すべてのおすすめ
爽やかな日曜日
朝からお洗濯
はりきってお洗濯
お洗濯は大好き
がらんがらん
洗濯機が回るところを
見ているのも好き
暇だから見てるんじゃないよ
暇じゃなくても見ているの!
ごしごし ....
健康のために 今日は
詩をかくのをやめておこう
もうネタもないし
という詩をかいた
って 前にも使ったな
生まれた日のことを覚えている
ちらちらと雪が降って
がやがやと人の声が聞こえた
そして何度か暗くなった
明かりは穏やかに灯った
鳥の声が聞こえた
硬貨の匂いがした
笑っていた
抱きしめ ....
とても寂しそうに立っていたから
声をかけられなかった
檻の中
100センチの
ペンギン
タイミングが全て合ったら
結婚しましょう
氷の上で
夕方の風は冷たくはないの
ぬるいの ....
十二番目で
いつも言葉を間違えてしまう君は
その次の交差点では
左折ばかりを繰り返している
東京
狭い夕暮れで
夢から覚めたばかりの抜け落ちた体を
ついでのような角度でドアの隙間に潜り込 ....
チョコレート
チョコレートの包みを
あけたのは
退屈なカエルが
土の中から這い出て
鳴いたから
スカーフ
ほめたら{ルビ白髪=しらが}まじりの
老婆がくれた
....
雨ですねぇ
雨ですねぇ
夜中にふる雨は
なぜか
さわがしくてしずか
布団の中で
ほくほくときいているのに
冬の雨は
身にしみて
つめたあい音がす
る
ぽと ほと と ....
なんとか家に帰り着いて
荷物を投げ出して
冷蔵庫を開けると
それは鎮座ましましていた
深い色の瓶
に貼られたラベルの文字
オルガンビール
顎からぽたぽた汗が落ちた
膝が震えた
あ ....
勝手口を開けると柿の木が青空にそびえていた
白い入道雲がゆっくりと動いていた
戸を開け放ち
時折それを見上げながらわたしはササゲの筋を取る
ざるにはササゲが青々と積まれて行く
指先にササゲの ....
しらない をおいかけたら
からかうように空をすべった
梅雨のあいまの明るい風に
しらない しらないと
はしって逃げた
いつだって
しらない は遠く
つかめそうな距離でも
生卵のよう ....
夏の情熱の裏側に
すらっと伸びた少年少女の
腕がつかみそこねた{ルビ目差=まなざし}を
冷たく崩れてゆく陽炎
囚われた脈動は
透けていく意識となって
{ルビ中性花=ちゅうせいか}の宙吊 ....
{引用= ―飛ぶ そらを
びゅうびゅうと風の音を聴く}
ルルる
おお
手をひろげ
風を身いっぱいにうける、ルル
はてぞない世 ....
この世界には もう
ひとつも乾いた場所など無い と
そんな風に思うほど
360度 水浸しの溢れ出る水槽です。
窓を開けると 外は白い縦線で埋まる巨大な水鏡で
映った私の全身から ....
七夕や清く正しい朝帰り。
工場地帯の駐車場に捨てられていた吸殻から
男女のひそやかな絆が曝される。互いにひかれ合う、
男と女の意欲と表象、一度出ると伸び広がりつづける地平線に
偽りの太陽や月が、沈まずに居座っている。何個 ....
ワックスで固めたヘアスタイル
オマエのイカシた頭の周りで
馬と鹿がデッドヒートしてるよ
見えてないのはオマエだけ
今のところ馬が2馬身のリード
加速して加速してどんどん加速して
そのうち馬 ....
背中あわせに立って あるきはじめた
ふりむきざまに 撃ちあうこともなく
ふたたびは相まみえるはずのなかった
もうひとりの わたしとの
決闘が 用意されている
デート
お天気良好
あなたに会いたかったはずなのに
それは思い込みだったかな
わたしはご機嫌が斜め
こんなにつまらなくて
退屈で
イライラするのはなんでだろう
あなたが退屈と言うことで ....
夏のことをよく知っている人がいて
その人は
例えば緑の葉っぱを重ねたような人で
ときどき
鮮やかな花を咲かせていたりする
ただ画家がその人の絵を
描こうとするとき
その人は
たちま ....
飛行機の降下
街外れの丘の上で
シャボン玉を生産する子供の頭上
地面すれすれの疾走
弾けていく無数の音は
つかみ損ねるよりも速く
私たちの隙間に落下していく
間に合わないというこ ....
「杭 1」
杭を打つ
鍵の形の
杭を打つ
今、一万本打ち終わった
コーン コーン コーン コーン
からっぽのあちらこちらに響いている
杭を打つ音
吹く風
さざ波
....
こどもたちは でかけたから
ふたりで ひきこもり
ちちくりあいましょう
さんかくもくばにのって
いけるところまで いきましょう
真夜中にみみつる象の王国
四色ボールペンで印をする巨象と
一列に並び期待する小象
真夜中にみみつる草を食む象の群れ
ささやかな50mの小川に群がり
300?の草原を覆う食用の象
あ ....
無数のソーダ水の泡が
ソーダ水から夏へ飛び立つ
そのときの一頻りの冷たい破裂音を
私たちは聞きます
ね、
それは、模範的な別れの際だと
ほら、そのあとに残るぼんやりとし ....
ゆれるこころに
アンギラス
鋸鮫の夾竹桃
吹っ飛んだ冠に
ことばを入れて
かわずの寝床に
ヒナゲシを
ふりむけ
そこのけ
キリギリス
二人の隙間は
狭すぎる
....
道端の親切にありがとうを言うおばあちゃん
電車のなか転職雑誌を広げて居眠りをするおじさん
パパの腕の中幸せそうにねむる赤ん坊
雑踏の中 たちどまるわたし
たすけてといえない教室
....
バルコニーに上がって
退屈なときは
シャボン玉を吹いたり
ハモニカを吹くんだ
風がさわさわとして
気持ちが好いよ
近所の子供が自慢そうに言う
最近引っ越してきたばかりの子で
2階建 ....
また、ここに夏がやってくる
僕の広げた手のひらの内側
少しうつむきがちな背中にも
広げた葉っぱのトンネル
その先の坂道は空へ消えていく
青い青い夏、遠い遠い世界
少しずつこの街からは何かが ....
六月、朝は煙の中から浮上していく
昨日積み残してきたものは
もう何処にもないかもしれないと
溜まってしまった風の中に体を傾けて
もう一度目を閉じていく
泳げない朝に見る夢は
煙った街から突 ....
腐るまえに
食べます さかさにして
付け根のあたりを
ひらいて
吸って
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