すべてのおすすめ
殺したい
殺したい
殺したいと右手が唸り
思い切り壁を殴りつける
ふりをして ほんのあと1センチで止める
この細胞の残酷さ
眼差しはボクサー
棒切れのような身体からあふれ出す狂気
頭の ....
 風の中で
 花びらになるもの
 一枚のレンズ越しに見える
 様々なかたちに折れる
 吹きながしになって

 君と痩せた蜂の両足が 
 季節を運んでいる
 胸が渇き
 私は何故かシャ ....
ぼくの犬が消えた日
空には深爪したような月があって
そこだけがぽっかりと
穴が空いているようだったよ

ぼくの犬が消えた日
学校までの通学路はとても長くて
おまえのだらんと長く伸びた
 ....
「今日の貨物も 重そうだな」
「ああ 空の雲も 重そうだな」

凍り付く森の枝先 すり抜けて 
貨物列車がゆく
港の駅まで たんたたんと

コンテナの奥はガラスの水槽です 
銀の平原を ....
 眠りをさますのは
 グラスのピアノ
 窓のカタコト
 外気が漏れている
 天井が笑っている

 風に去られ
 人目からも外され
 膨らんでゆく実をあたたかに想う

 たったひと粒 ....
1.
夜の陽だまりに
昼間見つけておいた
幽霊の足が咲いていました
窓辺で奇妙な咳をする
子どもの背中は丸くなる

(月のドーナツを齧ったのは
(わたしです
(歯型がぴったり ....
   


まだ
緑の生い茂った頃につく花梨の実は
毎年のように
手が届かないところについていて
酒に漬けると美味しくなるとか
蜂蜜を加えたら喉の薬になるとか
はす向かいのKさんは毎 ....
雨のあと、僕らは廃園で見た
レインコートを着た怪人
手足が長くて、大きなシャベルを持っていた
まるで今しがた何かを埋めていたように
土に汚れたレインコートを


その色を その手触りを
 ....
数年前に施行された
ロボット機会均等法により
ぼくの職場にもとうとう
アンドロイドが一人配属されてきた
(伊藤です…)
自己紹介もそこそこに
早速仕事に取り掛かる伊藤さん
マサチューセッ ....
  

急停車すると
鉄の焼ける匂いがするのね

そんなふうにして磨り減りながらも
あの時のあの人を止めていれば
よかったのかな

もう帰れないのか
生きているのか
上りきった ....
たくさん詩を読んで眠るから
明日はその匂いがすると思う

すれ違った人が少しだけ
さみしい気持ちになればいい
                     
たそがれの空にひときわ明るく
かがやく星を子どもたちは指さして
あれは ウルトラの星
後ろすがたが
まるで祈りを献げるかのよう

ちがうよ。あ ....
この石がどれだけの歳月を過ごしてきたのか誰も知らない
私がどれだけの歳月を過ごしてきたのか
誰も知らないのと同じく――
誰も知らないままで時は流れて後方に追いやられ
私は体験を繰り返して石は記 ....
理科の授業で実験のある時に限って
やたら目を輝かせていた小林くんは
セイタカアワダチソウの
蹂躙する広場で消息を絶った
缶けり鬼の高く蹴り上げられた缶は
とうとう落ちて来なかった
少し遅れ ....
―野原でまぼろしが燃えていましたね。

―ええ燃えていましたね。

―あのあおじろい火から
   燃える蛍のランプはいくつ作れるのでしょうね。

―ええいったいいくつ作れるのでしょう ....
無音の闇の中

キンキンと耳鳴りの音

時々聞こえる時計のアラーム

起きては消えていき

朝の喧騒が近付くのを知らせる

目を瞑れ

目を瞑っていろ

圧力は増すばかり
 ....
● (曙)


薄暗い部屋の中
光のはしごがすうっとかけられ
それは
雨戸の隙間から漏れていて
僕はふとんから起き出て
手を翳した
掴むことはできない
ああ それでも
光に触れ ....
1)癌と診断された彼女の
ふわふわと帰路に着く足取り
おかあさんにあるがまま言ったらと
想像して
抱えることを選ぶ

2)
親の下の世話をし、食事を食べさせ
洗濯機をまわし
エアコン ....
 菜の花を食べて
 咳きこんだ


 あの日の熱は
 そのあたりに置いてある
 曇り硝子
 ロー・テーブル


 けれども 一体どこなのだろう
 ぼくはきみを見たことがある
 ....
[銀波]

あおじろいいのちが
誰かの胸にともる頃
あなたの耳のなかに
夕暮が入りこみ耳の
中で星たちはしみわ
たる水の音を聞き入
りながら瞬き始める




[tears] ....
死んだ父が
殺された、という
名札をつけて立っている

その横をコンビニ袋に
かつ丼を入れた男が
実存の靴を鳴らして歩く

蛍光灯の下で
頭だけ照らされた女が
命について考えると
 ....
僕の地平線に   
植木鉢を置きました
君の顔が日焼けをしているから
僕等はずっと一緒にいたんだ
歓びも哀しみも震わせてしまう
君の心を落とした時に
チューリップの花から
雨が降りやがて ....
プリンを冷やし固めている間に、僕はこっそりと旅に出ました。
知らない街で少し心細いですが、僕にはあのプリンがついています。
ひとり分の影に落ちる木漏れ日
その中で沸騰した八月が
僕の肺を夢で汚してくれた
始まりの季節が過ぎた後に
遅れた言い訳を忘れるほど
透明な唇を噛んでしまう
強く流れるカテーテルの管が
青 ....
厳しい夏の終わり
ずぶ濡れで見上げた黒雲が
不意に吹き散らされ
見る間に西日に
真っ直ぐ照らし出された
濡れて光る道の先に
垂直に



誰かへ知らせよ
バッハのポリフォニー
 ....
ちょっと耐えて
触れずにいた、かさぶたが
ぺりっと めくれ
新たな肌が日に照らされた

ほんとうは
回復しよう、しよう、としている
皮ふも 心も

まるごと
川の流れにゆだねた ....
光の輪の中で天使になった
鼓動の音がトラックに轢かれて
そのたびに分裂する心臓は
耳の穴を塞いでしまうから
音を立てるように絵を描いた
底の割れたコップが空になって
遥かな距離を近くに思わ ....
理科室の奥に理科準備室があり、そのまた奥に蛋白室がある。
授業開始の数分前、その小部屋にて理科教師は肉体を形成する。
この狂った騒ぎが終わったら
君を港区にある物流博物館に
連れていこう
正体の見えないウィルスで
恐怖に駆られた人達が
狂ったようにトイレットペーパーを
買いあさるドラッグストア
「工場に ....
夜の品川の端っこから、東京タワーが見える。
覗き込んだビルとビルの隙間に、ぽっかりと、
なんだか場違いな感じ。背高のっぽが窮屈そ
うに、泣き笑い顔で困っている。春の夜の棘
はやわらかいきみの匂 ....
たもつさんの自由詩おすすめリスト(3301)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
anger- れつら自由詩3*23-4-23
風の中で- soft_machine自由詩123-4-17
オムライス- ちぇりこ ...自由詩923-4-14
水_槽_列_車- 松岡宮自由詩15*23-4-12
ひと粒の- soft_machine自由詩3*23-4-12
Ghost/Leg- ちぇりこ ...自由詩1123-4-11
夕焼けが足りない_4_(枝垂れ)- AB(な ...自由詩7*23-4-4
雨のあと、廃園で- 石瀬琳々自由詩7*23-3-25
伊藤さん- ちぇりこ ...自由詩923-2-28
もう触れることもない- AB(な ...自由詩523-2-17
little_gravity,_small_repulsio ...- mizunomadoka自由詩423-1-4
テレスドン(ウルトラマン)- 角田寿星自由詩2*22-12-18
石の歳月- 岡部淳太 ...自由詩522-12-18
星空学級- ちぇりこ ...自由詩12*22-12-9
まぼろし- 青色銀河 ...自由詩1222-11-21
羽音- みじんこ自由詩4*22-10-15
よっつの梯子- AB(な ...自由詩8*21-4-20
インスタントポエム- wc自由詩820-8-4
菜の花- 草野春心自由詩620-5-17
ぼろぼろのつばさ_4'- 青色銀河 ...自由詩4+*20-4-21
何時- 為平 澪自由詩920-3-20
- ミナト ...自由詩220-3-20
プリン- クーヘン自由詩6*20-3-19
エバーグリーン- ミナト ...自由詩420-3-18
シンフォニア- 大村 浩 ...自由詩720-3-11
かさぶた- 服部 剛自由詩720-3-10
真葬世界- ミナト ...自由詩220-3-9
蛋白室- クーヘン自由詩3*20-3-6
物流- 紀ノ川つ ...自由詩7*20-3-5
プルーンな夜- ワタナb ...自由詩320-3-5

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110