に
戻りたくて人は被る








他人を欺きとおせても
おのれの顔だけは

欺けない





頭蓋骨


そ ....
夜道
秋の冷たさと手を
つなぐつもりはないのにその熱は伝わる


星がゆれて見えるのは
わたしの体温のせいでしょうか




 木の葉からり

 ピアノするり



 ....
何てこたぁない事さ
ととぅは貧畑耕して
かかぁは咳して血を吐いて
チビたちゃひもじさに泣いただけ

生きてく為の口減らし
何の自慢にもなりゃしねぇ
死に場所求めてふらふらふらり
腹が減 ....
ざわざわ
静かな海に漣が起こる

ざわざわ
胸の中に眠ったはずの想いが


静かに

静かに

閉じ込めた

中身を見ずに


静かに



もっと心の奥に
 ....
ウロボロス、

光のなか、虚の時間、
あなたたちは2匹ずつ笑って
互いの尾を噛み
楕円となって回り続ける
生成と消滅がくりかえされるそこで
それは生まれた
衣を破って
なにもないとこ ....
あなたとおそろの夫婦箸
いまはもう使う気にもなれない
あの頃は愛の姿を信じていた
同じ季節の同じ日々
それでも、素肌に感じる感触は
あの頃とは確かに違っていて
ひとり台所に立てば
化学の ....
此処らで一番有名な
お屋敷構えるご主人は
俺をとんと召さんと言う

学成さず
抱く位は植木屋見習い
{ルビ大将=おやじ}の下で{ルビ雑用=パシ}られる
屋敷に呼ばれりゃ呼ばれたで
切っ ....
            ★
・山羊の王
城い-山羊ノa,眼に ア..ア、触れ(e?)るW字の手...Ar!

            ★
・聖女
リ,リ、黒い-junk'教者の流..r ....
お前の髪
蚕の繭だったらなあ

白くて細くてふわんとしてて
綺麗だろうなあ

俺はお前を紡ぐんだ
糸車を
カラカラ言わせて

それから織って
お前は美しいすべらかな生地になり
 ....
みんながサイコになりました
サイコ1 サイコ2 サイコ3 からお選び下さい
今更ですが 実はもうサイコNoが1兆×1億を軽く超えてしまいました
これで個性は守られたわけです
おめでとうございま ....
ゆっくりと少しずつ時計は時を刻んでいく

叶わないとしていながら

行動に移してスグに失敗

悲しみの奥底の小さな穴から見える

希望絶望そのほかの

万華鏡に反射した波 ....
壁を張れ
塔を建てろ
外部を監視する見張り台だ
我々は地上を鉄壁の守りとする
しかし あらぬことか
敵は大空から 海岸線沿いから 地中奥深くから 迫ってくるではないか
叫んでも援軍は来ない ....
9月の 硝子製の、鱗粉 に 蜜蜂の群れが 沈む
''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''' ....
ほほを桜色に染めた
小町娘が夜道をすっすーと横切って

午前零時の散歩
{ルビ映日果=いちじく}の葉に反射する
コウモリの声
超音波時計に刻まれた
わたしは悲しみに冷静でいたつもりだった ....
だから僕が書きます。

僕が生まれた時
町の中に小さな森と小さな川があった
森も川も縮こまっていて/肩身が狭そうだった
本当は大自然の中に/町が点在しているはずなのに
子供が認識できる世界 ....
?.

あなたを
あなたのすてきなところを

一日
大切にする

あなたを
あなたの汚れたところを

裏返して
日に透かしてみると
おかしな影ができるから
その影に指で ....
あなたは手慰みの指先で
わたしの身体をくるくる回す
言いなりになんかならない
と思ってはみても
あなたにだけは嫌われたくなくて
股関節の痛みをこらえ
アンディオールのポーズを取る
(わた ....
渋谷の空はだだっ広い
渋谷の海もなお広い
個人主義の帆をかかげ
ここでは皆異邦人
陸の国家に飽き飽きし
各々独立したのとさ

ちょこっと貿易しませんか?
一日だけでもいいのでね
そん ....
朝に
林檎がもがれる


それは
太陽になり
風になり
私のもとへとやって来る


おはよう
ごきげんいかが
と はにかんで


さくりと
歯に当てた
ほのかな酸味
 ....
松嶋慶子

「猫は 所詮畜生なんやから」

生前の祖父の口癖
餌は
人間が食べ終わったあとの身一つ残されていない 骨
そして 鍋底にわずかに残された味噌汁 をかけた冷ご飯
鰹節など、ま ....
夕闇の
あの色が好きです
切なさをひとつぶ
いとおしさを一粒
弄んでは
つぶすたびに
広がってゆく葡萄色

甘いあまいのは
街の匂い
あなたとはぐれた
秋の匂い

五 ....
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