すべてのおすすめ
お日様が真っ赤になりながら

羊も鰯ものみこんでいくと

とっぷりとした夕闇がやってくる

cosmosは忍びやかに地球(テラ)に寄り添い

たっぷりとした夜のマントを拡げる
 ....
石榴は血の味 密の味

月の無い夜に
女を食べた、あの木製の詩人は
熟れた石榴を 銜えさせて
美味いだろうと、夜風に訊いた
共犯だぁね 、
硬花の指先はわたしの唇に触れ
睦言のように
 ....
「あなたはね。
 卵から生まれたの。
 それはそれは痛くって、
 とっても大変だったのよ。」

それが母の口癖だった。

嬉しいことがあったときも、
悲しいこと ....
空は啼いているのだろう
風は狂いはじめている

雪の華はその美形を
とどめることも叶わずに
ただ白い塊と成り果てる

清き水の流れさえも
怒涛に変えて


白鳥は真白の吹雪に ....
いつでも思い出せるということと
いつまでも忘れないでいることの違いを
知らなかったのです

それは
アルバムに貼り付けてしまい込むことと
手帳に入れて持ち運ぶことのような
違いなのでしょ ....
冷たくないと
生きていない

熱いと
いうのに

息に かかる
さませないのに
まじれないのに

欠けて
すべって

あらい
まま

さくり  
踏まれる
うちのクラスの山田くんは いつも
弁当をもってこない。

昨日は
ホームレスのおじちゃんが ひもじそうだったので
あげてきた、と
寂しい目で 語ってた

一昨日は
おなかがいっぱいだ ....
冷たくなった幼子を
か弱き両手にひしと抱き
二度と帰らぬ温もりに
涙を流す母と子に
一体何が言えるでしょう

甘きは全て子に与え
苦きは我が身に受け止める
其れが母と知っていて
私に ....
   甘くない珈琲を
   手の中で
   大事そうにしていた
   猫舌だと言って
   大事そうにずっと
   両手の中で



   十二月に降る雪のように
   ま ....
玄関に立っていたのは畳だった
今日は暑いですね
そう言うわりには
畳なので汗ひとつかいてなかった

畳は座敷に上がりこむと座し
良い畳ですね、と手で撫でている
それからいくつかの世間話を ....
ふたつ先の しずかな私鉄の駅でおりて
ふたりは歩いた チャボとスミレ
おだやかな秋の風がふいていた

さほど高くない丘を見上げるように
さほど広くない その公園はあって
まばらな紅葉が ....
問い
「ドーナッツのあなだけ残して
ドーナッツを食べなさい。」



ふとんのなかで
かんがえた
ドーナッツふたりで食べこぼしながら


答え
 
は忘れてしまった


 ....
満水の夜に
感覚をとぎすませながら
無数の魚が泳いでいる
距離と、位置と、
上昇する体温と、
そういうものを
止めてしまわないように


蛇口に口をつけて
あふれ出すカルキを吸うと ....
君からもらった
たった一通の封筒は
古びて黄色く灼けてしまいました

その中に大切に抱かれた
数枚の便箋も
古びて黄色く灼けてしまいました

今にも崩れそうな酸性紙の上
ボールペンの ....
世界を憎んで
世界を嫌って
自分を憎んで
自分を嫌って
生きている事を憎んで嫌って
生きている事を嗤って
火あぶりにして
コケにし尽くして
気が済むまで全部を嘲笑したら
産まれて初め ....
どうか
あなたの幸が
やさしく
あたたかいもので
ありますように
夢から紡いだ淡い期待を束ね
双の棒針で器用に操る
操る毎に淡い期待は確かな予兆に変わり
なまめかしく揺らめいて
蠢いて
少女は艶やかな女人となる


月の満ち欠けを赤い細布で数え
確 ....
クリスマスも近い
十二月の寒空の下
市役所前の歩道に立って
反戦詩を朗読する青年がいる

見よ
言葉は
こんなにも
無力だ
 僕はキノコ

 魔法使いのおばあさんに

 呪いをかけられて

 キノコになっちゃった

 深い森の中で

 ぽつんと

 日陰に佇んでる

 最初は戸惑ったけど

 ....
吐き出したくてたまらない
感情が
弱さのために
置き去りにされていく

そうして自身は守られている


紛らわす娯楽が
今は溢れていて
でも何かが残る
痛みの無いかさぶたのように ....
原っぱを
分捕る
草を刈る
ボールを縫う
子供を泣かす
犬を蹴っ飛ばす
大人を騙す
直球を投げる
ゴロを打つ
バウンドさせる
ヒットを打つ
デッドボールで泣く
盗塁に失敗して
 ....
雪ばかり融けずにいる
針が突き刺したような
星夜の暗闇が恐ろしいのです

あまたを溶かすはずの暗闇が
かすかな影のいいわけを
裏切るのです

ひどく凍らせる結晶に
張り付いた切り絵を ....
公園へと続く夜道の街灯に照らされて
{ルビ百日紅=さるすべり}の木は裸で独り立っていた

枝々に咲かせた無数の桃色の花びらを
過ぎ去った夏に{ルビ葬=ほうむ}り
樹皮を磨く北風に じっと口を ....
隣の白蛇が、
皮を脱ぐ。

彼は失恋すると、
いつも絶食して、
いつも脱皮する。

センチメンタルなのだ。

脱皮する少し前から、
蛇の目は白濁しはじめる。 ....
   ゆらぎ。


   その声に
   その指に
   その、まなざしに。

   信じたいのは
   あなた よりも
   この、アタシ。
 

   アタシ を  ....
少女は

夜半死んで、
乙女となって朝早く目覚める

花ほころぶよう、湯は赤く染まる

乙女は

夕べ死んで、
女となって昼過ぎに目覚める

うなじより、むせかえる花の香り ....
夏みかんのドロップをひとつ頬張る
尖った円みはじゅわりと溶ける


バスは南進し
北の曇天にルートを決める


僕は街燈になりたくて
街燈になった


こんな砂利道に
仲間が ....
雪の噂に
膨れ上がるセーター
長いマフラー四重巻き
ふかふかのミトン

降り零れたのは 噂
雪の結晶は午前で消えて
暖かな午後
剥がれた細い人たち
踊らされた事実に
明るく笑う
 ....
しゃらしゃらと
粉雪が風に渡る音
鈴の音も高らかに
朗らかな笑い声が
こだまする

雪山が呼んでいる
動物のアシアト てんてんてんと
梢からがさっと雪帽子が落ちる音
真っ白な ....
冬の夕暮れ 老人ホームの庭に出て
A {ルビ婆=ばあ}ちゃんと若い僕はふたり
枯葉舞い散る林の中へと ずんずん ずんずん 進んでく

「 A さん、目的の宝物がみつかりました・・・!」

 ....
千波 一也さんの自由詩おすすめリスト(6385)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
*冬も夜*- かおる自由詩3*05-12-11
石榴の宵- 士狼(銀)自由詩8*05-12-11
「_たまご。_」- PULL.自由詩15*05-12-11
凍れる河- 落合朱美自由詩15*05-12-11
わすれな草- たりぽん ...自由詩705-12-11
_殻雪- 砂木自由詩2*05-12-10
山田くんのお弁当- 仲本いす ...自由詩8*05-12-10
私は何も語れない- ひろよ自由詩6*05-12-10
十二月に降る雪のように- 嘉野千尋自由詩17*05-12-10
世間話- たもつ自由詩705-12-10
残酷!怪人スミレ女(愛と哀しみのMr._チャボ)- 角田寿星自由詩7*05-12-10
宿題- ZUZU自由詩6*05-12-10
夜明けの水位- 望月 ゆ ...自由詩57*05-12-10
古びた便箋の青い文字- たりぽん ...自由詩805-12-10
ハトのジョージ- 虹村 凌自由詩4*05-12-9
いのり- 逢坂桜自由詩7*05-12-9
手毬唄- 恋月 ぴ ...自由詩12*05-12-9
言葉- 大覚アキ ...自由詩1005-12-9
僕はキノコ- 炭本 樹 ...自由詩5*05-12-9
一つにならない- 自由詩7+*05-12-9
野球- あおば自由詩2*05-12-8
雪・星影- たりぽん ...自由詩905-12-8
宇宙ノ声- 服部 剛自由詩11*05-12-8
「_皮を脱ぐ。_」- PULL.自由詩16*05-12-8
スピリット- かおり自由詩3*05-12-8
蘇生- ミゼット自由詩3*05-12-7
春を_来い- 便乗鴎自由詩405-12-7
雪の噂- kw自由詩205-12-7
*白銀は招く*- かおる自由詩7*05-12-7
柱の印_〜働き者の_A_婆ちゃん〜- 服部 剛自由詩9*05-12-6

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