すべてのおすすめ
あーあ
あーあ
就職したい。
いや、やっぱ、
したくない。
なんて言って
今日も一人で日比谷公園。
何時に行っても人がいっぱい
おじさんいっぱい
空いてるベンチ探すのに一 ....
{引用=
きみがとなりにいて、まつげの
触れるくらいとなりにいて それは
おどろくほど退屈で いとおしい
午後で}
きのう、オジギソウが発芽して
日記にそのことは書かなかっ ....
大好きな果物の
味でもしたのだろうか
モノレールの銀色の車体に
君の歯型がついてる
先ほどまでは
玄関の無い所
スリッパと同じ格好をして
スリッパを並べていた
今は肩を丸出しにしな ....
アサガオを育てていたはずなのに
大きなヒマワリが、ひょこっと生えてきましたよ
「あれ、どうしてこんなところにヒマワリが」
って
あなたのおどろく顔がおもしろかったから
ヒマワリと一緒に
わ ....
おおむぎの穂が、ゆれてる
ひかりやかげに、ゆっくりとけて
ぼやぼや、いまにもきえてしまいそうなくらい
クロード・モネのえ、みたいに
ぼくら、ぼやぼやしている
ぼくら、相田 ....
白梅町の交差点
頼るあてなく
落ちこぼれ
学生の俺は
うそを云う
横道抜けて等持院
是非をとわずに
落ちこぼれ
学生の俺は
つばを飲む
やさしい音のなる方へ
知らない君が ....
窓辺の{ルビ日向=ひなた}に置かれた{ルビ壺=つぼ}は
ざらつく{ルビ表面=おもて}を
降りそそぐ日にあたためて
まあるい影を地に伸ばす
窓辺の日向に置かれた壺は
「何者か」の手 ....
朝起きて冷蔵庫を開けたら
祖母が入っていた
さみくてさみくてなんだかも
生ぎてぐのがいやんなっちま
なんて言うので
そんなに寒いのなら
もう死んでしまったっていいんじゃない
と思った ....
降りつづける雨は
もしかしたら辛い過去かもしれません
降っては止み
降っては止みを繰り返し
いつしか涙のようになって
まるで一人ぼっちみたいに
その「ぼっち」が淋しく響いて ....
切なさにほだされて
歩けなくなる夜
誰かの幸せを唐突に願ってしまう
たくさんのなぜは消化されるはずもなく
刻々と恨みへと姿を変える
私はたくさんの夢を抱えて
たくさんの愛を抱えて
たくさ ....
朝起きると、
夫の蟹を食べる。
水のきれいな土地で生まれ育った夫の蟹は、
沢蟹に似た味がして、
なかなかの珍味である。
蟹は大抵、
夫が寝ている間に、
湧 ....
白詰草の花冠
年上のお姉さんに教わった
作り方
今でも覚えている
手に草の露を付けながら
夢中で編む
その姿は
小さな花嫁のようで
強く生きるその花は
だけど、優しく微笑みか ....
目をつむり
まだらを見るとき
まだらは過ぎ
新たなまだら
影は降り
新たなまだら
かたち 模様 紋章
思うままに
思う部位に現われ
現われ止まない
重なりを
....
来る日も来る日も
こうやって
涙さえでるのを忘れて
来る日も来る日も
こうやって
焦燥を{ルビ抱=だ}く他仕方ない
去る日を何時も
忘れてしまって
うつくし日々は嗚呼何処
....
ことばなんて おぼえちゃいけないのかな
保育園の先生に さよなら を言いわすれた
ユキ姉ちゃんが
いつまでも半ベソをかいている
そのすぐ傍で たあくんが
「あびば ぷぅー」と叫びながら
そ ....
五月晴れの匂う
青い空の下
潤いの粒がキラキラ光る
生き生きとした緑の葉っぱたちが
風に揺られて
カサカサと何かお喋りをしていた
何だろうと聞き耳を立てても
わたしは人間なので
うまく ....
月光をすくい、すくって
髪を洗い
ほっそり
とうめいな櫛を曳く
鎮まってゆく肌、肌に
しみこんでゆく
流麗な調べ
{引用=
呑まれても
ひとひら
抱きしめても
ひとひら
....
コルトレーンのサックスが
僕のペンを踊らせて
水色のノートに
リズムを覚えた言葉達
派手に転んでは
また立ち上がる
詩がダンスなら
人生だってダンス
空白のページに
素敵な言 ....
露草色の空を
のどかな雲が流れて行く
いつか見た雲が白い蝶をかたどって
私の頭の上を
風に吹かれて飛んで行く
どこへ行くのと手を振ると
今度は白い子馬となって
東の空へ駆けて行った
....
朝、自転車に侵入された
ちょうど起きようとしているところだった
カロロと卑猥なペダルの音を耳元でさせ
とても恥ずかしかったが
俺は初春のように勃ち
自転車は器用に車輪をたたみ侵入してきたのだ ....
わたしの影まで、赤く染めてしまいそうな
真っ赤なカーディガン
お気に入りなの
夜は、まだちょっと肌寒いから
もう少しだけ着させて
昼間はバッグの中に入れておいて
こんな中途半端な季節な ....
裸足になって詩を読もう
どこか不思議と
目に入ってくる言葉が
そのまま受け入れられる
気持ちがこもった
言葉なのだから
肩を張らずに
裸足のままで
そのまま読めばいい
純粋な ....
地下鉄はきらいだ
そとは暗い
こんな朝に
あいさつを
したいのに
*
このうすいからだの皮膚に
染みだしたような
うわずみのような感情が潤んで
それを掬おう ....
生まれて
しまった後ならば、
二度と
生まれて
いけないだろうかと、
ひとりごとだけ
生んでみる
いくつになっても
守られるから、
さびしさは
無くならない
幼なじみ ....
見上げないで
喫茶店のある角の信号機
立ちすくんでいる人
広大な浅葱で包んであげましょう
どれほど運のいい事か
まるでイチゴ畑で財宝を見つけるぐらい
ほらほら広がるでしょう?
....
今部屋にいます
煙草を吐く煙で
輪っかを作る練習をしています
結構上手くなりました
輪っかは空中で漂ってます
一瞬君を思い浮かべながら
煙を吐き出すと
煙の輪っかは歪んで ....
階段が出港する
上る人も下る人も
その時だけ水夫になるのだった
ドラを打ち鳴らす男、今日も支配人
石の庭に椅子を出して座ると
どちらが本当の笑い話か
ほとんど区別がない
蜘蛛の巣──繊細に張りめぐらせたレースの装飾
怖いもの知らずの蝶が飛び込んで
ゆれる ゆれる
蝶の羽も絡まる糸も光っている
ゆるやかな午後の陽に なお光を保ち
路地裏のちび猫は
突入する赤に
踏み出す肢を迷わせる
産み落とされた残り香
ずぶ濡れのステップ
行きずりのハーモニカ犬は
油のしみ込んだ木柱に
鼻先をふがふが押しあてる
かつて高く ....
きみどりの薄皮をひらいて
瑞々しい透明を露出させる
縦に切っても
横に切っても
どこまでもたまねぎだから
うれしくて
うれしくて
なきそうで
やわらかい切り口に
崩れそうになる
か ....
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