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√ Rute るーと
「 √を、開く 」
時
あなたの日々の門戸は、ぽっかり黒く
未知への通路を、開くでしょう――
(今日も天から、吹き渡る
あなたへの
air mail ....
(南無アッバ)をひとすじに唱え
天寿を全うした井上洋治神父が
空へ吸いこまれ、風になった日
霊柩車を見送る
カテドラル教会の庭の木々の緑に
透きとおる一陣の風は吹き抜け――
アンジ ....
ピアノを弾くみたいに
君の頭を持ち上げて
満月から溢れ出した水の中で
僕らは捻くれた愛情を確かめている
音楽のすごいところは
音楽があるって事だと思うんだ
漫画のすごいところは
絵がある ....
夏夏夏夏ココは?ひじ
初詣前倒しして混んでない
飼い犬に似てきた
夫と息子がいる浴室に行くと
かつおぶしの匂いがした
親子で前世はかつおぶしか
鰹として泳ぎまくり
死んだ後はかつおぶしになって
お味噌汁になったのか
死後も価値があるなんて
かつおぶしは ....
押しても引いても現実は容易には動かない
しかし個々の事象は絶え間なく瞬時の変化をとげてゆく
成長とは産声をあげた瞬間からの死へのあゆみ
明日はわからない
でも希望はそのやわらかな隙間に生ま ....
求めていた職に就き、初めて出勤する朝、季節外れの冷たい雨が降っていた。雨は気が狂ったようにでたらめに地面を打ち付けているようにも思えたし、そのリズムに一定の規則があるかのように思えた。雨に ....
故あってかどうかわかりませんが
猫に生まれまして
たいへん恐縮している次第でございまして
私が人間なら大変かなあともおもうこと
多々ありすぎて
申し上げることも躊躇いたしますが
あえて ....
コンビニのある風景の中で
あたりまえのように生きている
交差点に立って周りを見渡すと
視界に5軒ものコンビニが存在する
そんな生ぬるい便利さと手軽さに
日々愛撫され続けている生活を
無 ....
みなみの国で生まれたような顔して
じつはとてもさみしい名前だ
だから呼ばない
必要としない
カウチって良い響きね
そうかもしれない
もう大人だから
寒いときは毛布を買おう
....
美女が乗ってきて次降りる駅
正義は勝つと言って負けた
走り去る青い車の
テールランプながめながら
流線型の感情を抱きしめる
どうせ終わったことだから
もう悲しむことにさえ意味はない
遠雷が
湿った空気を震わせる
瞼の裏側で
す ....
あなたはどこへ向かって跪くのか
大地を巡るあなたの重量は
限りなく鋭く削られていった
地中深くから天高くまで貫く一本の
明るい静寂の柱によって
あなたはどこからその声色を拾っ ....
春が降り注ぐ
固くこわばった雪山に
冬の汚れをこびりつかせ
シャーベットに足を取られ
車が跳ね上げる泥水に
コートを汚され
春が降り注ぐ
微笑がこみあげる
春が降り注ぐ
....
捕まえられた殺人犯は
群がるマスコミ関係者に向かい
マスクをずらし
何か 喚いた
「あっ、彼が何か叫んでいます。
なんと言ったのでしょうか?
ちょっとよく聞き取れませんでした・・」
....
とりあえず 精一杯
後のことは 自然と流れて行くのです
それは 言い訳ですと
誰かが言って
胃痛持ちの アナタは
うふふと 笑う
本当は 楽しくないのかも 知れません
哀しい ....
三月の晴れ間に舞う
ひとひらの冬
勢いもなく
威厳もなく
すぐにもそれは解けて
どこから来たの、
どこへと行くの、
たずねるいとまも無く
お別れになる
けれど、
....
知ってるわ
処方箋と 分量に 服用回数
全て守れば
私は きっと
護られる
だけど ちょっと
スリルが 欲しくて
ちょっとした スリルが
スルメみたいに
ベタク ....
我が家の桃畑の道路向かいに、周囲の田んぼに囲まれながら土が高く盛ってある場所がある。そこには一本の小ぶりな古い柿の木が中心を占め、右手に数本のアジサイが植わってあり、左手にドラム缶が置いて ....
春の柔らかな外套はいらない
寒風をしっかり遮る重いコートが欲しい
凍てついた大地を確実に踏みしめる足と
流れる雲をよみとる眼差しを
桟橋に繋留するための無骨な舫い綱あるいは
海底ふか ....
元気と引き換えに月まるくなる
流されて、
すべもなく流されて、
どこへも、
どこの岸にも、
まったく辿り着いて、
などいない、
そことここ、
あちらとこちら、
まったく区別など、
できていない、
....
チミ!
今度の研究のテーマは
「道に迷った認知症の方が家に帰れる方法」にしよう
え〜 社長
それって うちの商品に関係ありますか?
そんなことをしたら
お金をドブに捨てるようなもの ....
生と死、幸と不幸を分ける境界線の
なんと曖昧なことか
一体彼らが何をしたというのだ?
彼らと私の違いなど何もないではないか
奪われた二万千五百十名もの尊い命
決して癒えきれぬ悲しみを不意 ....
拳は白く
階段をのぼる
風が風を
金と緑に分けてゆく
夜の起動音
ふるえ にじみ
したたりを覆い
したたるもの
曇に沈む指に沿い
音はかがやきを増して ....
おめでたい 性格は
得を するのだろうか
徳が 有るのならば
最高ですけれど
特に 問題ないよ、と
言われるダケでも
別に 構わないんです
何故って
「アイツ、おめでた ....
拭っても拭っても血が止まらない。ただティッシュを赤黒く染めていくだけで、何かほかにやりようがないかと思い、その血で化粧することを思いつくが、部屋には鏡がなく、窓ガラスに映して見ようかと振り向くと窓 ....
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