すべてのおすすめ
お気に入りの真っ白なマフラーに
コーヒーをこぼしてしまっても、
「あら、バケツを持ってきてくださる?」と言える余裕。
それをココアで満たして、マフラーをココア色に染めてしまいます。
「雪が降っ ....
東京でも月ぐらいあるんだろう
でもほら
あの浜でやったように
月光の下
唄ったり踊ったり できたのか
お前が東京の大学に合格したとき
お前の母ちゃん幸せそうで
やっと大工の親方に ....
夜は夜だけ、朝は朝だけが
それぞれ忘れて それぞれ離れて
もとにもどらない
小さな声で 名前をよんだら
自分が間違っている気がして
はずかしくなった。
ノートにうそをいっぱいかいた 箇条書きで 適当に、
殴り書きで ちょっとだけ 詩人を意識しつつ おままごとみたいに
読み返したくない ただその詩を破りたくなるだけで
なんにもかわんな ....
寒いね。と言った。
当たり前だ。冬なんだから。
こんな日に裸で歩いてる変質者に会いたいものだ。
そうしたら、ば〜かと叫んでやれる。
クリスマスだからって、一人。
クリスマスだって、何 ....
漆のように黒い闇が無限にひろがる宇宙の
おぞましい永遠の闇また闇の中に白い服が
浮かび小さな一点の眼がみつめる青い星の
なんという美しさ神様あれが人類の隠れ家
それにしてもあれは何だろ ....
おふろに一緒にはいってくれるきみへ
にくにくしいねといったときに
なぐらないでくれないか
わたしはこんなにほねほねしいのに
といったときに
胸のふくらみをつつくのをやめてくれないか
と ....
電力が足らないよぉ
資源が枯渇してゆくんだ
地球が枯渇してゆくんだ
だ か ら
電力に変えたい 電力に変えたい 電力に変えたい
駅のホームおじさんが傘でゴルフのスイングしてる ....
いちばん最初にその音を聞いたのは
体育の時間
運動場のまんなかで
野球をしてるみんなにまざって
ちっちゃい歌をうたった
こんな歌、誰にも聞こえないよーって
言うみたいに ほら
誰かがホー ....
粗大ごみの上でうたえば 黒ねこににらまれるし
公園へ行けば 空があたしをふみつぶすし
嫌われものは うたもうたっちゃいけないの?
やさしそうな人はあたしを追いはらって
あた ....
言葉たち
あちこちで
みしみしと
ひしめきあっていて
言葉たち
時に
きゅうくつだったり
なんとなく
楽しかったり
はやく詩になりたいなぁ
なんて
....
にんぎょうをひろいました
どろをきれいにあらって
あたらしいふくをきせて
るぅ となづけました
おなかがすいたというので
くだものをかってきて
かわをむいて
るぅ となづけました
....
おまえが
にゃあ
しか言わなくなってから
三ヶ月過ぎた
冬の上野公園で
壊れている
おれ
ショウジョウバエが2匹
離れない
ベンチ
に横たわって
斜めに見る
空はどこまでも
....
空の底に飛んでいく何かを眺めたいのですが
ただでさえ寒いこの部屋の 窓は開けません
想像してください
「矢印が3つばらばらに別の方向を指していて
その三角形の真ん中には 目のグラフィック ....
お借りしていたものをお返しいたします。
と、鍵を送りました。
怪我をしないように、布織紙に包みました。
手紙を添えました。
精一杯の優しさなんだろうと、
直属の上司が電話をしてきました。 ....
途方もなく繰り返される通勤という愚行
なんとか自由になろうと編み出した歩行
いまでは神保町から西新橋まで徒歩強行
満員すしづめと戦いながらの空しい思考
電車と速歩各一時間でストレス解消成功 ....
父はつまらぬ魚屋でございましたが、係累は多うございました。
たいそう古くから魚屋を営んでいたと申します。
けれども嫁はどこの馬の骨ともつかぬと祖母は母を貶めました。
わたしは母の係累をひとりも存 ....
東京駅の地下街で倒れた
「わかりますか?」と問われ
わかっているのは君のことだけだったので
「ラ・フランスは長野の特産」と、さっきわかったことを答えた。
青春がんばって 土を蹴って走り続ける
シナプスまで酸素が行き渡らなくなったら
さあそこに見えた青春がんばってる僕
よくやったよくやったと
手をたたいて褒めていた
聞こえるパチパチ
まわり ....
ずびずび。
女の子がそんなに鼻をすするのはよせよ。
心の中で呟く。
きっと言ったら聞こえよがしにもっと強烈なのをかますんだろう?
俺が悪いと責めた眼差しはあながち悪くないな。
....
夜に雪が降る
街頭の灯りの中に暗闇の中からすーと姿を現す雪
手を出すとふわりと手に乗り、スーと消える雪
儚いような命の雪
しかし、無数に降る雪は、消えても消えても又降ってくる
そして、何時か ....
その空席には猫が座った。(そして眠り始めた)
なので、もはや空席ではない。(眠り始めたのは椅子の方だったが)
ししゃもはいいねぇ
そういって親方は
お弁当を頬張り
しわくちゃの目尻が
太陽でいっぱいになる
むこうの田のなかで
ごろごろ転がしている
しろいのが白鳥です
ほらよく見てごらんなさい
稲の切り株のあたりで
落穂や二番穂をむさぼっています
あのやさしげな長いくびは
あなたの腕のようで ....
インドの魔術師から花束をもらった夜
ぼくはなぜか平安時代の日本にいる
うらわかい細身の美女にかこまれて
宴はすでにはじまっていて
ひとりの女をだきしめながら
官能がたかまりおもわず ....
嘘をつくと 小指が少し削れると
言ったのは 憧れの従兄弟でした
憧れの従兄弟のお姉さんは 私より8つ上で
仕事で知らないおじさんのインケイをくわえていると言いました
ダイジナトコロに指を入 ....
「小さな」
と ついつい垂らして
わたしには
「小さな」
お醤油
小さな 春
小さな 夏
小さな 秋
小さな 冬
小さな 朝
小さな 夜
....
こい、しっと、ときめき、どきどき
そんなものをうたうようなじだいははるかはいごにおきざりにしてきたきがして、
うちはまたこんやもみみざわりなはぎしりをしながらねむりにつくんやろう
かなしみ、 ....
行きは雨で
帰りも、やっぱり雨で
雨はざあざあといい音を立てる
一杯になった傘立ての横に引っ掛けていた、
自分の傘を忘れることなく手に取る
行きの雨に濡れたままの傘を
バサッと ....
黄金の陽が白い壁に照りかえり
あたりに歓びをまきちらす
肉づきのいい葉の一枚一枚より重く
なだらかな幹の淡い化粧よりたしかに
雨の歌は静かに
時計の針をとめた
あなたの顔 わずかな物 ....
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