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それはかすかに透きとおっているので
向こうの景色がいつも滲んでいるのでした

朝霧を 食み食み
押し殺されたような時間を過ごし
まれに降る雨のために山裾で低い警笛を鳴らしたり
青い ....
湯せんにかけて
やはらかくなった冬の月に
銀河のアラザンをちらし
薔薇色の粉砂糖をまぶし

僕がひとかじり
君がひとかじり

 微炭酸の夢が
 恋人たちの舌の上を
 ゆるりゆるりと ....
青空や涙や鉄や靴
そのようなものと
血が繋がっている子


白昼のなかに
いつかのおまえは佇む
姿かたちはみえないのに
挨拶する声が聴こえる


十二月の終わり
終業式を終えた ....
音も無く
特別な体温は過ぎ
今は、ここは
「ふゆ、」
という
息と


(さよなら、)
という
息と





ただの息
と化す。
 ....
うれしい朝だね
ほら、鳥がみんなで飛んでゆく
きっと
空にあいさつをしているんだよ

明るい朝だね
ほら、子供がみんなで遊びにゆく
きっと
思い出をつくりにゆくんだよ

優しい朝だ ....
終わる、と
ただ巡っていくだけのものに
あきらめにも似た終止符を
打ち続けて僕の数直線は
みっともない
姿をさらして

   次の巡りを待てないほど急いで
   どこに辿り着けた

 ....
そういえば
愛していた名前を忘れました

みっともないなぁって
笑ってました

毎日毎日
ターンテーブルに向かって
韻をふむのです

そしたら
右と左が分からなくなりました

 ....
冬の朝のにおいだった
せいけつな萌芽だった
眩し過ぎるゆえ
疎ましくなるほどの

寒さは寂しさに似ていて
暑さのひゃくばい嫌い
おとうさん
おかあさん
そんな言葉では震えてしまう
 ....
リュートをかき鳴らす
あの燃えるような響きはどこに
自在のままに{ルビ弦=いと}を泳ぐ
あの{ルビ勁=つよ}い指先はどこに
歌はどこに
耳を澄ませば風が行きかうばかり で


目覚めれ ....
そんなに遠くない
あの脚が
空から下がる繰り糸で
奇妙なダンスをさせられる日は

とても近い
あの指が
地下から響く呼び声に共振して
読めない文字を綴り出す日は

きのうわたしを過 ....
あたしはただの女だけど

二つの腕があるので
あの人を守ろう思う


あたしはただの女だけど

撃ち込める弾丸はないので
あの人に言葉を込めようと思う


あたしはただの女だけ ....
街を行くカップルを蹴り飛ばしたかった高校生の頃
今は幸せそうな彼らを祝福してやろうと思う
でも条件がある
その条件を守ったら
模造刀で刺し殺したりしない

お前等
2日に買い物来るんじゃ ....
欲しかったものを手に入れたとたんに
他のものが欲しくなる
判ってはいても止められない
「欲しい」には夢と希望が満ち溢れ
手に入れた後には虚しさが残るだけ
(捕らえた獲物には…なんて言い訳がま ....
夜の隙間に

白くてそこだけ輝いた

同じ時間

同じ場所

裸のままの二人が

窓を開けて呼んだ



少し離れて

首を傾げる

月に輝く夜の猫


   ....
寒々とした夜空
明々とした駅前
その中間にある一本の坂道
そこからは海の向こう側が見える

点々と輝くひかり
その所為か
頭の上にいる星達は
微かなひかりを放っている
今にでも消えて ....
だるまさんがころんだので
うしろを振り返ると
大切な人たちはもういない

草原のように広いものがただ延々と続き
中くらいの動物が
美味しくなさそうに草を食んでる

わたしは組成 ....
街では
緑と赤がすべてに取り付けられて
大きな箱と声で賑わっている
何もかもが動

聞こえてくるのは
心を後押ししてくれる
楽しい曲
心が奏でられる
街の賛美歌

森では
緑も ....
針を含んだ
夜更けのくうきがはこぶ
とおい稲妻の裂ける音
面影のように遠雷
かすかに

  (雪を呼んだのかい、それとも)

コートのポケット
握った手は汗ばんでいるか
遙かな遠吠 ....
黄色の花は枯草に足元を譲り
冬の陽だまりが
影もつくらず
土に隠した春の気配を
内緒で温めている

霜を忘れた僅かな緑は
十二月の大気に身じろぎもせず
去年のうたや
 ....
何を探していたのだろう
散り積もった日々の
瓦礫の中より
それはひとときの温もり
顧みることさえ叶わずに
北風にさらわれてしまった
あなたとの思い出
ことばなんてくだらない一葉に
思い ....
部屋のキャンドルライトが
グラスをほのかに照らす
あとは二人が一緒にいれば
今夜は言葉はいらない

外の星空の光が
時間をかすかに止める
今は二人が一緒にいれば
今夜は言葉はいらない
 ....
ちいさい頃

秋になっても淋しさなんて感じなかったのにね


歳をとる度

切ない気持ちが濃くなってきているようです


ちいさい頃

大人は強いと思ってたのにね
 ....
遠く隔離された蜜月さえ、
 幼けな想いは生きつづけて
  門番の見送るリムジン
   用意された約束の時を
    幾度も見つめなおす
     腕のブレゲ


   (いつの日か
 ....
サンタになる
と 義父が言ったのは 六十歳になったあたり
子供の頃からの夢だと言い
衣装をそろえ 駄菓子を買い込み
白い布など用意したので

義母は 義父用に衣装をつめたり
白い袋にした ....
いつくしむ
いつくしむということを
忘れ去ってしまったならば
それは つながりのもつ距離が
不鮮明にとまどっているの
けれど立ち止るな
そこは業火の唸る 底無しの淵だ

それでも振りか ....
               
海の見えるまっすぐな線路を
新型のレールバスがひた走る

左右に拡がる田圃には若い稲が伸びている

長閑で郷愁を感じる眺めだが
時代錯誤ではないだ ....
いつもの時間に仕事を終えて
いつもの足取りで駅へと向かう
信号が青になるタイミングも昨日と同じで
駅の階段の一段目を踏み込む足もやっぱり右足だ

いつも8輌目の真ん中に乗る
東西線への乗り ....
蒼い海峡の水面に、座礁した街がゆれる。
煌々と月に照らされて。
わたしが走るように過ぎた感傷的な浜辺が、
次々と隠されてゆき、
閉ざされた記憶の壁が、満潮の波に溶けて、
どよめいては、消えて ....
黒い天幕に
開けられた小さな穴

零れ落ちる
涙の雫と悪意

サラサラと音を立てて
遠ざかる 幼い記憶

目の前の無垢の心を汚す

口唇から洩れる
密やかなため息

頭も指 ....
街をみていた
貴方の街を

白々と染まる朝の底から
浮上する軒先の陰影
心配するなと云ってくれた
おまえの街だと

しずかな春の空を斜めに切った直線
落ちてきた羽ばたきの伸ばす
細 ....
千波 一也さんの自由詩おすすめリスト(6385)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
まぼろしのけもの- 嘉村奈緒自由詩12*06-12-27
微炭酸の夢- 三州生桑自由詩706-12-27
想い出から- 和泉 輪自由詩10*06-12-27
息の降る、- A道化自由詩1606-12-27
うれしい朝だね- ぽえむ君自由詩1506-12-27
巡礼、あなたの髪の- たりぽん ...自由詩13*06-12-26
韻をふむのです- ごまたれ自由詩17*06-12-26
白雪- かや自由詩4*06-12-26
- 石瀬琳々自由詩17*06-12-26
未来についてのモノローグ- 佐々宝砂自由詩506-12-26
ただの女- ごまたれ自由詩22*06-12-25
買い物- 虹村 凌自由詩1*06-12-25
幸福と言うこと- 恋月 ぴ ...自由詩28*06-12-25
夜の猫- 深月アヤ自由詩2*06-12-25
あかき月- 緋月 衣 ...自由詩5*06-12-25
- たもつ自由詩12*06-12-25
メリークリスマス- ぽえむ君自由詩8*06-12-25
遠雷の口笛- たりぽん ...自由詩15*06-12-25
インディアン・サマー- 銀猫自由詩27*06-12-24
- 恋月 ぴ ...自由詩32*06-12-24
今夜は言葉はいらない- ぽえむ君自由詩11*06-12-24
autumnal- 北大路京 ...自由詩16*06-12-24
エメラルドグリーンの吐息- atsuchan69自由詩4*06-12-24
トナカイの夢- 砂木自由詩22*06-12-24
群青を連れて- こしごえ自由詩27*06-12-24
サウダーデ- あおば自由詩7*06-12-24
2番線ホームの- ku-mi自由詩12*06-12-24
遠雷—解体されながら- 前田ふむ ...自由詩24*06-12-23
鏡の中の花- 深月アヤ自由詩3*06-12-23
ふるえる梢- 佐野権太自由詩21*06-12-23

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