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きっといつか小さなアパートの二階のベランダから
この世で最も醜い青と橙の冷たいグラデーションを眺めながら
冷え切った珈琲を流し込んで
ゆっくりとベッドに沈む
とても美しいその一連の仕草 ....
 やさしいための息をして、あなたの胸に冷
たく溜まる、それを、吐き出して。もう一度、
たった一度でいい、やさしいための、息をし
て息をして息をして息を、して、あたため ....
{引用=体温の変化って
すごいね


+



うるんだ夕刻の
スプリンクラーからは


しずまないでいる陽が
不遜で
わたしたちは
落日みたいなことばで喋る

 ....
現実まがいの優しさのせいか
こころが脳にある

人間みたいに笑うきみの
黒髪が
きれい

恥を知りなさい
先おくりに しさえすれば
それでよかった
ぬるくゆるい 水の底の

求めないという自由

厚く張った氷の下に
摂氏4度
凍れない水

流されろ
流されろ
氷になって
あるがま ....
すべての数が
奇数であればいい
あるいは
すべての多角形が
三角形であればいい
それもできれば正三角形で

そんなことを思ってしまう朝はおそらく
何かをあるいは誰かを
探す夢を見てか ....
冬木立、腕の隙間を
北西の風が吹きぬける二月
硝子を隔て、
わたしは陽射しを貪る


両の手を
時折、虹色に光る猫の背毛に沿わせ
体温を求めながら
かなしみを忘れるわたし

セー ....
探していた
おだやかな光を
逢いたかった
カンヴァスを破って

手を、そっと
輪郭のない夜だから
影もなくて
震えを数えていないと
ここがサヨナラになる気がした

風の硝子越しに ....
一.


舞いそこねた息が
蜜擦れしている

まつげのながさは
わたしたちのいのち




二.


等分できないものをささえる
ゆいいつの幕間
背泳される 水は
 ....
寝たきりの祖母が一週間の大半を
天井を見て過ごすことがかなしい
私の顔も忘れた瞳が
時にきれぎれの記憶を思い出す
その輝きが
新しく覚えることがらを無くしても
ふと寂しさを宿して見える ....
血も汗も涙も流さない時代は
清潔さを保ち
心と体を分離する
心の時代だと叫び
体を放棄して
光になろうとする
くそ食らえ!
身体感覚を取り戻せ!

詩人は真の言葉を語らなくてはならな ....
温かい
夢の中の幻
そこに妄想を加える
皮膚感覚は剥がれ落ちる
神経細胞が夜鳴きの赤ん坊を静める
管に繋がれた十二使途の歳月
新しい呼吸法に
焼け爛れた明日

前人未到の乱れた前髪
 ....
遅く迎えた朝に
雲間から覗く空は
アイスブルーの明るさで
粉雪を落としていた
そのひとひらが
頬をすべり
手のひらにとける
捕らわれた夢から
抜け出せないままの体を
目覚めさす冷たさ ....
間遠に灯るガス燈の火を
ひとつひとつ落としながら
どこまでも
迷い道をたどってきました

鳩色の街に
静かに降り積もる粉雪
きしきしと
水晶が発振する音が聞こえます

いつの日にか ....
大寒の夜に
雪がおりてきて

花が咲いている
町に溢れて

あの日の約束はもうすぐそこ


雪国では1年に2回 桜が咲きます
あたたかな雪が
時のうろこ 一片と供に
もう一度、もういちど、と
落ちてくる
あなたの冗談は
胸に入ってるカイロのようにふんわりして
窓の中 しゅんしゅん伝う蒸気が
寂しかった空洞に
 ....
お魚には痛覚がないのです。
ですから活け作りだからって、そんなにかわいそがらずに、たんとお召し上がりくださいね。
美人の女将は三つ指付いて微笑んで、そそくさと隣の座敷の流れに向かう。
風 ....
あなたは届いたり
届かなかったり
する

ふゆのなかでは
わたしはあなたにもぐり込んだり
息をとめたり とめなかったり
する

わたしは海のように
いくつもの約束を
忘れたり
 ....
  悲しみを悲しむなよ
  こんなにしずかに



  寂しさを寂しがるなよ
  だれもいないのに



  月があって
  光がある
  たったひとつ
  君がいて ....
呼びさえしなければ
知らずにすんだ苦しみを
あやまることしか思いつかず
ただ 宿っただけの意味を
悲しんでいたのだけれど

あれから十年以上もたち
やっと今 私だけでなく ....
その坂の上は外人墓地になっていて
少しだけ風がそよぐ。
港町を見下ろすその場所で、
土の上に居場所をなくした人々が 眠っている。

その風を、汗に濡れた指先でなでるのが好きだ。

 ....
{ルビ箸立=はしたて}に
ひっそりと立っている お箸
いのちの橋渡しを行うもの

せつなさをとおりこして
うれしさがあふれそうな
いのちの輝きの
道のりを
真っすぐに
みおくって ....
薄紅そまる風の道
夕闇せまる草の道

落日の片隅に
佇む人の
瞳に映る翼の模様
羽ばたく視線は
彼方を知らない

澄まして聞こえぬ
その名のみ
凝らして見えぬ
その姿のみ

 ....
たくさんの数式が
空を組み立てている
わたしたちの頭の上は
簡単な算数で成り立っている

履歴を割り算してゆくと
わたしたちは
無数のゼロの繋がりである
割り切れない集積である

 ....
半月がころがった
夜の{ルビ帳=とばり}に
埋れたふたり
冬の星座は
オリオンしか知らない
道すがら探して
明日は晴れるね、
大体毎日言う
大体毎日
同じ相槌を聞く

手袋が欲し ....
雨上がりの
仄白い、広い、ひとつの湿度が
冬の夜の終わりに、ふ、と
灯る


夜明けだ
空はひとつの肺となり
冷たく湿った冬の朝を呼吸する
細やかな鳥の霧を含んで
 ....
さようなら、の向こうで
夢、夢の花が揺れる
その花びらの裏側で
思い出が溜め息をつく

生きて行くことは
分かれ道の連なり
傍らをゆく風さえ
その地図を知らない

今日にうたえば
 ....
どんなに荒れ狂っても
静けさを壊すことはできない

どんな爆音も
静けさの中にあってこそ鳴り響くもの


指で耳をふさぐと
聴こえてくるものは なに


流れやまない肉体のせせら ....
           080114



90万円のクルマ
ホイホイ
希望を乗せて
山のような荷物を載せて
北から来たのだと
大人のような顔つきの
青年達が
温和しく坐ってい ....
朝のひかりがさし込んで
おいでよ、と
気もちのいい ハンモックが
てを招く

まよっていたさまよっていた

自分のそんとくは
消すことできないよ
空ながれて

ひとりひとりが、 ....
千波 一也さんの自由詩おすすめリスト(6385)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
二階のベランダ- 虹村 凌自由詩6*08-1-27
「_やさしいための息をして、_」- PULL.自由詩5*08-1-27
平熱- 簑田伶子自由詩14*08-1-26
- 簑田伶子自由詩7*08-1-26
ハレルヤ- umineko自由詩4*08-1-26
あるいは- 塔野夏子自由詩8*08-1-25
冬の彼方に進路をとれ- 銀猫自由詩14*08-1-25
雪彩画- Rin K自由詩30*08-1-24
断片集「追水」- 簑田伶子自由詩18*08-1-24
かなしみ- soft_machine自由詩14*08-1-23
自己紹介- 狩心自由詩5*08-1-22
私の中に眠る、沢山の死んだ命- 狩心自由詩2*08-1-22
雪の朝- LEO自由詩10*08-1-22
光の骸(再々改訂版)- ダーザイ ...自由詩1708-1-22
桜の下で会いましょう- ましろ自由詩2*08-1-22
あたたかな雪- 唐草フウ自由詩7*08-1-21
痛覚レセプタ- あおば自由詩3*08-1-21
ふゆのこと_2008(推敲)- tonpekep自由詩10*08-1-21
ナイフ- 草野春心自由詩8*08-1-21
祈りと呼ぶ- 砂木自由詩7*08-1-20
ありし天文所の休暇- もも う ...自由詩28*08-1-20
お箸- こしごえ自由詩10*08-1-19
誰そ彼(たそがれ)- LEO自由詩12*08-1-19
割り算- tonpekep自由詩3*08-1-18
半月- かや自由詩7*08-1-18
呼吸器系の季節- A道化自由詩908-1-17
あした、咲く- 銀猫自由詩15*08-1-16
静けさの中の- 石畑由紀 ...自由詩8*08-1-16
解体- あおば自由詩6*08-1-14
エン- 唐草フウ自由詩6*08-1-13

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