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垂直の空を
仰ぎ見る
ここは空の縁の終わらない場所
折り重なった雲と雲が
覆い被さってくる


続きを
見たいと思っている
染み込んでいく雨粒と
あの雨の後の匂いの行方を
空へ ....
  

残暑見舞い申し上げます
少女だったあなたと出会ったときから
もう何回目かの夏が過ぎてゆきます

 白い制服と 浅黒い笑顔
 ぼんやりと胸に残っています


会わな ....
4歳のこどもを
正面から抱っこすると
つい4年ほど前には
お腹の中にいたことなど
信じられないほど大きい

わたしたちひとつだったはずなのに
分裂したね
さびしいけどもう元には戻れない ....
人恋しさを巻き付けて
八月が
扇風機に踊っている


遠く水玉に散る
記憶の夏たちにシャララ
と手を振って


分からず屋な夢の中へ
颯爽と君に

渇きに行こう
頭の丸みと髪の流れに沿って
手の平を浮かべる
カメラは遠くで蝉のごとく鳴り続け
レンズは割れんばかりに照らす

足を水桶へひたす
過去にも存在した気のする
記憶をリピートさせるよ ....
自然の草の色に似ている。
たとえるなら稲科植物の
たとえばエノコログサの
淡くやさしい新芽の色。

人工的な色にも似ている。
たとえば小さなころ大切にしてた
プラスチックビーズのネックレ ....
やがて埋め立てられる小さな沼のうえ、
イトトンボが飛んでいる。
二匹繋がって。
澱んだ水面をいくども叩きながら。

沼からちょぼちょぼと流れ出すどぶ。
そのそばにある休耕田。
その脇を流 ....
夏盛りの真昼の山奥で
輪唱するのをよく聴いた
山奥で暮らしたことのないあのひとに
そう言っても信じてもらえないかもしれないけど

夕暮れどきに街中で鳴く
ヒグラシはあまりにものがなしいけど ....
青いお空の下

足早な雲のように

彼女の中身は乱気流

夕立ちは近いだろうね

そして雨蛙は泣くよ

あぜ道の靴跡の下で
湾岸道路を東京方面へ
助手席にへたり込むわたしと
渋滞に巻き込まれ不機嫌なあなたと
つまんないラジオ聞きながら

めんどくさいから話しかけない
または
全然関係ないことばかり言う
どう ....
十八歳のころから
ひそかに考えてることがある
考えるだけで実行には移してないが
裏山の防空壕跡に入るたび思い出す

そこにはそれはそれはすごいヤブカの大群がいて
それからちょっとしたコウモ ....
彼は行ってしまったね。

フォークシンガーになるとか言ってさ。

クラシックギター担いで、

あたしはどうも理屈が好きみたい

彼は燃えてるんだから、

スチールとナイロンの差なん ....
指、で押す
蝉のお腹の柔らかさのことを
私はぼんやり考えている


お腹、を
開いた人は
仰向けになり空の方角へ開いている


光、の直進は
結局ことごとく挫折し ....
もう、かれこれ二時間ばかり
ゴカイの長い横っ腹に
食らいついてはいるが
どうしても
飲み込めないでいる

隣の奴は
ゴカイの頭の方に回り込み
うどんでも食うように
つるつると
器用 ....
おはよう、アベニュー、
NY city 9月11日

君と過ごしたバグダッド・カフェ まで
僕たちは雲の中を飛ぶように歩いてゆく
双子のビルが崩れ落ちる
もうもうたる砂嵐ふきすさぶ灰色の雪 ....
蝉が時雨れている8月の
呼吸がぴたりと止まる時がある
子供達は公園でぶら下がっていて
突然の静寂にゆれている

初めてついた嘘はどこへやったかと
懐かしい引き出しをひっくり返すと
初めて ....
けたたましく
鳴いて
鳴いて
地面に頭打ち付けて

知らしめて
私はここ
私はここ
踊り場を蹴って

縦横無尽に
首を振るけど
あなたは
そこにいやしない

もう終わりだ ....
玄関脇の柿の木の下
アブラゼミの抜け殻はきれいに光る
クマゼミの抜け殻もてかてか
ヒグラシの抜け殻ときたら繊細な芸術品

なのにニイニイゼミは
ニイニイゼミの抜け殻だけは
{ルビ胞衣=え ....
つまんない虫だよ。
臭いし。
強いったって
スズメバチには負けるし。

天然のやつは栄養不足で
ツノが貧弱だし。
羽根の艶なら
カナブンのほうがいかしてるし。

でも幼虫のときは最 ....
                  「メリーゴーラウンド」 1

  トマト

四角いトマトを
作るようなものなのかもね

パイプ椅子からひょいと降り立って
彼女は器用に微笑んだ
制 ....
あなたが本当に美しいのは
意味の脈絡からはみ出すとき
風物の呪縛をたち切るときだ
わたしたちはもっと大胆になろう
わたしのささやかな所有がわたしを名づけてしまい
それと知りながらそれを明示で ....
人の向こう側に横たわる人よ
横たわる人を跨ぐ人よ
潰された眼は見ていただろうか

白く透ける少女の抜け殻を
地下水脈の夜光虫を
皮膜に隠された結晶体を

地は焦げるほどではなく ....
わたしは家族に会いたいなと思って
晴れた日曜日におでかけしました

家族はどんな人だろう
わたしを愛してくれるかな
晴れた日曜日の道はゆらゆら揺れる

ポストは赤い
空は青い
犬はわ ....
さけた ひびき
さらす ふたば

つち の はじらい
かぜ の ふくいき

まかれた からだ
ゆらしてる
夏休みの宿題は終わったのと
かあさんは訊ねる
私はもう学校卒業したんだよと
何度説明しても

かあさんは言う
おまえはやく宿題をやんなさい
ツクツクホウシが鳴く前に
とっとと宿題を終わ ....
早稲田にも
青山にもなれなかった
予備校の街で
私はその年の夏を過ごした。

現役生のフリしたまま
講義を受けて
教室を出ると
ミンミンゼミの大合唱。

ミンミンゼミは
ミンミン ....
そのひとが来ないことは
わかっていたけれど
約束からもう一年過ぎてることも
わかっていたけれど

盛大なアブラゼミの合唱の下
私は待っていた
夕暮れがきても
まだ蝉は鳴きやまず

 ....
おれたちは
おれたちだけで
この海の流れをつくる。
呼吸だけで
すべてのデトライタスを
浄化し
この干潟に
硫化水素はつくらせない。

だれの世話にもならない。
それは口付けでしたように思う。
唇は芋虫だったけれど。
山田詠美の芋虫のように、飛び立たないことはあきらかでした。
となりの部屋では現社の木野がみんなの書いた詩を批評していました。
私のは才能 ....


るるる
時には名もないあなたを「あなた」と呼んでみる
「あなた」 あなたはふりかえる 顔のあるあなたは
時として 「あなた」ではあるものの あなたではなくなってしまう
時がある 「あ ....
たもつさんの自由詩おすすめリスト(3309)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
円形世界に臨む- 霜天自由詩604-8-10
宛先不知- AB(な ...自由詩404-8-9
祭りのあと- チアーヌ自由詩1704-8-9
八月- 松本 涼自由詩7*04-8-9
記憶度- 湾鶴自由詩804-8-9
ワカバグモ_(百蟲譜43)- 佐々宝砂自由詩304-8-8
イトトンボ(百蟲譜41)- 佐々宝砂自由詩6*04-8-8
ヒグラシ(百蟲譜38)- 佐々宝砂自由詩204-8-7
_- びわ自由詩504-8-6
湾岸渋滞- チアーヌ自由詩404-8-6
ヤブカ(百蟲譜37)- 佐々宝砂自由詩604-8-6
_- びわ自由詩304-8-5
遠隔作用- A道化自由詩9*04-8-5
干潟の風景〜トビハゼの生きざま- 草野大悟自由詩5*04-8-5
『バグダッド・カフェラッテ』- 川村 透自由詩704-8-5
凪いだ8月- 霜天自由詩2504-8-5
狂いゼミ- umineko自由詩604-8-5
ニイニイゼミ_(百蟲譜34)- 佐々宝砂自由詩304-8-5
カブトムシ_(百蟲譜32)- 佐々宝砂自由詩1*04-8-5
トマト- アンテ自由詩8*04-8-5
ひとつのマニフェスト- みつべえ自由詩1104-8-4
散水塔に虹- がらんど ...自由詩12*04-8-4
家族に会いに- チアーヌ自由詩1004-8-4
うぶ- 砂木自由詩8*04-8-4
ツクツクホウシ(百蟲譜31)- 佐々宝砂自由詩1304-8-4
ミンミンゼミ(百蟲譜30)- 佐々宝砂自由詩704-8-4
アブラゼミ(百蟲譜29)- 佐々宝砂自由詩304-8-4
干潟の風景〜アサリ貝の自負- 草野大悟自由詩5*04-8-3
- びわ自由詩3*04-8-3
あなたが_るるる_そこにあるということ- ピッピ自由詩804-8-3

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