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  私 という語は ざらりとした
  塗料を風に削がれて
  あおい粉塵だ
  詩を拒むので或いは詩を映すので
  建物はこんなにもあかるい
  蒲鉾型の
  窓枠のむこうが 硬い冬だ
  そして瞳の内壁にそって
  置かれた ひそやかな暖炉に
  母らしき女が辛抱強く火をくべている
あのときのあこがれが
いつの間にか
ふりかえる場所にいる

今年も何事もなく
君の季節が
通り過ぎてゆく


知らずに
とは
言ってられない国になってゆくから
少しだけでも
 ....
むかし、三年ほど住んでいた中都市を車でめぐる
広大な敷地にいくつもの工業団地が立ち並び
その周辺には刈り取られた田圃が季節を煽るように敷き詰められている
なつかしい名の鉄工所や、古いビルもまだあ ....
               120725


あすは夏のお祭りで
子供御輿もデルという
蝉が鳴くから夏なのさ
腹巻き鉢巻きピチリと巻いて
金色の鳥も空を舞う
笛の音ピーヒャラ後を追い ....
{引用=
雨がね
未来を運んでくるの



まあるい街路樹や
がらんとした
わたし
の家
すべていまは
透明な線が
つつんでくれて


ふるえるわたしの舌が
線をう ....
机上の聖書の上に置かれた 
ひとりの骸骨が 
遥かな明日の空を視て、笑ってる。 

骸骨は、恐いものと思っていたが 
全てがそうではないらしい 

どんな人もいつかきっと骨になり 
顔 ....
夕焼けが染み込んで
焼き魚が  はためいている

こんがりと  空の匂いを漂わせ
塩のような星粒が  いい塩梅に


そんな屋根より高い鯉のぼりや
ベランダにかわいくなびく鯉のぼり
 ....
               きゅうりに背骨は
               ないけれど
               きみの背骨は
               きゅうりの味が ....
  朝、目を覚ますと
  部屋の天井に
  吊革がずらりと並んでいて
  風もないのに
  微かに揺れていた



  隣家からはテレビの
  ごみごみした音声が響いてくる
 ....
  フローリングから
  朽木のような背骨が生え
  天井を突き破ったのが
  つい先日のこと



  割れ目から
  微かにのぞく青いもの
  青空と呼ぶには
  少し ....
定義と調和は相反するもの―
「鳥たちは気に入っているようだった。
滅ぼすという、その語感を。」
海が泳いでいく
そんな夢を見て目を覚ました
真夜中 真っ暗闇 
何も見えないから
この部屋がどこまでも
広がっているような気がする
世界がもっともっと広がれば
僕らは淋しさなんて感じない ....
  縄文土器を
  保健室に忘れてしまい
  取りに戻った
  夏の日



  熱く
  熱く光は燃え
  廊下を歩く人たちも
  ブラスバンドの行進曲も
  そう仕向 ....
七千八〇〇万年前の先史時代の海で、プレシオサウルス(Plesiosaurus)は、赤子を産んで育てていたらしい、胎児の化石の写真でやっと記事になる、現代で

 風に吹かれて なずんでいくから
  ....
きもくさもはなも
あんなにきれいなのに

ほんとうは
にんげんになりたいんだろうか

こんなにきれいにうまれて
よごれながらいきて
またきれいにしんでいく

そんなもの ....
いま、立方体の中で手足を折り曲げている
きっちり蓋を閉めて 一分の隙もないように
それでもはみ出しまう「私」が漏れ出て
側面を綴りながら、ゆっくり滴っていく


シジン、と名乗っているうち ....
さびれた屋上の遊園地では
もう二度と動かないパンダの乗り物が
片隅に追いやられていた

大きな看板が目の前に見える
さっきまで雨が降っていた

空がどんどん黒くなっていく
インクを塗り ....
白妙の開襟シャツを
風が吹き抜け
猪目山には
夏の雲が浮かぶ

ピンで留められた
7月のカレンダーは
はるかな尾瀬の
遠い空

固い凍土に覆われた裏庭で
キャチボールをしよう
 ....
世界中の猫飼いのために四つ足でにゃあとなくいきものたち

世界の不手際なんてお構いなしでにゃあとなくいきものたち

いきものたちはごはんをたべる
いきものたちはひざのうえでねむる
いきもの ....
用意

出来ました

丈夫な紐と
足を乗せる台と
遺書を書くための
紙とペン

紐を
電球の傘にくくり
丸いわっかを
下の方で作る

準備万端

そして
遺書 と言 ....
  ゆうぐれのいろを
  おしえてあげたいけれど



  かすかなひびきでさえ
  てのひらにつつんで
  あなたにあげたいけれど
    


  ふれることから
 ....
  君に
  言いたいことがあったけれど
  誰かが言ってしまったから



  もう何もない
  日が翳る
  電車が騒ぐ
  来なければよかった
海に帰る男の子がふえている。海に帰る途中で冬になった東京に寄り、からだを売り飛ばす男の子がふえている。海猫がコロニーをつくるビルを、非常口を確認するように稼いだ金を数えながら、のぼる。うにゃん .... めだまやきには
苦痛をともなうべきだと
たまごがやかれ
失われるのは
とりのめだまの

だった
きみとしろみとその他もろもろ
たとえられて
身のぎせいを
あじわっている
なんて ....
  沈黙を
  六つの段落に区切り
  ふりがなをふりなさい



  青空をゆく白い雲と
  どこかから聴こえるピストルの音と
  くすりともしない人々
  この光景の
 ....
カレーにかびが
ういていたので
かきまわして食べた

わたしは
いったい
どのくらいのかびで
出来ているのだろう
□衝動
 にきび 待機 わたし 廃棄 さすが 宇宙 ほんと コロしたい

 ときに 衝動 レモン 齧る ムシが 居たら あっさり 死にたい

 ウソを つかず 生活し ていると あなた  ....
  新緑の木々と風が
  奪い合うように睦み合うそばで
  夕暮れの光とあなたが
  隔て合うように惹き合っている



  もしも生まれ変わることができたら
  同じ時に同じ ....
いつも躓く丘の上の
崖の縁に私を積み上げていく
こんな季節でも不思議と崩れないもので
いつしか、
見上げるほどの、わたしになっている


いつからこんなことを、と
通りすがる誰かに聞い ....
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