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入院してる友達のために折ってるのと
その子はちょっと淋しそうに

鶴を折っていました

それを手伝おうと
わたしも折ったのですが
できあがった鶴の
羽を広げようとしたとき

その子 ....
私の獏は夢を食べない

捨て獏だったからかしら
母乳で育たなかったからかしら
理由はわからないのだけど
とにかく夢をさし出しても
ふんっと顔を背けてしまうから

長い長い格闘の結果
 ....
みずいろの風に吹かれて

すこしだけ早まった鼓動が
うなずくように合図をしたら
それが夏のはじまりでした

手のひらでつくった影に
割り込むように差し込んでくる
陽の眩しさを避けて木陰 ....
世                          警
 界 か                     た  告 の ラブレター
に   ら 私  へ           と し
 存    ....


嵐の夜の、その翌朝、ひるがえるはずのない翼の夢に目醒めて、少年は歩き出した。岬の奥の家から、岬の先端の、海を臨む小高い丘陵へと。四年に一度の大きな時化の夜。その騒乱を波の背中に残して、空はひ ....
{引用=八月の月で海鳴り
それでも僕らは響く波音を知っていた}


  僕は今、紺碧の{ルビ海=マーレ}を閉じ込めた窓辺から
  君に宛ててこの手紙を書いている


  {ルビ ....
灰は青く巻き取られ
奏でるものと奏でられるもの
かわるがわる入れ替わり
奏でるものもまた響き
明ける光に重なってゆく


小さな声が
小さな世界が
現われては消え現われる ....
−祈りは役に立たない

いつか言われた
その言葉ずっと胸にひっかかっていたけど
やっぱり認められない


何かできることあるかなぁと探しても
何だかひとつも見つからなくて
結局いつも ....
こんにちは
おはようございます
こんばんは


みしらぬひとが
あたりまえのように
あいさつをかわす

みしらぬかぜが
みしらぬひかりが
あたりまえのように
あいさつをかわす
 ....
あなたが
中古
静かに軋む二輪車の
匂い
角を曲がる
何かを思い出し
もう一度角を曲がる

イニシャルを失ったまま
あの縄跳びもまた
どこかへ行くの
駆け込み乗車は
錆びて
 ....
ゆうべのお日様と反対側の窓から
パリっと香ばしいクロワッサンとカフェオレを照らしていく
キッチンでは片手に乗るのからホームベースほどのお弁当箱に
基本は20品目の彩りと怒りと愛情をつめていく
 ....
その目


そのひそやかな
かなしみ よろこび
土のように
草のように
這うゆめ
翼は
灰色の空へ

海へ

(失うもの)

忘れる力
忘れぬ力

(沈 ....
富山から鎌倉へ帰る旅の終わりの朝
旅の宿を貸してくれた
姉が作ってくれた目玉焼きを食べながら
居間の床に座る3歳の{ルビ姪=めい}が
赤いリボンを頭につけたキティーちゃんのぬいぐるみに
話し ....
あたし達は多分
できかけのべっこうあめみたいに
ぐにゃ、ぐにゃ、してる

べっこう色、
きれいな固い肌も
もってないし

白い上白糖の、
さらさらした柔らかさも
なくしちゃったし
 ....
ぜいぜい息切らして走る土手に
意志ころ犬ころ石っころ
どけよ邪魔なんだからどいてくれよ

川底にきらりと光った真空管
俺がほしかったのはあれなのだ
長らく探し続けていたのは
あれにまちが ....
遠い飛行機のような音を立てる
夜の、曇天
その鳴動、鳴動、鳴動、
大気は夜を続けるも
わたしは仰向けの形、ひっそりと静まり返り
暗く目を開けるだけで
何かを促す性能はな ....
夏休み
街から人はいなくなった
窓という窓
木陰という木陰
ベンチというベンチ
そのいたるところから
少しの匂いと
体温を残して

静寂、というには
まだわずかばかりの音 ....
梅雨の夜風に混じり込む体臭の湿気
雲にまいた砂混じりの渇いたため息
無気力にぽっかりあいた満月の
光子すらはらんで
みな本当の風を知らない

それらをすっかり失われた
古代の技術で精製し ....
夜に浮かびくるには
断然に 白

やままゆがの
巨大な紋様は
それは
彼女のいいところ

もっと早く
もっと小さく
鱗粉よりも
残像を もて

孤独を埋めるのは
それは
 ....
センパイ綺麗ですよねなんで結婚しないんですか
などとほざく後輩の頭をこつんとこづき
それじゃ明日ねとあっさり告げて
農協の裏手の墓地を抜け
コンクリ舗装のきつい坂を登り

唐突にある扉をあ ....
手首の上をながれてゆく触覚を足の裏に溜める。肌からにじみでる殺意が皮脂に溶け込んでしまうのは、私の内なる単子が水を吸った海綿だからだ。水色の球面を幾度となくめぐり、針をうしなった摩擦力。角の取れた立方 .... 流れ星を見た。

うつむく彼の頭撫でながら
見ていたら
すっ
すっ、て

花火大会の余韻も
冷めやらぬ私の頭上
初めて見たよ。
2つも。

髪の毛をかきあげたら
鳴くんだよ
 ....
わたしのすんでいる街には みどりの浮き島がありました

車は街の血液で 年がら年中休みなく
金魚鉢のその街の
朝一番の挨拶は
やっぱり ことりのさえずりで
猫が眠そうなあくび目を傾ける
 ....
どうしようもないくらいの
空の返還が
わたしに帰ってきた
わたしの唇は青いことでいっぱいになる

空に着歴がある
それは長い長い数列
雲は遠くの蒸気と会話したりするけど
やがて話が尽き ....
空からカエルの降る夜は
かたつむりに乗って 砂漠に行こう
羽の生えたカエル達が 僕を捜して
砂嵐の向こうから跳ねてくる

ムラサキカエルの思い出が
お化けになってやってきたよ
死んだら ....
ここで赤い魚の話をしてはいけません

最初の貼り紙は公民館のドアに貼られた
誰が貼ったのか
誰も知らなかった

次の貼り紙はあちこちのスーパーで見られた
誰が貼ったのか
店員も店長も知 ....
真昼、
通りの向こうで叫びがあがったが
どうしても人間の声にはきこえない

おれは対角線上を通りすぎ
日陰から振りむくが
すでに何も見えない



何が叫んだのか
何を叫んだのか ....
アパートの階段を
上がろうとして
あなたの部屋は
2階の真ん中あたり
これは夢だ
そう思いながら
わたしはドアを開けずにいられない
小さな1口コンロで
焼きそばを作った
火力が弱いか ....
霧雨の降るぼやけた朝の向こうから
「夢の国行き」と{ルビ記=しる}されたバスが近づいて来る

後部座席の曇りガラスを手で拭くと
数ヶ月前に世を去った
認知症のゑみこさんが住んでいた{ルビ空家 ....
かあさんは裏庭にチガヤを植えなかった。
壁を緑に塗らなかった。
とうさんは健康的に山を登り、
かあさんは家で本を読み、
かあさんはおもての庭に紫陽花を植え、
家の壁は地味な灰色に塗られた。
 ....
あおばさんの自由詩おすすめリスト(13137)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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儀式- 葉leaf自由詩6*05-6-28
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叫びについての独語- 安部行人自由詩605-6-24
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消えた背中- 服部 剛自由詩8*05-6-23
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