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摩天楼に殺される
そう思った

それは綺麗な女とセックスをする夢を見る三日前だった
郵便配達員がポストと
駆け落ちをした
四畳半の小さな部屋だった
配達員は毎日
せっせと手紙を書いて投函した
春という字を書くと
いつも何だかくすぐったかった
集配時間には
ごめんね ....
先祖は、なにをしていたか分からない
落ち武者とも河原乞食とも言われている
本家の実さんは、強い侍の末裔の顔をして
武者人形の鎧を磨く
子供の頃、母に聞いたら
戦争でお寺が燃えたから、本当のと ....
雨が上がると
空気が透明を増して
夏の名残と夢とが冷まされ
水の中を歩くように九月

夏服の明るさが
どこか不似合いになり
息を潜めていた淋しさだとか
熱に乾いていた涙が
堰を切 ....
夜の傾斜をくだってゆく
くだるたびに傾きがちがうような
いつもおなじような気がする

夜だから傾斜は暗い
ところどころに湿った火がともっている
そのそばにその火を嘗める獣が
いたり
い ....
この坂道の途中に
大きな金木犀の木があります
毎年秋になれば
そのやさしい香りに足を止め
この木を植えた人を思います

開け放された窓からは
ピアノの悲しげな音が響きます
赤茶けた壁に ....
おふろあがりのひとときは

足のゆびまでいつくしむ

ひるまは こころの ひとさしゆびが

いろんな人を指差してしまうけど



おふろあがりのひとときだけは

あしのゆびまで ....
弱酸性のあなたは
ちょうど中学で習った化学の実験みたいに

たとえば夏の終わりの夕暮れが
ほんのり赤く色づくのを
美しく感じたりする


弱酸性のあなたは
ときどき褒めてあ ....
秋が訪れれば またひとつ
目じりに刻まれる年輪のようなもの
早いもので開け放した窓の外では
秋の虫たちが鳴き始めている
この様に季節が巡るのであれば
歳を重ねてしまうのも致し方無い事
抗っ ....
地下組織で会おう
幾つもの目が 最後の挨拶のため絡んだ

今だ
男達は いっせいに 監視に襲い掛かった
採掘現場の数人の見張りは 銃で応戦する
あたりは すぐに血まみれの死体の山になったが ....
ぼくたちは生きている。
これまでもこれからも、
そして今もぼくたちは生きている。


世界にはぼくたちがいる。
たくさんのぼくたちがいる。

たくさんの ....
左の掌から
零れる落ちる砂の さらさらと さらさらは

右の掌へ
落ちる さらさらと さらさらを

左の掌は
待っている淋しさの
あとかた
もうひとつの太陽が
もうひとつの月が
何処かに隠してあるのだろうか
もう疲れたと言って
勤勉な太陽が
沖の向こうに沈む頃には
新しい曲に乗って
新しい太陽が
夕焼け雲に乗っかっ ....
想像して
君はよくそう言うけれど
実際のところ僕は、何も思い出せずにいる
海沿いの寂しい国道を夕暮れに倣って左に折れると
何もない町があるのか
君の住む町があるのか
もう、どこにも行けない ....
{引用=
                        

羽ばたくものと咲くものの別れの日
 そのそこに さらさらと
  さらさらと ながれている

輝くものと沈むものの分かれのは ....
写真を撮り始めたのは
去年の二月のことだ
私の仕事は
月の表面を映し
氷があるかどうか確かめること


私は
しがない月探査機だ



『優秀の湖に眠る』


物心がつい ....
夕映えに長く伸びた影の 
手足のしなやかに動くのを 
美しいと見惚れた 

サッカーボールが弾むたびに 
視線が鋭く光るのも 
伸びかけの髪をかきあげて 
おどけて笑う口元も 
 ....
お店を出してくれたあの人は
やさしいひとでいい男だけど
私の好きな人じゃない
5年もごまかしてきたけれど
もう、避けられないみたい

貴女はそういうと
二人きりになった店の灯りを落と ....
夏の夜空の番人

星かごを襷がけして麦藁帽子を冠った少年は

いつも北を指す柄杓を星取り網にして

日曜から土曜までの一週間を飾るにふさわしい

喜怒哀楽、悲喜こもごも、揺りか ....
霧が晴れてゆく

みづうみの奥から

水鳥が生まれてくる



霧がひくのと

同じ速度で

姿を現してくる



水は湧き

風ははしり

みづうみは ....
ああ
そういえば

と今頃思い出す

あとは
瀬戸の秋月だけだね

って言った日からもう
どれくらいの鴉が鳴いたのか
運河の景色は
みんな同じになって
しまった

七 ....
  あなた、ルリツグミのヒナと
  お昼寝をしたことはあって?



風を確かめるように浮かべた
少女の白いあご、のライン
穏やかな微笑みに
たたまれてゆく{ルビ睫=まつげ}


 ....
淡く背に触れ
手は消える
ふとふりかえり見るそのときに


手のひらの街
晴れ伝う水
まだらのひと


かけちがえた
ひとつのボタンだけが支えのように
光ともうひと ....
平原を行く象の群れは
なぜかいつも
夕日を背負つてゐる
象よ
夕日をいづこへ
運んで行かうといふのか


そのゆつたりとした足取りで
夕日を
悠久のかなたへ
返上しにゆくのか
 ....
一。


バットマンの乳首は黒い。

そんなことを考えていると、
玄関のチャイムが鳴った。
テレビを消し、
けだるく返事をして立ち上がる。
足下がふら ....
ひかりの葬列が瞳孔の砂浜に沈み、
溢れる夏が清涼な涙を流す。
新しく生まれた水彩画の冒頭を見つめながら、
わたしは、森の湧き水で掌を浸した
愁風の滴る夏の終わりを均等にまとめる。

青い寝 ....
休憩室の扉を開くと 
左右の靴のつま先が
{ルビ逆=さか}さに置かれていた 

ほんのささいなことで 
誰かとすれ違ってしまいそうで 

思わず僕は身をかがめ 
左右の靴を手にとって  ....
東の空に日が昇る早朝 
工事現場の低い土山の頂に 
クレーン車が一台
運転席には裸の王様が{ルビ居座=いすわ}っていた  

黄色と黒の{ルビ縞々=しましま}の 
柵に囲まれた小さい世界の ....
「とうもろこし」って言えなかった
小さい頃

どうしても
「とうもころし」になってしまって
ゆっくり言ってごらんよと言われても
やっぱり
「と う も こ ろ し」って言ってしまう
 ....
{引用=
                         

瞑目の底をたどって
あなたの曲線を手にする
幾夜を重ねたその痛みの行為に
暗譜されたさざなみ

レントよ ....
千波 一也さんの自由詩おすすめリスト(6385)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
馬鹿と煙は高いところが好き- 虹村 凌自由詩2*06-9-4
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双子の花火- あおば自由詩5*06-9-4
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金木犀- 未有花自由詩25*06-9-3
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茉莉花- たりぽん ...自由詩13*06-9-2
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頂_- 服部 剛自由詩6*06-8-31
「とうもろこし」って言えなかった- ベンジャ ...自由詩13*06-8-31
夜想曲- まどろむ ...自由詩6*06-8-31

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