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一面に広がる{ルビ金色=こんじき}の 
麦畑の上に浮かぶ 
一本の道 

飛び込み台のように 
道の途切れた向こうに浮かぶ 
{ルビ一艘=いっそう}の船 

途切れた道先に 
組んだ ....
くちびるは濡れるから
ことばもいつか
濡れてしまう

めぐみと呼ぶには
砂ぼこりが多すぎる



古びてゆく壁に耳を寄せたら
わからない音だけが
あふれて

古びていたの ....
病院の古い長椅子は
もうすっかりガタがきて
座るとギシギシと
独り言でも言ってるみたいだ

そこにはいつも
お爺さんやお婆さんが座るから
僕はめったに座らないのだけど
ちょっと興味があ ....
つまさきが冷えるので
靴下を買おうと思って
鳥の格好をして表へ出た
別に態とではない
暖かそうな上着を着て
マフラーをきちきちに巻いたら
鳥の格好になってしまったのである
ためしに玄関マ ....
白いセーターに、薄茶色のボーダーライン。

冗談で時速三十キロで、ランバック。

ススキの中のススキの中のススキ。

バス停でやけにデカイ奴が立っているなと思ったら、家出中の猫でした。
 ....
工事現場の前を通る
やさしいこえ
おばあさんそこにいては
(カーンという音)
 わたしたちの時代が終わっても
 またわたしたちの時代がくるの
 (カーンという音)
冬のいちにち
しるし ....
9号室のミズノさんの指は、
ときどき奇妙に震える。

登山中の滑落事故で全身麻痺、
凍傷に損なわれた右手は人差し指だけを残して。
そのまま数十年を経て皺んだ指、
その指が何かを書いてるよう ....
 草の葉を噛みながら進んだ
 狡猾な蟐蛾の三日月の下
 浸潤する夜の裳裾とたわむれ
 潮風に臭気をさらして干乾びる
 蛇行する隘路の果てには
 屠られた白き幽愁
  
 高波に洗われるト ....
結果のために
努力することと
努力のために
結果を残すことは
一つのループになる

目標のために
努力することと
努力のために
目標をつくることも
一つのループとなる

初めは ....
献血に行ったら
貴方の血は夕焼けなので
輸血用には使えません

断られたことがある

16歳の頃の話だ


『血液奇談』


今は何の因果か
私は血液職員として献血車に乗り ....
百万本の薔薇
咲きほこっている
そう言ったところで
それが造花であることをあなたは知らない

一匹の狼が 肉をはんでいる
そう言ったところでしかし
その肉が何の肉か
あなたは知らない  ....
あるところに男と女がいて
であって 好きあって
子供ができて 家庭を持った

あるところにできた二人の家庭は
明るい家庭で
子供は二人
跳ねて 飛んで

子供の頃によ ....

どんなに長く電子メールを送信しても
恋人は七文字程度しか
返信してくれないのである
業を煮やしてメールを送信するのを止めると
次の日から
矢文が届くようになった
頬を掠めてすこん
 ....
ほつれた糸はよるをゆく

いつか
余裕をうしなえば
たやすく降られてしまうから
どの肩も
つかれつかれて
しなだれてしまう


うらも
おもても
やわらかいのに
ひとつの ....
古びた 石でできた半円球の舞台があって



その中央には それまた 大層 古びた ピアノが一台




音が出るのか誰もしらない。
そこへ辿りつく者がいないから。
誰が置いたの ....
おしまいの日がくるから
もういかなくちゃ
たくさん あそんだ

散らかったカード
クレヨン
すべてが
中途半端に微笑んで

楽しい時は
だけど
いつかは終わること
いったい
 ....
不思議だった
いつものオリオン座が
いつもよりも綺麗だった
寒い夜だというのに
しばらくの間
その輝きを見つめていた

不思議だった
いつもの霜柱が
いつもよりも美しかった
冷たい ....
{引用=リトル・ミスに出会った}

*********************************************************************


{引用=彼 ....
真っ黒なレイチェルの瞳の奥には
何が映されるのだろう

秋の深まる頃だった
色づいた木の葉があふれる坂道で
これからを知らないけれど一歩一歩踏みしめて歩く
腰まで伸びた長い髪を奇矯とも言え ....
それでも

女の人が
涙ごとに流す{ルビ睫毛=まつげ}は
蝶々になるのですよ




『睫毛蝶々』


祖母の形見の化粧箱は
真っ赤な朱友禅に金糸の菊
中には小さい鏡もはめ ....
コーヒーカップの横に、本がある。
『「待つ」ということ』 そう本がささやいている。
私の心に問われた。私は何を待っているのか?
コーヒーをかきまぜてみる。
耳が頭がカラダがざわざわしている。
 ....
曲がり角

バイバイの後
聞こえる笑い声

バイバイの後
つまる言葉


独りで帰る

冬空の下
閉ざされた森の中
高くそびえる大木を見上げると
雲一つない青空がある
空に上っているのか
空に沈んでゆくのか
もはや見分けがつかない

一羽の鳥が空を横切る
自分が見上げているのか
 ....
あ どこで鳴っているのだろ
悲しく響くパンの笛
空の上から高く低く
木々の間から遠く近く
誰が吹いているのだろ
森に木霊するパンの笛
謎 謎 謎の響き
僕はその日いつまでも
謎の響きに ....
巨人の足跡に舟を浮かべ
わたくしたちは向かい合う

ここは空の真下

もう片方の足跡は
はじめからなかった





          {引用=一九九八年二月二四日}
美しい花で満たされた花束
それを手渡す時に
その人との架け橋が築かれる

しかし美しさだけで作られたものを
手渡すのが怖くなる時もある
これで築かれた架け橋は
実は幻ではないだろうか?
 ....
とどける。せかいのどこかでいきをころしている君の
ために、ひとつのうたをとどける。君がなにものなの
か、だれにもしられていなくて、しられていないこと
は、みたことのないけむりのようなかいかんでも ....
見上げると 
ひらひらと北風に舞う 
たましいのかたちをした 
まあるい葉が一枚
落ちてきた 

{ルビ煉瓦=れんが}の{ルビ椅子=いす}に座ったぼくは 
腰をかがめてそれを拾うと 
 ....
― それ、なんて髪型?


と問われたオレは答えた。


― ケントデリ・カット。


イエース
華麗に無反応

なんだちくしょうこの小僧
オレがオッサンとでも言いたげか
 ....
なんということ
こんなにもきれいな
瞳をしているのに


のに


祖母は私の瞼に触れて
また少しちいさく
かすれてゆくかのように
そう言ったんだ
薄い皮膚で感じた
あなたの ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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