すべてのおすすめ
最初は無骨で地味で
冴えない靴だと思った
わずかに白い糸の縫製が丁寧であること
靴紐の穴が登山靴風に六角の鋲が打ってあってしっかりした外観なのと
黒地に白いソールのアクセントのバランスがよ ....
土に還れない落ち葉は
一枚一枚
くっきりと形をとどめたまま
美しい標本のように
雨の舗道に貼りついて
幾度も
踏みしだかれ
やがて晴れた日の
風に
粉末となって
舞い上がる
宵のうみ
ひとり佇みけむりを吐く
存在に意味があるとか
たとえば価値があるとか
そういう
思考に飽きた
水面につきが流れている
清らなかぜとともに
ああ
じゆうだ ....
雨が窓を叩いてる
風が夜をかきまぜている
遠いところから
押し寄せてくる
怖い記憶に
目を覚ます
かたわらに幼子がいた頃は
守らねばという決意が
こんな時私の背筋を支え
薄闇 ....
隣家の騒がしい犬も眠る夜、どこぞと知らぬ方から赤子の甲高い
鳴き声が聞こえて、消灯した部屋で体を固めながら耳を塞いだ。
模範のような鳴き声になぜか、祝福されない子のように孤独を打
ち消したいがた ....
都に一人、男が落ちる。衣擦れもないほど肉落ち、
ほつれかけたボタンを抑えて襟を正す。連れだった
猫はきれぎれのアスファルトの隙間に埋まったカス
を舐める。
長雨のくせに息を割る乾燥した外は ....
俺は些細なものにたくさん敗けてきた
例えば他人のどうでもいい一言
自分の理念のわずかな変化
都会に漂ううっすらとした煙のようなもの
些細なものに膨大に敗けることが
俺の速い流れにカーブを ....
父失った子が母親によしよししている
重機で見事にさら地となった公園で、工業油臭い軍手、いくつ
か拾って胃に石を詰めた。冷たい朝は、練りこんだ軟膏もひど
く騒ぐだけで、隣人は笑う。
幼児は、水溜りに浮かぶ歪んだ己の顔を見て泣く。 ....
職場でりんごをひとつ貰った
婦長の実家が青森のりんご農園なのだ
あっちゅが
「丸かじりしたい!!」
と言うので、洗って手渡すと
にこにこして持って行った
「食べ終わ ....
おやすみなさい
今日の日は過ぎた
明日は親知らずを抜きに行く
二週間前に予約して
あっというまに
今日が来た
虫歯になっていますから
治療したとしてもどうせ
使いみちのない歯だ ....
暮れのこがねの海岸に
こがねに染まった猿がいて
石穴に石を通そうとしている
街中にはりめぐらされた
ロープウェイの鉄線を
無人のトロッコが走りつづける
....
包み紙をひらくと
何もなかった
てのひらだけが
よろこんでいた
ジョンレノンが歌った
目を閉じれば生きるのはたやすい
開いても見えるのは誤解ばかり
それでもいいと思うのだ
何も知らなくていい
観念ばかりが先走りするよりは
いま見えるもの ....
何かを始めるのに
手遅れなどということはない
始めた時が
始まりのとき
手を伸ばした時が取り返すチャンス
足を踏み出した時が
新しいスタート
空を仰いで
深呼吸した時が
誕生 ....
いちじくは
花を 外に 開かない
いちじくは
内側に無数の花をつけ
やわはだの秘密を 隠し持つ
ある日
たったひとつの いちじくの実に
たった一匹の 蜂が来た
....
螺旋階段を下りて行った
ぐるぐる
ねじれる記憶を
拾ってきたの
遠いこだわりを
大事そうに抱えて
あなたは私を指さして
「あなたが私を傷つけた」という
そうだったかしら
身に覚えがな ....
生まれたての赤子が泣いている。
これから生きることを
不安に思ってか
生まれた事を諦めてか
大きく・大きく・泣いている・・・・。
〇戦争では、沢山の人が死にます・・・・。 ....
ただ
好きの気持ちを大切にしたいだけ。。
勝ち負け関係なく
「やろう。」と言う気持ちが
前面にあると説明したい・・・・。
「私は、辞めた後の事を思い
この不快感が何 ....
恋愛は
すれ違いと勘違いで出来ている・・・・。
一生に一度は
ストーカーと呼ばれて
人間不信になると
予想を立てていい。
「好きです。/嫌です。」
と態度で示 ....
もはや泥に塗れた腕しか持たないこの身には
何を望むこともかなわないのでしょう
一つだけ許されるのであれば
ただ
ひとすじの風のように
---------- ....
間違いたくて最終電車をやり過ごす
日付が 変わった
きょうは
だれに
さまよう
幻想を見るのは自由だと言い聞かす
差し出したものに見合うだけの温度が欲しい
どなたか
....
新しい 発見の出来る 場所が 大好き。
拳を 突き上げたように 見える
桑の木かと 思った 存在が
真夏に 長い葉を 垂らして
枝垂れ柳だと
気付ける 瞬間の ような。
★,。 ....
君にみえるように捨て猫拾っている
あそこの靴屋は
きれいなかたちのかなしみを売っている
こどもに蹴られて傷んでいた
ひろいあげて
ショーウィンドウにふたつ
つみかさねた
朱欒の実
黄昏どきは
半透明の落葉とおん ....
人が死ぬということは、
その人と話せなくなる、ということなんだな
当たり前だけど。
とても当たり前だけど、すごい好きだった、ということを
伝えられないことなんだな。
当たり前だな。
....
滑り込みセーフ! って言っちゃうあなたって 幸せ
だってね 明らかにアウトだもの
ほら 入口からセーフのアチラが観えない?
「ふーん」
(ふーん )は負 ....
「今日アッキー帰って来るって知ってた?」
「知らない」
わたしからメールをしてみると
近所のマックから
パパにメールをいれたよう
「突然で用意していないだろうから ....
高校生のころから
嫌いな人ワーストテンを
ノートにつけて
楽しんでいる
ずっと
小泉純一郎が
入っていたが
去年ようやく
圏外に去った
と思ったら
最近また
2位にランク ....
おもしろいと思えるものってなんだろう
これほど不確かで 確かなものはない
おもしろいかどうかは 神様にはごまかせない だ け ど
世の中には つまらない芝居 ....
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