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まりこから
またメールが来た
まりこはバカだから
「こんにちは」を「こんにちわ」と書く
まりこはバカだから
「一応」を「いちよう」と書く
まりこはバカだから
おれの名前の漢字 ....
ある時
うさぎは
森の中を
大声で叫びながら
走っていた
「たいへんだ
たいへんだ
ぼくはおおきなゆううつに
おしつぶされて
しにそうだ」
動物たちには
「ゆうう ....
雪の 蝉は
冬に 生まれて
お日様に 溶けて
ぽとりと 落ちる
ほら
とんでいく
連立する高層住宅の緑は孤独
メタリックな金魚は
雨の日に口を開けて上昇するんだ
施錠された鍵は傷ついている
何度も何度も何度も
屋上に取り付けられたばかりに
また傷ついている
無 ....
ところであなたは
どちらにお住まいですか
と
たずねると
その人は、
ビー玉沿線ですよ。
とだけ言って
ころころ笑った
笑いながら
ころころすれ違って
ふり返ったときには
もう
....
両親から送られてきたりんごを食べた。
早く立派になりたい
屋上の空でもない地上でもないコンクリートの上で
ものぐさな空腹は僕の目を覚まさせた。
両親から送られてきた肉が腐れた。 ....
このひとと
子供を
授かりたいと
思った女性がいた
別れた
昼寝のあと
毛布のくらやみに
想像の
子供の影を
写す
おさない私の中の
泡ダチは
つよくはじけ
夢見 ....
雨の降る夜に
いくつかの ろうそくと
ダウンライトを 部屋に灯して
二人して 飲めないワインかなんか舐めちゃったりして
二人して たばこの煙でもくゆらせながら
ちょっとした ジャズでも流して ....
とある図書館では
借し出しをするときに
「ありがとう」
と言う
「ありがとう」
だなんて
本当は
「ありがとう」
というのは
僕のほうで
これで煙草も
買えるようになった
....
流れた
ふ う け い
目の端に
ひ
っ
か
か
った
まま
雲のよく見えるところまで
歩いて
写真を撮ります
残された言葉を
写真に撮ります
笑顔や うつむいた顔も
まぎれこみます
今 撮らないと
もう 2度 ....
とある屋台に座ると
目録には
ラーメン
日本酒
ビール
そういったものの他に
月
があって
「この月はなんですか」
と聞いたら
真っ黒などんぶりに
水を並々とそそがれ ....
たまりにたまったエロ本とか
エロビデオとか
そんなもの
欲望とか、りびどー
だ
とかを
いっさいがっさい
ごみぶくろに入れて
見下しながら、お酒を飲む
これだけで幸せにな ....
遠くに咲く
桜の写真
浮かべて 流れて
さらに さらに 霞みゆく
Gが高めの空気
追いかけていきそうになる沈黙へ
花びらが散る
クリスマス、雪に見立てた紙吹雪。 ....
マジか ネタかって なんだろ
本気か 遊びかって ことかな
それは でも
いったん 言葉にした時から
すでに 詩にした時から
言の葉 の 受け継ぎの中に 展開されて
ひとり ....
何処から来たのかも
何処へ行くのかも
言えない旅人は
それが旅だと呟いた
まあ、もう、ごたくを並べるのはやめにする
ごたくって、どうやって並べるか知ってるか
こう、定規をあてて、まっすぐ、きっちりな
ちょっとの乱れも許さない、職人のようにな
例えばこ ....
ところで
お前の魂はどこをさすらうか知っているか
俺は知らない
知らないけど、知ってるぞ
今来た言葉だ
真冬のさなか
さなかの、さなか
どっかそのへんてこ ....
自転車で坂を下っていると
君の顔が浮かんできて
私を後ろに乗せて
笑う君に負けそうになる
バイト帰りに疲れ切った俺を
気軽に呼び出す君に
一度腹を立てたフリをして
し ....
ねむらない 転回
の上
めざめようと 立つ
剥がれていく
瞼 こすれ
短くとも
大破 の 孤独
燃やしたい
道端に操り人形
ごまかして 抜き足差し足
阿波踊りで路地に消えても
光りに照らされて糸 見えてますから
聖なる夜にサーチライトの雨あられ
悪行は穴の開いたカビカビチーズ
大衆の面前で焼 ....
それは
風吹きすさぶ高原
それは
{ルビ陽=ひ}照りかえす街並
それは
忘れられない魂の傷痕
年末ジャンボは
やっぱり見事に外れた
でも
僕は今
しあわせだよ
コンビニで
ガリガリ君を買ったら
当たりだった
ほら ね
こんなにも
僕は今
しあわせだよ
卵二個とひきかえに
体を売った 女の子
てびきした 少年
十代らしい
権力のある大人が
相手 らしい
新聞記事 外国の記事
よいわるいではなく
よわい立場で
....
西のあの山が 紅に染まる頃
さっきまでの あなたはいない
微かに残る あなたの移り香を
冷たい風が さらっていくようで
この肩を 抱く
寂しいから
そうではなくて
その真上には 半分 ....
目の前にある箱を片っ端から開ける
どれもこれもいらないことを
確かめたくて
どうせなら
きれいな公衆便所に入りたいでしょう?
みんなが使っているのに違いないのに
いつもきれいで
新しいペーパーが補充されていて
いい匂いがする
そんな公衆便所に入りたいでしょう?
....
うさぎは
「じぶんが
あいされていない」と
かんがえたので
みずうみに
みを
ひたしました
つぎのひ
ぽっかりとうかんだ
うさぎのからだをみた
どうぶつたちは
このようにしゃ ....
おやすみのひに
ねてばっかりなのは
パパのわるいクセだね
むすめよ
そういうのは
クセとはいわないのだよ
わたしのこと
だいすきなのは
パパのいいクセだね
むすめ ....
ことばの夢の季節のような図鑑のなかで
あしたの少女たちが眠っています。
かすかなひびきがきこえます。
青い虫の名前のようにそっとゆれてることにしましょう。
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