ついでのついでに。
あいこ

ノートにうそをいっぱいかいた 箇条書きで 適当に、

殴り書きで ちょっとだけ 詩人を意識しつつ おままごとみたいに

読み返したくない ただその詩を破りたくなるだけで

なんにもかわんないしね。

あたしの時計はあくびだけ あたしの指はえんぴつで

あたしの声はドレミファソ そんなにピアノはうまくないけどね。

掲示板もチャットもうそつきばっかり あたしはその中でいちばん嘘がうまいよ。

ひとつのページでたくさん繰り広げられるリアルタイムな嘘には

あたしが神様になれる気がして

さっき気付いたんだけど なんかすごいばかばかしいね。

頭がたしかにからまっていくのに うまくほどける自分がいる

すごく器用で冷静で なんのおもしろみもない私。もうひとりの私。

もし誰かがあたしを殴っても きっとこの私じゃ楽しむことはできないだろう

ただ先生に言い付けて それをメル友にはなして ちょっと満足したあと

仕返しの計画をたてて 実行する勇気がないから ベッドで転がる。

あぁ、こんな想像できる未来、 あたしがつくったのだろうか。

神様、サンタさん、政治家、評論家、 もしあんたたちの脳がくそ真面目なら

そのくそ真面目な脳で あたしの未来もついでに考えてよ。

ついでで、いいから。 しょせん思春期。 だからこそ、じゃん。

あぁ、つまんないってつぶやいたら もっともっとあくびがでちゃう。

ついでで、いいから考えて。


自由詩 ついでのついでに。 Copyright あいこ 2003-12-18 21:11:33
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