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母は
随分と老いたけど
声は変わらない

母は
もう私に「早く早く」とせかさなくなったけれど
私に「早く」とせかされる

母は
なぜか私よりスタイルがいい
ちょっと癪だけど
ちょ ....
レイン レイン
降りやまぬ雨
はじけ したたり
集まり 流れ あふれ

激しく打ちつけたのは
霧のように絹のように
こまやかだったのは
細い肩を震わせて
柔らかに濡れて
 ....
解かれるものがあって
解けないものもあって
元気ですか
その言葉だけで繋がっている

わたしを折る
折りたたむ
そして開けば
鶴にでもなりたい

配達の遅れた願いのようなものが届く ....
バスに小川が乗ってきた
どこにも流れることのできない小川は
だらしなく床に広がった
立っている人は足を濡らした
座っている人は足を濡らさないように
座席の上に膝を抱えた
大学病院
 ....
空が欲しい・・・・って
ずっと想ってた
 

薄暗い部屋に
頑なに独りいる時も
 

さらに殻にこもって
傷ついた翼を
縫いつくろっている時も

 
空 空 空
歌うように ....
じいちゃんが夕涼みしてる
静かに 静かに 黙って 黙って
ぼんやりと煙草を吸いながら

縁側の無くなった都会の隅で
ガードレールに座って
車道を眺めながら

時折道端の排水溝辺りから
 ....
少しずつ 遠ざかった街で
午後の地下鉄に揺られながら
僕は いつかの頃を思い出している

目の前を
たくさんの人が
揺られ押され 通りすぎて

毎日決まった場所で
同じように吐き出さ ....
ワンツーワンツーシスターパンチ
ワンツーワンツーブラザーパンチ
ワンツーワンツーみんなでパンチ

太陽の黒点から前線まで伝令が飛ぶ
繰り出されるパンチは音よりも速く
偏西風からゴロゴロと雷 ....
ソーダの泡のような微睡みのなかで
懐かしい とても懐かしいその面影に出会った

記憶の深くに留めようと
すればするほど
表情は淡くなる
ならばこの夢でだけ覚えておこうと
思い切りこころを ....
孤独と
孤立、の構造って
多分
光学異性体 みたいなものね』

台詞を、
あっさりと置き去りにした彼女は
いーちゃんって 鏡ね』
と、評して
孤独を携帯に写し取った

最 ....
夏に凍てつく

雨は胸をこして硝子玉になる

抱いている

空のように抱えきれない空を

わたしのてのひらも腕も

骨になり粉になり空中に舞った

雨は風鈴の匂い

哀しい ....
撃ち落す
画面

落下
すると
何も書いていていない真っ白なポスターが
街中にあふれ

ついで、一斉に剥がれ落
           ち            
白いものは激しく
 ....
時の羽ばたきが 瞼をかすめる

世界中どこを漂泊しても立ち位置が無い
空隙だらけの足もと 定まらない重心
目を閉じて大地に寝転ぶと
それがわかってくる

透明な午後 風は光り
丘は彼方 ....
夏の野は風の{ルビ恋歌=マドリガル}
花摘みの少女は一心に
草のまにまに漂っていた
白い花ひとつ{ルビ挿頭=かざし}にして
赤い裳裾をしめらせながら
濃厚な夏の匂いがたちこめる
姫百合の花 ....
させられて 触れたわけじゃなくて
あきずに続けただけの ことだから

だらしなく つっかけて
ぼろぼろの 噛み癖

気の毒なんて
言われないし
悲嘆は

花さえ開くことを望めば
 ....
ピアニカみたいな切ない言葉を
水遊びの様にきらきらと紡ぎ
気ままに踊るダンスみたいに
つかみ所のない夢を本気で追いかけ
無邪気に笑って泣く貴方が住んでいるのは
とても貧しい小さな家でした。
 ....
誰も知らない顔をして
通り過ぎていく君の強さ

夏の制服の薄いシャツから伝わる
淡い匂い 淡い声 淡い想い

すべてが溶け込んだような
プールの塩素の匂い

もう過ぎてしまった七夕は ....
雨の後には、薄い煙のような街で
君はすっかりと拡散してしまっている
夏は暑すぎて
僕らは重すぎて
渡るつり橋はどこにも見当たらない

この粒の一つひとつが
誰かのため、になっていく
昨 ....
ほら
こんな朝だよ
おまえはまだ寝ているこの朝を
俺は吸っているよ
この朝を

ウミスズメが
隣で
少し悲しげだよ
でもそんなことは
おまえは知らなくていい

ひらめがあわ ....
宝探しをしようか
長い影の伸びる帰り道
長い髪を夏風に遊ばせて君は
少し目を細める微笑みで
子供みたいな提案をした
その話の続きはなく
会話はぷつりと途切れて
また君は楽しそうに風の中を ....
海を見たことがなかった
見え隠れする光
あれがそうだ、と無骨な指で示された海は
たいして青くなかった、が
軽トラックが、ギシギシとカーブを曲がるたび
輝きを探して、車窓にしがみついた

 ....
わたしの心の片隅で 受け入れられない人がいると
まるで それは 鏡のように わたしの前に現れて わたしを戒める

向かい合わなければいけない 空間の 息が詰まりそうな時間
見せないのではな ....
リルケはトルストイの家を訪ねた。
彼の家は、家庭紛争の最中であった。

( 伯爵は、握った杖を叩きつけ・・・ 

眉を{ルビ顰=しか}めて玄関へと歩いて来るトルストイ。 
リルケの肩に手を ....
今年も古い母屋の軒先に
つがいの燕が巣作りしました
生まれたての可愛い雛たちは
親鳥の帰りをひたすら待っていて
精一杯の幼い首を伸ばして
甘えたような鳴き声あげている
(なんだか可愛いな
 ....
少女の
黒い髪に
よく似合う白さ
細い指に
切り揃えられた爪
あれは三日月の晩
まだ七つ、八つの頃
少女の
透明な瞳の中に
飼われた金魚
昨日の晩は
綺麗な橙をなびかせて
少女 ....
君の欠片がまたひとつ、足りない
玄関を出たところで気付いたけれど
君はそのまま飛んでいこうとするので
あわてて、腕を掴むと
そこからいろんなものが、外れてしまう

繋ぎ合わせようと、もがい ....
怠惰な月に{ルビ塗=まみ}れて
果実のような遊星たちと
悪戯に耽ろう
どうせ軌道からはとうの昔に逸れて
だから輪郭も幾重にもぶれてぶれてぶれて
いるから

薔薇星雲を千切ってばら撒いて
 ....
あなたにメールをおくったあとは
ねこのさかな
ぼくのけいたい

ぎゅっとにぎってつかれちゃう
から
ゆかにおく

しばらくしたら
ぼくはせいざ
けいたいに むかって
のぞきこんで ....
廊下を走ってはいけませんと
先生は叫んでいる
たくさんの足が走り回っている
この学校には
足しかなくて
聞こえることはなかった

旅に出るようなほど遠い
校庭の角に植えた
桃の花から ....
人を愛するとき
それまでことばにしようのなかった
あなたの中の大切なことが
はじめて
ことばになる

じぶん以外の何者かに
なれと言われながら
生きている人生のはざまに
人は恋をし ....
千波 一也さんの自由詩おすすめリスト(6385)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- さくらほ自由詩16*06-7-1
レイン- まどろむ ...自由詩5*06-7-1
いつかインターネットでこの詩を読むであろうあなたに- tonpekep自由詩24*06-7-1
最初に- たもつ自由詩1806-7-1
目覚め- まほし自由詩14*06-7-1
そっちはどうだい- プル式自由詩10*06-7-1
帰路- 自由詩9*06-6-30
*音速パンチ*- かおる自由詩7*06-6-30
夢のつづき- 銀猫自由詩20*06-6-30
孤独の必然性- 士狼(銀)自由詩7*06-6-30
たけぶ空- つきのい ...自由詩1006-6-30
白撃- ふるる自由詩8*06-6-30
水生のキオク- 水無瀬  ...自由詩11*06-6-30
姫百合野- 石瀬琳々自由詩12*06-6-30
暗さの解釈- 砂木自由詩12*06-6-30
暖かい話- プル式自由詩5*06-6-30
追いつけないよ。- プル式自由詩15*06-6-30
融和- 霜天自由詩506-6-30
- 水在らあ ...自由詩20*06-6-29
君と夏風- 美味自由詩10*06-6-29
父と、海と- 佐野権太自由詩34*06-6-29
愛してる- ひより自由詩6*06-6-29
「街路樹を往く人」- 服部 剛自由詩6*06-6-28
スワローテイル- 恋月 ぴ ...自由詩28*06-6-28
月夜に溶ける、- 夕凪ここ ...自由詩7*06-6-28
練習- 霜天自由詩806-6-28
天体乱遊- 塔野夏子自由詩10*06-6-27
あなたにメールをおくったあとぼくはねこになる- 日朗歩野自由詩1006-6-27
名水- tonpekep自由詩10*06-6-27
愛の註釈- 七尾きよ ...自由詩3*06-6-27

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