すべてのおすすめ
富山から鎌倉へ帰る旅の終わりの朝
旅の宿を貸してくれた
姉が作ってくれた目玉焼きを食べながら
居間の床に座る3歳の{ルビ姪=めい}が
赤いリボンを頭につけたキティーちゃんのぬいぐるみに
話し ....
窓から見えるヨットハーバーは
近いようで遠かった
あなたとなら逢いたいわ
次に逢う時も
ここで
七月 街は 熱帯雨林になった
そして 彼女は 服を脱ぎ捨てて
見事なフォームで 泳いでいった
鮮やかに 滴り落ちる 七月
また、ここに夏がやってくる
僕の広げた手のひらの内側
少しうつむきがちな背中にも
広げた葉っぱのトンネル
その先の坂道は空へ消えていく
青い青い夏、遠い遠い世界
少しずつこの街からは何かが ....
「寝る?」
「そだね」
「寝ない」
「うん」
「え?」
「寝ない」
「寝る」
「寝ろ」
「寝ろって言われるのが好きだったりする♪」
....
セックスって何だ?
体液交換の事だろうか
若さとは違うらしい
昔の事
変な女に言われた事がある
「君はセックスが上手くなる要素がある」
すぐに愛しちゃう俺は
「愛してる」
って言う ....
…お、お客さん
うん、そこの股上の浅いジーンズのお姉さん
あ、あのぅ…
い、陰毛見えてますよ、陰毛
(き、聞き返すなよ…)
ま、マン毛見えてるんだって!
マジで!剃れよ!っつか気付よ!
....
社長なのオマエ? しばらく見ないうちにエロくなったなー
大きい玉手箱か小さい玉手箱か、好きなほうをエロびなさい
乗ってみたい車? んー、ロータス エロン
原子番号69? んー、エロジウム
好き ....
狭い区切りの空間の中で
わたしときみの会話は
相変わらず
節のない言葉を
詰まりながら会話するだけで
同じ空気を吸って
吐いて
二酸化炭素が充満しきったところで
さらに酸欠してしまうよ ....
森のかなたへ
碧をたどる
濡れた黒髪
指でなぞる
空をそのまま
うつしたような
蒼のしずく
ぽとり
ぽとりと
堕ちてゆく
ふかい水路へ
そこから生 ....
雨に降り込められた金魚鉢からみる世界は
刹那をその胸に刻印するように
モノクロームに沈もうとしている
埃っぽいアスファルトをひっくり返しにかえるの詩が
あめ あめ 雨と謳っている
コンク ....
ボーイ
これは「さようなら」なんかじゃない
「またね!」なんだよ
ボーイ
優しくなろうと思ったら
強くなる事が一番だよ
ボーイ
闘おうとしなくていい
でも拳の握り方だけは知って ....
夏を告げる鐘が鳴ると
少年たちの中で 天国が走り出す
何故かホームレスは街に棲む
しょざいなげに地下道に
初夏の花咲く公園に彼らは居る
両手いっぱいに袋を下げて
おきまりのレゲエ状態のヘアスタイル
かの国でも何故か彼らは
ショッピングバックを ....
センパイ綺麗ですよねなんで結婚しないんですか
などとほざく後輩の頭をこつんとこづき
それじゃ明日ねとあっさり告げて
農協の裏手の墓地を抜け
コンクリ舗装のきつい坂を登り
唐突にある扉をあ ....
久しぶりに家に帰ったら
家が他人行儀な素振りを見せた。
玄関の扉は
「いらっしゃい」
と、言い掛けて
「おかえりなさい」
と言い、
ベッドは
「ごゆっくり」
と ....
堀端をそぞろ歩く昼下がり
みなもに跳ねる煌めきの渦
キラキラキラと乱舞する
照り返しは石垣にまでめり込ませ
ユラユラ踊る水玉模様
ぷくりとコイが顔を出し
ぽかりと波 ....
(このラクガキを
期待を持って読んだ者は
然るべき報いを受けるであろう)
旋律が身体中を駆けめぐり
僕をいらいらさせる
生ぬる ....
今日も真っ赤なトサカを決めたら
気合いを入れてコケコッコー
ツッパリ軍鶏のロッケンロール
ツッパリ軍鶏のロッケンロール
タイマン張りましょ赤トサカ同士で
銀の柄を握って
車輪を回していました
沢山の貝が車輪の下から生まれてきたので
焼いて食べたり
髪に飾ったりしたのです
髪は細かく編んで
魚を獲るのにつかいました
魚のヒレはいつま ....
わたしのすんでいる街には みどりの浮き島がありました
車は街の血液で 年がら年中休みなく
金魚鉢のその街の
朝一番の挨拶は
やっぱり ことりのさえずりで
猫が眠そうなあくび目を傾ける
....
父と別々の家に住むようになってから
ときどきは会いに行こうと決めていた
小さい頃から
一緒に暮らした記憶などなくて
なのに父は
僕との思い出話を聞かせようとする
うんうんと
僕が ....
毎日毎日
いろんな詩が
生産
されて
目の前を
流れていく
その圧倒的な
物量を
見ているだけで
なんでだろう
訳もなく
メデタイ
気持ちに ....
{引用=
空から
ぶら下がっている
スイッチの
紐を
一緒に
引こう
月が
常夜灯の
ように
琥珀色に光って
僕たちの
最期を
しばらく
映 ....
老人ホームの送迎車から
半身{ルビ麻痺=まひ}で細身の体を
僕に支えられて降りたお婆ちゃんは
動く片手で手押し車のとってを握る
傍らに立つ僕は
宙ぶらりんの麻痺した腕と脇の間に ....
砂利道を歩いていたら駐車場に入り込んでいた
小さなアパートからぼんやりと光が放たれている
こちら側に足を向け男が寝転んでいる
手には携帯を持っているようだ
テレビがついていてちらちらと画面が動 ....
改札口の前で美しい女がお辞儀をしている。
おでこをこすりつけているようにも見えた
その せまい額には切手が貼られている。
それに気づいた駅員は、彼女の額に
キスするように!判子を押した
もち ....
毛むくじゃらの家猫が出かけて行ったきり
帰って来ないものだから
庭の木で啼くスズメの声が
遠慮なく鳴る目覚まし時計で
最近は、誰よりも早く窓を開けて
新しい風を味わう
あめ色の古机の上 ....
どうしようもないくらいの
空の返還が
わたしに帰ってきた
わたしの唇は青いことでいっぱいになる
空に着歴がある
それは長い長い数列
雲は遠くの蒸気と会話したりするけど
やがて話が尽き ....
り りく
蝶 の 足は
おもくなり
つかまっていた 草葉
そっと 目を 開ける
大きな杉の木 のてっぺん
見る間に越えて
生まれたすべてを かけて
のぼり ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213