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私は、私の影であり
影は、影の影である。

どこまでも
黒く透ける現し身を
冷たい風がなぞり
さみしい熱を奪い去っていく
だからといって みたされることはない
このささやきが、色づ ....
だきあうとき
ぱずるがはまったように
わたしはかれのなかにおさまる
しんぞうのおとがきこえる
せっけんのにおいがする

きすやせっくすはしていても
こんなにしっかりと
「だきあう」こと ....
地図の上で抱き合った
そうすれば、どこへでも行けると思ったから

どこへでも行ける手軽さは
どこにもいない悲しさで
そうして、
ことばにできず
ただ抱き合った

飲みかけのペプシコー ....
                 071018


ダダダダダダッ!
ダジラが走る
ダッダッダッ
ダッシュボードが
噛みついたので
かりんとうのお化けが
絡むように拗ねるように
ア ....
着飾った女が、艶めかしい足で
ズタボロの男を、誘拐した
私の中身になってと言って
二人はひとつになった/
―― それと同じ時代、同じ場所で
中身が溢れるほどの女と男が
激しい海にふたり彷徨 ....
夕暮れと同じ色をした
雀の群れを乱しては進む
道標を飾る白い花
いつの世も悲しい子らはいる


わずか数秒のねむりのつらなり
分かるはずもないくりかえしのわけ
ねむりのまま ....
日中というものは 
人前で働く時に 
何処か怒った風貌でいるのです 
そうでもせぬと 
いつも背後に立っている 
怠けた腕をなよなよ伸ばす 
自分の影の手招きに 
ずるずる 
引きずり ....
全てを飲み込んで許し
傷つけ吐き出す


片足がほろんでいる男の
肘にぶら下がる女

際限なくせばまり風にうずまく砂は
常に何かを形作ろうとし瞬間
走るように崩れ去り
うめきすら ....
野いちごを食べて、細いけものみちをわけいった。
蔦が絡まる門が、行き止まりを告げているが、
白い壁に覆われた一対の塔をもつ建物は、
わたしを甘い蜜のように誘惑した。
とり憑かれたように、門をく ....
おう、坊主

ひとつ、言い忘れとった。

ありったけの情熱を使ったれ。
溢れんばかりのお前を刻むくらいの
価値が世界にはある。

人生はな、
儚きサファイアやで。
ま、よ ....
本当の入り口はどこだったのか
わかったのは
いつだったろう

どこまで上昇しても
融点はなく
波はひきかえしてゆく
そうやって
のまれても、のまれても
打ち上げられるしか
なか ....
秋じゃなければできなかったのでしょうか
空洞は風が増すほどに
流れてゆきます

 いちにちの日短さ
 胸の欠けてゆくそして
 焦げてゆく茜の陽
 

沈んでゆき夜になる前の隙間で ....
空にたつ少年
キャンバスを粗く擦ったような
雲をみあげる
銀色の髪
長袖Tシャツとバスケットシューズ
細い骨の孤独を
風に{ルビ晒=さら}している

視界に収まらない空
どこからがは ....
晩夏の草むらに足を踏み入れると
かわいた空気がひび割れて
よれた、真っ白いシーツが敷かれ
見たことのない男が横たわっている
あばらの上には、何本もの{ルビ径=みち}があり
そのどれもが、わた ....
単線の始発に乗り、
誰もいない車両に一人きり
私はそっと小さな町に背を向けた。

振り切った家族の手とか
待っている恋人の顔とか
浮かんでは消えていく。

やっと始まっていくのだと
 ....
雑踏のオーケストラが
鳴り止んだ夜の街で
耳をすませば
バイオリンの泣く音
チェロの慰める声
そのふたつ届く
どこか遠くで
自分のふりをして
誰かの代わりに
誰かが生きている
今日 ....
桔梗の匂いです
ほんのりぼかした地平線は
花のうねりが続いています
その上をすべる
乳白色 あおい月
輪郭はまだうすい


   夜はさらさら
   風はさやさや


月は花の ....
あるお腹が空いた日
しょうがなく戸棚を開けた
何もなかった
幸せすら
見当たらなかった


あるお腹が空いた日
雨粒を一掴み口に入れた
なんの感情もなかった
ただ
冷たくなった雨 ....
土色の声が
緑を曲がり
今は失い川を流れる


明るすぎて
からになる鏡に
満ちてゆく寒さ


地に残りつづける
光の矢のしるし
ただ置き去る音のほうを向く

 ....
白いノートに降る
碧い文字達

白い余白に込められて

文字を持たない 言葉達が


静かに

静かに

密やかに


奏でられる

その時を

   待っている ....
今日は静かな雨
君と焚き火をしよう
やさしいぬくもりでは
凍えてしまう夜だから
黒松の薪なら
煙は雲まで届くだろう
そしたら湿り気の凝集で
雨が雲から
絞り出される

だから焚き火 ....
注がれた牛乳や
たたまれた洗濯物
そういうものから読み取るのは
難しすぎて
未熟な手のひらをみつめ
星座のないことを悲しんでいた

こぐま座なんて
一度も探したことはなかった
い ....
  中学生の想像力は
  万物を強姦している
  おさまるべき枠組みを求め
  有機的な快楽を知りたがり
  夕暮れの廊下を絶え間なく這い回る



  古惚けた水族館に
  佇む  ....
ひなごおり の よ
しずむつち はしゃいだ
わたりふね にがして

そろりと りょうて
あたたかく ないた

つめにかけた おまもり
しろいくも の ひも
桔梗のむらさきを聴く、と
夜の二歩手前が
どこまでもやわらかな鎖で
約束と小指を繋ぐ

硝子の鉢に浮かんで
むらさきは、鳴る
秋ですね と
ただそれだけを告げるために

桔 ....
乾いてゆく風があった
薄れてゆく光もあった
綺麗にされた夏だった

目の前に拡がる
どこか懐かしい景色に
なぜかふるい歌を思い出し
海に腕をさし入れる
かなしみが群れているのは
きっ ....
のどが呪文をとなえているよ
おふろでもないのにシャボンが飛ぶよ
とおくとおく
欄干があかく染まって忘れられない

だんだん
だんだん


からだをかさねるよりずっと
指のすきまの感 ....
水曜の午後は
bossa novaの和音に肘を抱えて
白い器の縁をみつめている
くるりと立ちのぼる
緩やかな湯気の香りで
部屋中を染める

耳からこぼれおちる
綿のようなものを
すく ....
指は
君の小さな生き物だった

どこか
遠い異国の調べみたいに

時おり
弾むように歌ってた


君が僕の指を食む
君が
少し子供にかえる


遠いね、
   
とだ ....
彼は椅子を畳むのが上手かった
足を器用に動かして
瞬く間に畳んでしまう
八脚のパイプ椅子を分けて
両脇に抱えるようにして
収納スペースへと収めていく


彼は日々を畳むことに長けていた ....
千波 一也さんの自由詩おすすめリスト(6386)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
水母- こしごえ自由詩10*07-10-19
だきあう- コトリ自由詩5*07-10-19
地図- 服部聖一自由詩407-10-19
笑顔- あおば自由詩3*07-10-18
崩れかけた熱情- 狩心自由詩3*07-10-18
波とかたち- 木立 悟自由詩1007-10-18
風のなき声_- 服部 剛自由詩307-10-18
砂丘- ふるる自由詩21*07-10-18
森のひかり__デッサン- 前田ふむ ...自由詩23*07-10-17
ジュエリー和尚- ブルース ...自由詩607-10-17
- 石畑由紀 ...自由詩1207-10-17
鏡の泣くとき- 唐草フウ自由詩15*07-10-17
詩稿する少年- 佐野権太自由詩10*07-10-17
径(みち)- 望月 ゆ ...自由詩20*07-10-17
藍色の空- Souko自由詩307-10-16
雑踏- 小川 葉自由詩407-10-16
月は花の海を漕ぎながら- 石瀬琳々自由詩25*07-10-16
あるお腹が空いた日- 小原あき自由詩27*07-10-15
ふかみどり- 木立 悟自由詩607-10-15
白い詩- Lucy.M.千 ...自由詩407-10-15
焚き火をしよう- たりぽん ...自由詩1107-10-15
こぐま座- ポッケ自由詩4*07-10-14
鯨のペニス- 草野春心自由詩307-10-14
そうそらに- 砂木自由詩5*07-10-13
「桔梗のしづく」- Rin.自由詩18+*07-10-13
乾いてゆく風があった- soft_machine自由詩16*07-10-13
クチズサム- 唐草フウ自由詩6*07-10-12
ゆうまぐれ- 佐野権太自由詩8*07-10-12
- umineko自由詩27*07-10-12
椅子畳職人- 木屋 亞 ...自由詩2*07-10-12

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