すべてのおすすめ
きみどりの薄皮をひらいて
瑞々しい透明を露出させる
縦に切っても
横に切っても
どこまでもたまねぎだから
うれしくて
うれしくて
なきそうで
やわらかい切り口に
崩れそうになる
か ....
鋼鉄を 遙にしのぐ
美しく、強靭な 折り紙細工の船にのり
飴色のラタンの椅子に腰掛けて
今宵もまた 私の人差し指は、
暗く果てしない 緻密な航路を正確になぞる

航行中もドアの向こう側には ....
   一  アンタレス disk1


君と夜の海辺を散歩していた、
はずなのにいつのまにか
空を歩いていた

頭上に、海
でも今日はよく晴れていたから
涙の一滴も落ちなくて ....
 ひどく僕の指先が透明になる気がした


 記憶の中の君は後ろ姿ばかりで
 どんな表情だったかも思い出せない
 ぼくは少しぬるくなったコーヒーを飲みながら
 君がいつ帰ってくるのか、こっそ ....
素潜りで
{ルビ鮑=あわび}を密漁する


丹後半島の
夜明け


海で生まれた太陽と
山に入る月の夢、
肩がこる


髭の男が少年や
座礁した五月


白身のま ....
噴水の仕組みがわからないから
それはもうじっと見ているしかできなかった
一定の水が噴水の中にはあって
それがどこかで汲み上げられて
吹き上げられている
そして落ちて回る
それくらいはわかる ....
終電前の 
人もまばらなラーメン屋  

少し狭いテーブルの向こうに 
きゅっ と閉じた唇が 
うれしそうな音をたて 
幾すじもの麺をすいこむにつれ 
僕のこころもすいこまれそう 

 ....
せつなさ

という名の花が

いま咲いている ので


時間という

風の中で

さびしい さびしい と

泣いている ので



あなた

水をくれるぐらいなら ....
ママに聞いたら
パパは生まれた頃から
毎日私の体を洗ってくれていたそうです
どんなに忙しくても
パパは毎日体を洗ってくれました

小学生になると
周りの友達は
誰もパパと ....
電線の仕組は分からない
とにかく君のことばかり考えてしまう
国道沿いの、看板のライトの下から見上げる
電線を。向こうの夜空も

僕は官舎にテレビを持ってきていない
新聞も、ラジオもない
 ....
かわいがっていた犬が死んだ夜に
新しい犬を飼おうと思う人がいました

家族、いなくなる為に準備をして
汚れた服を着るほかないのなら
いぶかしそうな視線に
それでも
違います、とは云え ....
 1

もう、
ふりかえらないのだ
髪をゆらしていった風は
束ねることはせず

つまさきは
後ろに広がる汀を
走れない世界にいて
こころだけがいつまでも
波になりたがっている
 ....
介添えの眠るお天気雨
ふくらませたかかと
眼を覚ませば

占いのためにだけ
花を摘めない人がいる

なくした言葉を入れる
風の器は すぐに壊れ
花の行方に問いたかったのに

ここ ....
ドアが開いていますよ

声がしたので一応
部屋中のドアを見てみたのだが
すべて閉まっていたので私は困惑した

あの
ドアは閉まってますが
いいえ
ドアが開いていますよ

部屋を出 ....
太陽が沈み世界が透明になる頃
アルコールランプを消した


吸い出される琥珀は僕の記憶
人目を憚る様に
そっと吸い出されていく

吐き出す息は世界にあわせ
透明に消えていく
僕は酷 ....
{引用=




  ? 夏の妖精


笑いながら
運ぶ風に
身を任せて
あなたは走り去ろうとしたが

 照りつける陽射し
 の中にではなく
 薄萌木色の林の奥に

 ....
Ser immortal es baladi;
menos el hombre, todas las criaturas lo son, pues ignoran la muerte;
lo  ....
あなたは物静かだった
あなたを背負うと
その軽さの分だけ物静かに温かかった
だからあの家は部屋は
この空の下突っ立つ一人の人間は世界は

今でも物静かなまま
極めて物静かで
見渡す限り ....
 とかく、そのフォームの美しいこと。
 僕は退屈になるとよく相談したものだ、
 ねえドリー、君の肺癌以上にかっこいい死に様ってあるかな
 ドリーはヤニが浮いた歯茎を扇子で隠して
 腐るほどにあ ....
はじめて
こころのなかに
さいた
たんぽぽのはな

かぜにからだを
ばらまいて
ぶんしのように
げんしのように
そりゅうしのように

たびにでるたび
 ....
風が

砂の上に言葉を残していく

見えない指先が作り出す

美しい波

足跡を残すこと が

躊躇われる日に

その言葉の意味を知りえたなら

どんなに救われるだろう
 ....
布のむこうから近づく光
同じかたちの虹に割れ
いつか集まり 一羽の蛾となり
風の重さを聴いている


葉と花の舟
水の上の いくつもの空
花ひらく音 ほどく音
ひとつひと ....
古びた大学ノート
色褪せたページに
静かに眠る
言葉たち


何年も前に
走り書いた
ほとばしる
想いの数々


作品と呼ぶのには
あまりにも
ふぞろいで


できそ ....
わたしの影は
わたしの涙で
水色になりました
わたしがそっと足をつけると
ぴちゃっという音をたてます
わたしはくつをぬいで
服をぬいで
影のなかへ
沈んでいきます
 ....
夜が季節の名前ならば
今夜は惜春
雷雨が迫る黒雲
まだらに明るい空を映して
海が水銀のように揺れる
指先の温度が融点の
あなたという液体
わたしという液体

いつまでも
満たさ ....
       1

ひかりは、不思議な佇まいをしている。
向かい合うと、わたしを拒絶して、
鮮血のにおいを焚いて、
茨のような白い闇にいざなう。
反対に、背を向ければ、向けるほど、
やわ ....
みあげると
君はまた
頂上にいて
ぴかぴか光りながら
もう
そこからおりることしか
考えていない

君は
太陽の冠を
いともあっさりと
ぬぎすてる

なにがいいの?
風 ....
電車を降りると
点字ブロックが
花野に埋もれていた

あなたはここにある花の名を
一つとしてしらない
見えることもない

それでもその眼は
厳かなほどに瞬きをするから
見えているも ....
ぱらぱらと降っていた雨の間に
少しだけ見えた
澄んだあおいろ

絵の具屋さんには売っていませんでした

とぼとぼと帰る道
水たまりの中に
もう一度そのあおいろを
見つけました
帰り道を歩いていたら 

  ぽとん 

となにかが落ちたので 
ふりかえった地面には 
電池が一つ落ちていた 

( 塀越しの小窓から 
( 夕暮れの風に運ばれる 
( 焼魚の匂 ....
千波 一也さんの自由詩おすすめリスト(6386)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
新たまねぎ- 佐野権太自由詩16*07-5-22
宇宙_☆- atsuchan69自由詩8+*07-5-22
アンタレス_- Rin K自由詩33*07-5-21
Voiceless- 灯和自由詩607-5-21
密漁- はらだま ...自由詩29*07-5-21
噴水の仕組みがわからないから- 水町綜助自由詩17*07-5-21
ゆげのむこう- 服部 剛自由詩19*07-5-21
声にならない花- さち自由詩12*07-5-21
体洗い- なかがわ ...自由詩8*07-5-21
声のない夜- プテラノ ...自由詩7*07-5-21
白梅- ピクルス自由詩18*07-5-20
海と声- まほし自由詩36*07-5-20
誰も知らないけれど- 砂木自由詩13*07-5-20
ドア- 小川 葉自由詩6*07-5-20
琥珀の月は静かに笑う- プル式自由詩6*07-5-20
蒲公英(たんぽぽ)- まどろむ ...自由詩8*07-5-20
夕日- 水在らあ ...自由詩54*07-5-20
午後_p.2- ロカニク ...自由詩6*07-5-20
ドリーは吸殻を投げる- 錯春自由詩1007-5-19
飛翔する種___(Ver.2007)- たりぽん ...自由詩12*07-5-19
創書日和「風」_風紋- 北野つづ ...自由詩8*07-5-19
午後と迷光- 木立 悟自由詩507-5-19
零れた言葉をすくって- 渡 ひろ ...自由詩8*07-5-19
白い影の住人- なかがわ ...自由詩14*07-5-19
メルティング・ポイント- たりぽん ...自由詩14*07-5-19
ふたつの曳航- 前田ふむ ...自由詩27*07-5-18
滑り台の下で待っている- 美砂自由詩4*07-5-18
午後_p.1- ロカニク ...自由詩1107-5-18
捜し物- 小原あき自由詩19*07-5-18
秋刀魚_- 服部 剛自由詩14*07-5-18

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