すべてのおすすめ
雨を眺めていると
胸の奥が軋みだす
いつかの転んだ日の傷を思い出して
こんな日に新しい服なんて
着てくるんじゃなかったと ....
やまないあめの
のきしたでまっている
おじぞうさんが
むかえにくるまで
ひとがてのひらを
あわせている
いのちが
あめになるまで
もも胎児
ももたろが うまれるまでの ものがたり は
ももの森の雨の日も もちろん ももの匂い
雨のむこうの冬の そのむこうまで もも胎児は ももの中
さくらの森の雨降りが 桜餅の匂いが ....
おかねはいらないから
やすみたい
そういって
あなたはせみになった
せみはにぎやかにないて
やがていなくなった
またなつになれば
おもいだすだろう
あなたが ....
わすれもの
わすれたままに
しておくことば
ときどき きれて
おもいだす
{引用=即興ゴルコンダより(改題)}
僕の自転車が
僕から離れて
砂漠を横断する
暑くないように
ハンドルに括りつけておいた
涼しい模様の日傘を
ボロボロにして
それでも自転車は
たった一台で
砂漠を横断し続 ....
{画像=110917004242.jpg}
わたしはひかり / わたしはしずく
ふようして / こうかする
あなたはやみ / あなたはこうずい
かくさんして / ....
わたくし 妖怪 おもてなし と申します
わたくしの体のほとんどの部分は 水なのでございます
人間の水分量は六割だそうですね 人って よくそれで生きておれますわね
たわいのないことを地獄 ....
朝の浜辺を散歩する
夏休みの終わりに
金髪の青年が2人、遊び疲れて
またを開いてぐっすり寝ていた
ある意味遊ぶということは
若人の仕事でもあり
大人と言われる{ルビ年齢 ....
宇宙のかなたの秘めごとに
聞き耳を立ててみたくなるような
わたしの夜は
透きとおるほどに汚れてしまう
汚れるほどにもろさを甘受する
もろくなるほどに
他を傷つける
....
9月
真夏日
ロックミシンと
直線ミシンに
電気を通わせる
いくつもの
ささくれだった傷を接ぐように
激しくも繊細に
針を打ち込む
壁に拳を壊す
いくつもの
波を立てる
....
熱暴走を恐れている
いつブチ切れルかオドオドしながら
キーボードを叩いている
送風口に手をかざし排気の熱さに眉をしかめ
キーボードを持ちあげ底板に手を当てて熱さに一喜一憂する
そんな ....
ザリガニ採りに
のぼる坂道
夕日寺公園
一番きれいな
夕焼色の真っ赤ちん
採って帰るから
トンボと一緒に待ってて
幼い頃で
待っていて
いつか僕も
と思っていた
....
* そよ風が 頬とカーテン 撫でて行く
夜になると 気温もグッと下がって
汗だくだった身体も
少しダケ 涼を 取り戻すけれど
ピタッと張り付いた シャツは 脱げない
サラっとした ....
日は落ちても、
積み荷は減らず、
思考は
水底の虫のように
降り積もる澱のなかに
埋もれてゆく
明日はまた違う明日だとしても
私はいつまでも
変わることができずにいる
そ ....
素直になろう
ココロの底の
声をきいて
素直になろう
諦めきれないのなら
そのままでいい
自分にウソをつくのはやめよう
これだけ焦がれる気持ちには
逆らえない
....
今日も
終職できなかった
思いがけず
終職できたという
幸せな人もいるという
わたしは
終職したいのだろうか
まだこの世の中に
未練があるのではないだろうか
....
そろそろ(忘れるコツ)を身につけたい僕は
凹んでしまいそうな夜にこそ
「Today is anotherday」と言ってみる
自分の落度に指をさされて
眉をしかめそうな時にこそ
....
あの日、少年が追いかけて
精一杯伸ばした、グローブの先に
白いボールは、転がった―――
夢中で土の上に飛びこむ少年の姿が
大人になったこの胸を
無性に揺さぶるのは、何故だろう? ....
選手もいない
観客もいない
ただマウンドの上に
白く滑らかな豆腐だけがあって
時折吹く風に
ふるふるとしている
気がつくといつも
そんな球場を眺めている
わがままなあなたのReは愛しても
まだ足りないと盗みいるひと
雨の夜は朝がこないとテレビのなかの猫たち
雨でも散歩はできるよね、と
傍らのちいさな犬はぽつり
おやすみが言えなくな ....
台所に行くと小さな深海がある
水圧で食器洗浄機が潰れている
よくあることだね
きみが見たこともない魚を
きれいに包丁でさばいている
時々あることだね
たまにあることだね
....
路地裏の縁台に腰掛け
はだけた胸元に
団扇で風を送り
茶請けに水羊羹
冷茶を一服口に含み
にんまり、
路地には打ち水がしてあり、
しおれかけた朝顔の鉢が
そこ ここ
遠く ....
森へ
つづく道は
つめたくて
きもちいいんだ
冬の
シーツみたいに
白くないし
深く
濡れているけど
たとえば
ビリジアンって
色が好きだった
絵の具
....
薔薇色が
咲くべき場所は
薔薇のなかだから
薔薇色に
飽きたければ
薔薇として咲き誇りなさい
深紅の香も
深紅の刺も
深紅の愛も
深紅の涙も
嬉々として示しなさい
....
どうか
俺が殺したネズミが
来世でミッキーマウスになれますように
ナムアミダブツ ナムアミダブツ
{画像=110911183602.jpg}
心を写す鏡のようだ
朝のsoraを見てそう思った
自分の心持ちが分かるような気した
元気がある時
後ろ向きな時
強い時
弱い時
so ....
夏が去ったあとのがらんどうに
いつしか白く大きな九月階段が出現していて
そして僕らはその段々の上に
蒔かれたように腰かけていた
ただそこで空を見あげていたり
何かを読んでいたり
歌をうたっ ....
妊娠悪阻ということで、
一週間ぶりに病院へ行くと、
点滴は、24時間で、
4本取り替えるらしい。
彼女は、ほとんど、口も聞けないほど衰弱している。
「なんか話して」と言うので、
....
・
彼女は晴れの日でも傘を差している
雨を異様に怖がっているのだ
酸性雨を浴びると体が跡形もなく溶けてしまう
という話を子供のころに聞いて以来
ずっと信じているらしい
雨が降り出してから差 ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438