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                   090731

拾ったばかりの
疑似餌を探す
空の彼方にあるはずと
小さな兄貴が法螺を吹く
疑似餌はおまえの目の前に
木の枝に
ぶらぶらと
見え ....
駅長が

ゆっくりと

汗をふいていた。


通るの

特急列車だよ。
男の腰に食らいついていたとき
わたしは自分がひとさじの情けを持ち合わせているのだと思い知る

に成り上がれ
私が私であるなんて
脳と性器とをひとすじの光で繋げるようなものだから
ただ名づ ....
水に溶かした
塩化ナトリウム その他の無機塩類
海水と同じ濃さにして
瑠璃スズメダイを泳がせた

枝珊瑚を探しているのか
きらきらと
行き来する 瑠璃色

本当は
君と同じ真っ青な ....
 
 
ひざの上で
猫が
ねこっ
としてるので
私も
ひとっ
として
喉を撫でる

ひざを離れ
ねこっ
としたまま
窓から出ていくと
ひとっ
として
さみしくなる
 ....
二台のロケットが
異なる方向に
まっすぐに飛んでいく
何も無い空間を
お互いに示し合わせて
同じ部品を欠損していた
同様の不具合が
等しく生じますように
やがて一台が壊れて
粉々にな ....
今から

じっと

スプーンを見て

はげしく

先が三つに分かれていたら

それは

フォークだから
夜の電車の窓の中の無数の顔色から、ぶらり、色がくだり
腸まで青ざめたわたしたちはひとりでに、ぶらり、垂れるけれど
さびしくないよ。
うまれたままのやわらかさを患い続ける腕と胴体の林の中
夏 ....
少し 暗くなると
蝉の声は木の幹に吸い込まれてしまった
真昼の空は夕暮れの顔をして
いきものを迷わせている

雲の隙間
乱れ飛んでいる鳥たちの向こう

太陽は何処までも陽であった
光 ....
こないだ
代官山のこじゃれた居酒屋で
イギリスの旅行記を出版したっていう
色白の女の子と飲んでてん

最初の四杯は生ビールで
五杯目からはホッピー

女の子の腕が
透きとおるみたいに ....
始まったばかりの夏
の土の中、まだ摩擦の悦びを知らぬ柔かなお体の、蝉の
けれど夏の終わりにはカサリ摩擦死するお体のそのお顔の
死んで乾いた真っ黒い眼球をもう浮かべてしま ....
すっかりと丸くなった母の背中を押し込んで
いく、とバネのように弾んで台所へと消えて
しまった。庭の隅で父は、苗木のままの紫陽
花を随分と長い時間見つめている。時計の針
はここ数日で速くなった、 ....
意思のなかに空虚が
ひろがり、朝
何もすることなく、きみは
運ばれていく、
何もないという
断絶が
線路の向こうまで続いている、朝ドアが
開いて、誰も
いないということが
 ....
わたしの、隙だらけの皮膚を突き抜けて
メタセコイアが生えている
臓器はいつしか記憶を失くし
葉脈を血液だけがめぐりつづけいる



あまりにむごい手つきで
世界が わたしを愛してや ....
7マスたりないので
きみのあましたマス
目をぼくにください

___

ここはきゅうくつね

そう言って彼女は原稿用紙を一行ぶん きりとって
じゃばら状に折りたたんで差しだした

 ....
うすい水の膜を通して
いちにちの過ぎるのを待つ
泳ぐに泳げない、
不器用な蜥蜴の成れの果ては
にんげんに良く似ているらしい


わたしは髪を切る
意地の悪い快感をもって
不運の絡 ....
この世の全てに
いくつかのちからがあります
弱いちからと強いちからと
まだ見つかっていない重力と
あとは、
みなさんが考えてみてね

と去ってしまった先生、
僕らはうなずいたままです ....
 
 
ふとおもう
そのときの
ふと、が
ひとなのだ

あきのこおろぎも
たちどまり
しょっかくをのばしたまま
ふと、をしてるのだ
ひとのしくみのように

ふとおもう
この ....
高層ビルディング周辺特有の吹き下ろすビル風はオープンテラスの流行るカフェテリアをもろともせず、容赦なく殺伐なる様式美を叩き付けた


無感情のリズムは鹿威しの清廉さに似たサイクルで取り巻いた静謐 ....
父の死んだかたわらで
妹をあやす姉


こどもを亡くした朝に
家族のためにあくせく働く母


ぼくたちの町


生活が
続くところまで続いていき


夜の暗い背中を
 ....
 
 
ごぜんにじ
よだれをたらしてよろこんでる

どたばたあしぶみして
きせいをあげて
きんじょめいわくだってかまわない

おとうさんとあそびたくて
おきてたんだね
ねむるふり ....
その魚は女で
この骨は女で
あれを食べ残したのは女なのだという

よくわからないが
すきだとおもった


その背中は私で
このくるぶしは女で
あれを食べたのは男なのだという

 ....
空は曇り
風は冷たい
砂はしめり
海は鳴る
深い、深い深い深い
闇のような
死人じみた暗雲が
ひろがる
ひろがる
ひろがっていく

返事は、床を伝わって届く

コンクリを踏む ....
月夜のビルディング
その屋上に座す
大勢の透明な人々

洪水はやみ
街は黙って溺死したまま
波打つ腹に月を映す

誰も居ないが 誰かの居る
窮屈でないひしめきの群れが
あちらやこち ....
遠く月の裏側で生まれた双子は

痩せたブナの木の下で深くお祈りをする

夜にぶら下がったみずみずしい雨は二度上がり

翌朝 ひとつの名前が届いた


世界は叙情で出来ている

 ....
朝早くから
ショベルカーが稼動し
小人は井戸のところにいた
ちり紙でつくられた椿
丸一日をかけて
取り壊されていく母屋を
いつまでも見ていたい小人に
昼過ぎに雨が降る
小人がかけ足で帰 ....
フリーズ、
見たことのない、遠い地で
顔のない男がつぶやいて 直後に 
先端が、わたしの中心を穿つ


貫かれた体内へと
ぬるい、分泌物の侵蝕が始まるのを
指折りかぞえるあいだ、ずっと ....
その切り口から
ホックへ到達するまでの
いろいろな色を
目はもっている
目は心に聞くから
見えなくていいよ
胸の震えが教えてくれる


つららとつららのあいだを
虫が飛んで
した ....
水をあげ
花をあげ
鉄砲をあげましたら
喜んで命をくれまして

守りたくなってしまいました

と、古い手帳のすみに書かれてありまして
その言葉は
傷や破れがありまして
もっと破ると ....
さかなによく似た
君に寄り添って

みたこともない海の
話をする

あなた だってそうでしょう?
本物じゃない

ここにいる僕たちは
だからこそ 寄り添って

途方に暮れた
 ....
たもつさんの自由詩おすすめリスト(3309)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
魚釣り- あおば自由詩6*09-7-31
どこかの駅長- おかず自由詩2*09-7-30
犬(完全版)- 鈴木まみ ...自由詩9*09-7-29
人工海水- 照留 セ ...自由詩3*09-7-29
ねこっ- 小川 葉自由詩709-7-29
通信- 砧 和日自由詩909-7-29
スプーン- おかず自由詩6*09-7-27
果樹園- A道化自由詩709-7-26
日蝕- 照留 セ ...自由詩4*09-7-22
絶対的に白- 大覚アキ ...自由詩509-7-21
オニキス- A道化自由詩409-7-6
染色- 霜天自由詩609-7-4
_- こもん自由詩709-7-2
未完の、ソネット_「隠家(あじと)」- 望月 ゆ ...自由詩8*09-7-1
とりかご日曜日- さわ田マ ...自由詩609-6-29
とかげ- 銀猫自由詩13*09-6-22
グルーオン- AB(な ...自由詩11*09-6-19
ふと- 小川 葉自由詩409-6-16
「ビル風の残渣が遺していったもの」- Leaf自由詩2*09-6-14
水のない空/生きた旅人- 石田 圭 ...自由詩1309-6-11
おもいで- 小川 葉自由詩4*09-6-9
食卓- 昼寝ヒル ...自由詩309-5-2
時化の予兆- 凪目自由詩109-4-29
水没したビル群- 凪目自由詩309-4-17
リタのことを憶えている- 甲斐マイ ...自由詩409-4-11
チェコアニメ- 砧 和日自由詩10*09-3-15
未完の、ソネット_「落下」- 望月 ゆ ...自由詩8*09-3-13
リンゴ・キリトリスカート- 昼寝ヒル ...自由詩309-2-27
少年- 昼寝ヒル ...自由詩909-2-3
ルアーズ- umineko自由詩16*08-11-25

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