海と天命
吉岡ペペロ

川が流れていた

彼らはまだ海を知らないのに

ぼくは彼らが海に行くのを知っている

声などひとつかけてやろうか


ひとが土手を歩いていた

彼はまだ天命を知らないのに

私たちは彼の天命を知っている


川が流れていた

彼らはまだ海を知らないのに

ぼくは彼らが海に行くのを知っている

声などひとつかけてやろうか


自由詩 海と天命 Copyright 吉岡ペペロ 2010-01-04 15:56:45
notebook Home 戻る