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漆黒の夜を裂いて、神楽の舞が、
寂びた神社の、仄暗い舞殿で、
しなやかな物腰を上げる。
右手は、鈴の艶やかな音色が、薫る。
あとを追う鳥のように、左手の扇子は、鈴と戯れる。 ....
俺は自分の世界すら
滅亡させることができない
大火を愉楽することもない
消防署も火消しもあり
ポンプ車があり
どこで火事が起きているか
俺は解っているのだから
三秒で駆けつけて消し去る
 ....
天井をなめるおばけちゃん
昼間は天井をなめている
四角い天井をまるくなめて
部屋の中のできごとなんてなんにも見ちゃいない
おばけちゃんの舌は腫れあがって
口のなかにはおさまらないから
いつ ....
よっぱらって 詩を
かけなかった
まっさおな いいわけ
色彩論では
まっかな 嘘である
{引用=映写機の音がする}



彼は 人のいない小さな劇場の

 古く湿った 客席に座り


 白くぼぉっと光るスクリーンを見つめる




 {引用=ただ、かたかたと廻 ....
言葉はどこへ帰れるのだろう。

淡い憧れを乗せて放たれる矢の、狙いを定める君の手の、震え。秋が枯れ、冬に着替えると。いつか未来になっていくあの海沿いの(崖の)カーブの緩やかさが、懐かしくて、縋りた ....
そよ風に吹かれながら
野原を歩いて行くと
車の墓場があった。

どこからか
一台
また一台と
車がやってきて
力尽きたように
そこで蹲るのだった。

わたしはそこまで歩いて行き
 ....
夏のショッピングモールは
何かの記念日のように
沢山の人で溢れかえっていた
前を歩く老人のTシャツに
ウィンクをした大きな
マンガの猫が描かれていた
猫が好きな人ならいいのに
そ ....
俺がダライラマに会う日
澄み切った空の向こうから遠鳴りが聞こえる
ビリヤード状に突かれた宇宙天体から膿がこぼれた
それは細菌ではなく原子力だった
放射能のかなたに
あらゆる透過された事柄が
 ....
枝がしなって揺れ
扇状地になった
川が日本海に向かって走り
人が住み、田畑を耕し
町をつくった
神はこれを最上置賜地方と呼ばれた

オナンの裔はここに住んだ
漏らしたものが土にへばりつ ....
  箪笥のいない夜更けに
  わたしは廃屋に棲む四つ目と会う
  四つ目を思うとなんだかせつなくて
  夕暮れ時からたまらない気持ちになる 
  廃屋が見える路地まで来たら
  心臓が喉元ま ....
  箪笥はいつも 夜更けに戻る
  鼻歌まじりに 廊下を歩き
  暗い風呂場で くしゃみする
  畳ニ枚分 離した布団に
  ドーンと倒れて いびきをかく
  酒の臭気に 眠りの鎖が
   ....
月曜日は新聞当番なので
いつもより一時間早く出勤する
業界紙も含めた各紙を切り抜き
部長室分もあわせて十三部コピーする
厳密に言えば著作権違反という議論も
今ではどこかに行ってしまった
そ ....
街灯の並んだ道を
一匹のかぶとむしが
低空飛行して進んでゆく

信号か何かの
赤い光を受けて
目玉も背中も
海老のようにぴかぴかしている

かぶとむしは
曲がり角で
ゆっくり ....
いまは更地になっている
高校の前から自転車で少しいったところの
あの荒廃した土地には
昔ジャスコが建っていた
しみったれた汚い店だったが
中にはフードコートもスーパーも
一応あ ....
猫のいる家は{ルビ密=ひそ}かな契約の匂いがする
猫を飼うときには年季を言い渡すきまり
人の家に長く居すぎると
{ルビ猫又=ねこまた}になってしまうのだ
こどもらが自分の部屋を持ち
夫婦だけ ....
喜びのうたが
空から零れてくる

おはよう、おはよう、おはよう

躍動するエネルギー
まあるく紅く凝縮すると

ほら、朝が来る

大きな蒼い空に雲

浮かび、たゆたい、 ....
月明かりの海に
ほのかに明るい雲の輪郭が
宙に浮かぶ島のように流れていく
無数の星々は灯台で
動く飛行機の灯りは
湾に停泊する船の灯りなのでしょうか
そして
それを見上げる私は
 ....
君が疲れきっているのは
ずっと走ってきたから

君が泣いているのは
ずっと戦ってきたから

君が落ち込んでいるのは
ずっと努力してきたから

君が笑っているのは
ずっと耐え続けてき ....
雨のけむりがからだをぬらし
その刹那の一滴一瞬
服の埃が舞い上がり
微細な雲母のわずかな浮上と
急激な沈下がおこる

ひとつひとつの粒子たちは
街灯のかがやき
店の明かりをすいとり
 ....
劣等感は持つだけ無駄だった
てか
これ以上は持てないのだ
表面張力で
あふれる寸前のコップみたいに


あふれてみたら
たいしたことなかった
テーブルが少し濡れました
みんなトゲ ....
   


   それでも、あたしのブライアンは
   はっ、はっ、はっ、はっ
   なんて、口をあけてからだぜんたいで呼吸をして
   わずかに首を傾けているだけだったし

   こ ....
もしもわたしが秋ならば
都会のビルや街路樹ごしに
優しくあなたに
オレンジ色の陽だまりを届けよう


もしもわたしが空ならば
あなたが見る通勤電車の窓の向こうに
透んだ永遠の水色を用意 ....
君を想っている
君を感じている
君は僕が生まれてきた時
どこかに落としてきてしまった
大切なもう片一方
たとえ遠く離れていても
いつもそばにいる
そのことを
忘れないでほしい
 ....
  1.永遠の序章

(総論)
一人の少女が白い股から、鮮血を流してゆく、
夕暮れに、
今日も一つの真珠を、老女は丁寧に外してゆく。
それは来るべき季節への練習として、
周到に用意されて ....
くらくらしている。クラシカ、遠い世界にいます。海。空に海があるよ。落ちてこない、あれ、今気付いた。なんで落ちてこないんだろう、あの海。空が青いです。ふしぎ。白いさかなが、いっぱい浮いてる。あれは死んで ....      あなたの腹黒い証明を
     鏡に映して見せてください
     切り開かれた瞳孔は
     直視するのを嫌うでしょう


          冷たい夜の水底へ
      ....
小さい頃は
家の絵ばかり描いていた
庭付き一戸建て
という物質が
人生の最終形態であると
そう思っていた

今でも
画用紙を与えられれば
わたしは庭付き一戸建ての絵を
あの頃より
 ....
あおいそらをおなかいっぱいすいこむと

こころがうわぁんと大きく広がっていく

そう、自分が空と同化していく感じかな

はっぱや樹々とお揃いで空の下が大好き

ピッポッパッ♪ミ ....
触れて触れて 粗く
肌が肌に 痛く
どこまでも拙い指きりに
耳をすます


{ルビ白湯=さゆ}の林
そよぎささめき
花を織る熱
冷えて 冷えて


波 海鳥
山の ....
あおばさんの自由詩おすすめリスト(13138)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
蒼茫のとき—死の風景- 前田ふむ ...自由詩32*06-12-9
烈士国賊の首- 構造自由詩206-12-9
天井のおばけちゃん- 渦巻二三 ...自由詩606-12-8
そろもん(学術の話)- みつべえ自由詩306-12-7
彼の_人生- もも う ...自由詩27*06-12-7
落涙- 霜天自由詩406-12-7
タイヤの塔- チアーヌ自由詩806-12-6
好きな動物- たもつ自由詩906-12-5
俺がダライラマに会う日- 構造自由詩606-12-5
オナンの裔- 構造自由詩306-12-4
幻想譚(Mermaid's_dream_2)- 月夜野自由詩16*06-12-4
箪笥(Mermaid's_dream_1)- 月夜野自由詩15*06-12-4
公務員なんかにならないでよ- たもつ自由詩14*06-12-4
かぶとむし- 吉田ぐん ...自由詩1206-12-4
ジャスコ- 吉田ぐん ...自由詩2106-12-4
閉じない猫- 渦巻二三 ...自由詩10*06-12-4
*空にあってよかった*- かおる自由詩16*06-12-4
誰のための涙でしょうか- ススメ自由詩506-12-3
君は笑い続けてほしい- ぽえむ君自由詩12*06-12-3
きらら- 構造自由詩406-12-3
はちどりの森- umineko自由詩12*06-12-2
空にあってよかった- たたたろ ...自由詩9*06-12-2
もしもわたしが- さくらほ自由詩19*06-12-1
ラブレター- たもつ自由詩14*06-12-1
寂しい織物—四つの破片_デッサン- 前田ふむ ...自由詩42*06-11-30
classical- ピッピ自由詩1006-11-30
秋空の落下- 月夜野自由詩9*06-11-30
いえのえ- 吉田ぐん ...自由詩1106-11-30
*ミトコンドリア系*- かおる自由詩12*06-11-30
降り来る言葉_XXVI- 木立 悟自由詩706-11-30

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