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夢には
二種類あるみたいだ

現実から
逃げるための夢と
現実を、変えていく夢

僕は、
炬燵の中で微睡む
飼い猫のクロと一緒に

彼女はもう
十年以上も前　.... 　　人の心は水に似て
　　器に合わせて形を変える

　　だけど時には凍りつき
　　器の方を壊してしまう


　　水は低きに流れるが
　　それは惰性の気楽さで

　　時に情熱の火に触　.... あなたをぎゅっと絞り上げると
悲しみや後悔がぽたぽたと滴を垂らした

僕は舌を突きだしてそれを受けとめ
首を反らして飲み込んだ

夜のバーは光の島
僕はそこに流れ着いた遭難者
あなたと　.... 頭がボーっとする
鼻かぜらしい

長椅子に背をそらして
胸の奥から息を吐くと
白い蒸気がもくもくと
汽船のように立ち昇る

僕は突然
大洋の中にいる自分に気付く
月夜の海を航行する　.... まっさらな紙が一枚
夜空から舞い降りてきて
ふと立ち止まる　君の手元に横たわる

゛私を汚してください
　あなたの言葉で
　その指先の綴る
　文字の連なりで゛

日々
わだかまる想　.... 今日　屋上から飛び降りた少年

　　　他人を撃ち殺した兵士

　　　幼女を襲った教員

　　　引き金を引いた密猟者

　　　轢き逃げをした若者

　　　盗みを働いた少女

　　　.... 文字が空から降ってくる
あられみたいに降ってくる
だけど地面は乾いたままで
溶けることなく積み重なる
文字、文字、文字、文字…

文字が空から降ってくる
僕らの周りに降ってくる
それは　.... 言葉は　世界を変え得るだろうか
病を癒せるだろうか
絶望に塗りつぶされた　魂の闇夜に
明けの明星を　手繰り寄せ得るだろうか

今日も　書斎の周りには
白いキーボードが貪婪に貪った
文字の　.... 月を｛ルビ齧＝かじ｝る
空に凍てつく月光を
画鋲を摘み取るように
指の合間にひょいと挟んで
口の中に含む

すると世界が暗くなり
おまえの喉は冷たく燃える
噛み砕いた光は　食道を這い下　.... やけくそになった時　何がしたくなるか?
鏡の向こうに住む　男に聞いてみた
奴はこう答えた　お前と御同様
欲しいのは自分を　変えてくれる薬だぜ

町の空はビルに塞がれ　カラスの群れがゴミを漁る　.... 君は　ポーズをとる
傷ついた純真
夢の紡ぎ手
｛ルビ女王＝クイーン｝
その他　もろもろ

その全てに　飽きたとき

君は　煙草をくわえる
春先のプラットホームで
紫煙の中に霞む　擦　.... 夜
言葉を追いかける
僕は椅子に腰かけ　瞑目して
その思いは　頭の中で　駆け足をしている
言葉は闇に走る　七色の光の筋
僕に誘いかけてくる　さあ　捕まえてみなさい　と

そんなことは　し　.... 三日月に　梯子をかけて
一緒に　昇っていきましょう

僕の秘蔵のワインボトル　マントの裏に忍ばせて
風にあおられるトンガリ帽子を　飛ばされぬようおさえながら

夜遊び仲間の君の肩　しゃべる　.... 凪の日が　続いている

折り紙で作った
僕の船のモーターは
折り目正しく回転して
たった一人の乗客を乗せた
ぺらっぺらの乗り物を　水色の平面の　先へ先へと　押していく

ああ　これほど　.... 風

冷たく　また暖かく
風は吹いてくる　駆けつける
通りの角の向こうから　木立の間から
病院の屋上で　夕暮れの空に黒い影を揺らす　洗濯物から　　

冬の風は　静寂を厭う
その身体をよ　....

subaru★さんのまーつんさんおすすめリスト（15）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
夢	- まーつん	自由詩	13*	13-12-17
水心	- まーつん	自由詩	15*	13-1-28
遭難者	- まーつん	自由詩	8*	13-1-19
海の誘惑	- まーつん	自由詩	6*	12-12-5
いちまいの紙	- まーつん	自由詩	11*	12-11-17
愚かさを愛して	- まーつん	自由詩	6*	12-10-7
文字が空から降ってくる	- まーつん	自由詩	13*	12-7-4
言葉は生きている	- まーつん	自由詩	6*	12-4-19
月をかじる男	- まーつん	自由詩	9*	12-3-7
この素晴らしき社会	- まーつん	自由詩	7*	12-2-15
春と決別	- まーつん	自由詩	11*	12-1-18
なないろの言葉	- まーつん	自由詩	15*	11-12-25
三日月に梯子をかけて	- まーつん	自由詩	12*	11-12-22
凪の日	- まーつん	自由詩	8*	11-12-14
風	- まーつん	自由詩	11*	11-12-2

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