すべてのおすすめ
目の前をみつめると 
十字架は橋となり 
わたしの明日へと架かっていた

振り返ると 
両腕を広げたまま 
横たわる人の体の上を 
気づかぬうちに踏みながら 
産声を上げた日から今日ま ....
一、 銀色の背中


飯も喰わずに、カピが月ばかり見ているので
座敷に上げて訳を聞くと
長い沈黙のあと
神妙な顔で
片想いなのだという

いったいどこの娘かと問えば
まだ逢ったこと ....
うばすてやまについて考えている
祖母をそこへ連れてゆきたい
訳ではない
昼下がり
冷えた湯呑みが二つ
並んでいる

祖母が歩くと
割烹着のポッケットから
何かがこすれ合う音がする
 ....
夜の明ける頃
苺ジャムの小瓶を積んだ船が
幅広の海へと出港する
その間にも
私たちには忘れていく言葉があり
その言葉を思い出すために
また忘れられていくものがある
産まれてきたし ....
小さな女の子が俺に
だじゃもん ちょうだいっていう
だじゃもん ほしいっていう
だじゃもん ねえ だじゃもん
だじゃもん ちょうだい
だじゃもん ほしい

そういわれ ....
あなたはすっかりひろがってしまって
異常透明のあきぞらを
霞ませるだけの実態すら持たないらしい

昨日のゆうぐれ
おはようございますと挨拶しながら
工場のエアシャワーを浴びたとき
唐突に ....
ユリノキと札をまいた柵は 間違いだと
硬くなっていたので ベコニアもマリーゴールドも
古いはやりのかたち 寄贈の名札の名前も
病院の受付で呼ばれていた
同じところがひとつもないのに
返事をし ....
悲痛な声で鳴いている
わんこ
ああ
お散歩のついでにスーパーに来たんだね
それで入り口に繋がれているんだね
口輪を嵌められて
くるくると回りながら
くおおおおおおおん
くおおおおおおお ....
身分証明書を
と言われて財布を探ったが
パン屋のレシートがぱらりと落ちただけ
カード入れにはブックオフのカードだけ
午後の図書館だった

カウンターのミセスは
住所と名前が記されている  ....
青黒い、
時と云ふ名の液体に沈み、
我々は進む、
一直線に、
戻ることも、
横切ることも、
かなはず、
唯真つ直ぐに。

流れゆくものは時、
さう思ふのは間違ひだ。

時は一切 ....
【睫毛の先】

もう
恋なんぞしない
と思って泣き続けたら
はらはらと
睫毛が残らず抜けてしまった

恋は
睫毛の先に止まるという


以来恋をしたことは無い


【 ....
コスモスがひっそり旅立つあたしに
手を振るように右に左に揺れている

大丈夫だよ
哀しみはあいよりも深いよるが
すっぽり包み込んでくれるから
ほら、あなたのおもひ出が紅く
あかく、大地ま ....
虹を食べ過ぎてしまったか
のように少し大きい女の人が
愛という字を
消しゴムで消し続けている
あの鉄橋を渡れば私の故郷があるのよ
と指差す先には
窓がないので
景色の良く見える庭 ....
台所に座り込み
勝手口から空を眺めると
柿の葉が広がっていた
とても濃い緑

よく耳を澄ますと
じいい、と通奏低音みたいな
音がする
理由はわからない
たぶん夏の名残

もうすぐ ....
 止まることなく
 車輪は回り続けて
 
 今夜銭湯帰りの空の三日月は
 泣いてるように見えたのは何故?

 心の穢れを落とそうと
 湯船に浸かって体を洗い
 それでも落ちないと嘆いて ....
相合傘 嬉し半分、ずぶぬれ半分 
   体積広いよ あいうえお
髪切った 強調半分、控えめ半分 
   誰も気付かず かきくけこ

サプライズ 言いたい半分、言えない半分 
   ワクワク ....
窓外に 
枯れたまま{ルビ俯=うつむ}く 
{ルビ向日葵=ひまわり} 


辺りを照らす
太陽の花に
振り返っていた人々 

秋 
{ルビ独=ひと}り汚れ身を{ルビ晒=さら}しな ....
              ★

指にニットを絡ませ凍える、ニッ血の滲む 冬と冬の行間に
祈-Lieb,円型の噴水が 引力への求愛を、踊る ドルチェの有る
凍る様な朝、蒼褪めた窓の外のパース( ....
弁当を開けると
中に海が広がっている
故郷の海のように
凪いできれいだった
朝の静かな台所で
君がどんなふうにこれを作ったのか
想像しようとしても
後姿しか目に浮かばない
帰れ ....
 洗剤の泡が
 細胞みたいにまだ
 残っている
 流しの排水口に垂れ下がり
 命乞いの甲斐なく
 数秒後
 消えてゆく
 ネスカフェの紙のふたを
 うまく破るこ ....
私は悪魔ではない
地獄の炎に取り巻かれているわけでも
コウモリの翼を持っているわけでもない
人間の中で暮らしてはいるが
私は れっきとしたマラークのひとり
今日も 無能な部下の提出する書類一 ....
それは自然のなせる業にはちがひないが

梢からまつすぐ

命中するやうに頭に降つてきた木の実

重たく硬い木の実


何か不当な打擲を受けたやうで

穏やかではなかつ ....
はだしの足跡を
顔にあてて
影の中の指を
切り取りながら
立ち上がって帰るところ
毎日 走る 音
じじじ
火の 燃える音

そんな日は
海を 見に行こう
旭日の 病気
病んだ 太陽の
走る 音

じじじ

寒風が 良寛を 屠った
それは
それで
良い事 ....
十月の昼下がり
ガードレールに寄りかかって
ゆっくり喫煙をすると
内側にある熱いものが
とろけるように放出されてゆく

確か理科の時間に習った
高温のものと低温のものを並べると
熱 ....
退屈が僕を殺す

単純なことほど難しく
複雑なことは解らない

無器用なことを言い訳にしながら
今、退屈が僕を殺そうとしている

出来ることと出来ないことの境目には
いつも壁があるか ....
しかしまあどうだ今朝のこの赤ん坊っぷりは
何にも考えてない
何にも考えてないで
シャウトしてるぜ
オパポー
オパポー
おぱぽう
おはようじゃなくて
おぱぽうだ
 ....
そらにもよ
でっかいそらが まつんだと

まんずだまって みあげてみれ
そっだらここちが するもんだでよ
ふしぎなもんさな
なしてかな

はらっぱはよ うみのすみっこなんだと
うなば ....
今夜
世界中の
すべての大阪弁の女の子が
ただ
しあわせでありますように
流れ星ひとつ


もう会えないあのこの
しあわせ願うほど
ぼくはおひとよしになりたくない


いいひ ....
大都会
夜を歩くよ
根無し草
ふわりふわふわ
漂うように
煙草の煙は真っ青で
空の彼方に消えてった

大都会
川辺を歩くよ
根無し草
ゆるりゆるゆる
漂うように
街の明かりは ....
あおばさんの自由詩おすすめリスト(13138)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
道_- 服部 剛自由詩12*06-10-18
カピバラの事情- 佐野権太自由詩41*06-10-18
うばすてやま- 吉田ぐん ...自由詩1306-10-18
苺ジャム幻想- たもつ自由詩11*06-10-18
だじゃもん- 水在らあ ...自由詩34*06-10-18
White_noise- 佐々宝砂自由詩6*06-10-17
ユリノキ- 佩慈の工 ...自由詩206-10-17
スーパーマーケットの外で- チアーヌ自由詩206-10-17
図書館に通う- 吉田ぐん ...自由詩3706-10-17
創書日和。流_【Free_fall_flow,_river_ ...- 佐々宝砂自由詩706-10-17
もうしません- 蒸発王自由詩5*06-10-16
*たそがれ駅17時05分発*- かおる自由詩12*06-10-16
景色- たもつ自由詩906-10-16
丸い空- チアーヌ自由詩606-10-16
安全第一- 山崎 風 ...自由詩406-10-16
ありがとう- りん自由詩4*06-10-15
向日葵_- 服部 剛自由詩12*06-10-15
冬の天使- 六崎杏介自由詩606-10-14
空腹- たもつ自由詩3606-10-14
異様に明るい- カンチェ ...自由詩806-10-14
天使祝詞_ルシフェル- The Boys On ...自由詩4*06-10-14
頭に弾いた木の実について- 杉菜 晃自由詩12*06-10-14
半月- 佩慈の工 ...自由詩206-10-13
旭日_じじじ- 奥津 強自由詩206-10-13
熱移動- 吉田ぐん ...自由詩506-10-13
「退屈が僕を殺す」- ベンジャ ...自由詩3*06-10-13
かがやき- 水在らあ ...自由詩41+*06-10-13
したっけな- 千波 一 ...自由詩21*06-10-12
世界中のすべての大阪弁の女の子が- しゃしゃ ...自由詩806-10-12
創書日和「流」- 虹村 凌自由詩4*06-10-12

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438