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なんだか疲れてしまうのだ
徹夜明けのこの時間 月が沈み太陽が顔を出す時間
チッチッ と小鳥がさも清々しい朝を演出しているかのような錯覚に陥る自然の摂理を懐疑的に見る自分がいる
カーテ ....
海が仄かな火を抱いて流れる。
流れは、わたしの新しく柔らかな意匠を溶かして、
かわいた青い夏をひろげる。
みずを失くした海が流す、青い夏は、
白昼の街に横たわり、死者を語り、
練られた風 ....
戯れる森の雫が、
ひとびとの拍手のなかで、静かに横たわる。
あなたの流れる姿が、
森の節目に、厳かに薫り立つ。
標高をあげている森は、
巧みに感度を敷きつめて、
わずかに彩色を動かしな ....
ひかりをふところに浸す、
みどりのまるみが、いのちの数式を
一面につめこんだ、
萌え上がる、眠れる森に、鬱蒼と、
うすきみどりを染め上げて。
満たされた隙間を、みずいろの風が、繰り返し、
....
遠ざかる青いカンパスの咆哮が、
夜の鋭い視線に切り裂かれて、
街は、暗闇の静脈を流れるひかりのなかで、
厳かに再生されてゆく。
落下し続ける星座の森が、映し出されている、
高層ビルの滑らかな ....
失踪する雑踏――葬られてゆく錯綜する都会の鼓動が
不整脈を晒している。
失踪する現実――訪れるものは、立ち上がらない
睦言の形骸だろうか。
黒い朝焼けを掴み取るまなざしは、
凍りつく陶酔の血 ....
抱きしめて下さい…私を
幾億の言葉より
温かなぬくもりを下さい
何も言わないで
何も聞かないで
ただ 強く、優しく
私を抱きしめて下さい
愛穂(18歳)
絶叫する空
描かれている発光する夕暮れの子宮の瞬き。
手を振る少女は、
鮮血の銀河を潤すために海で水浴をする。
薄紅色の尾びれが、激しく水面を叩いて、
青いページは、下半身から、少しずつ、
....
たえず流れゆく虚飾で彩られた十字路たちの、
過去の足音が、夜明けのしじまを、
気まずそうに囁いている。
燃え上がる水仙の咲き誇る彼岸は、
すでに、水底の夢の中に葬ってある。
落下する時を ....
わたしは、かつて海水がない渇いた海原で
孤独な一匹の幻魚の姿をしていた時に見た、
色とりどりの絵具をすべて混ぜ合わせたような
漆黒の夕暮れの中で、朦朧として浮き上がる白骨の黄昏と
共鳴していた ....
あの西の空を埋め尽くす枯野に
鶴の声がきこえる砂漠を描くあなたは
役目を終えた旅人のように 晴れ晴れとして穏やかです
静まりゆくあなたのその瞳をたたえる 夜のみずうみは
いま 爽やかな風 ....
一千本の咲き乱れる桜の木の、舞踏が繰り返される。
そこから溢れ出る、花弁の洪水のあでやかさ。
男は桜のにおいに溺れながら、身をゆだねていった。
何も振り返らずに、ここに来たのかも知れない ....
世界は鍵のないドアのようなものだ
君は今ほほえみという名前の粉ミルクをお湯で溶かしている
名前をよびたかったがわからない
せめてメルアドを教えてほしいというと語尾上げで「はあ?」と一瞥される
....
満月と星たちが次々と、深い海底に落下して、
水鏡には黒褐色だけが見える。
孤独になった空は雲を身篭って、
粉雪を定まらない海底に落としてゆく。
きのう、海辺の空を眺めて笑っていた僕は、
今日 ....
朝は最初のひとりが前足を躓くと、慌ただしく、将棋倒しになって過ぎてゆく。落下してゆく。黒子だった冬が前面に出て罵声を上げて、季節の華やかな色を、乱暴に剥がしている。
冬の膨張は、僕の忘却の山 ....
直立する目覚める夜が、黒色の雨で高揚する。
行き場の無い雨の溜まり水を抱えて、
痛みに耐える打ちつけられた岩が、
侵食する季節の皮膚の性をむかえ入れる。――
慌ただしく夜の吐息が反転して、 ....
誰もいない部屋に帰るのは大して悲しいことではないが、
誰も帰ってきてくれない部屋に帰るというのは憂欝だ。
マンションのエントランスホールのドアに手を触れる。
誰にも気付かれない息がもれた。
....
降り積もるものだ
わたしたちは更新されていく
みえているものがあきらかにぬりかえられていく色に
毎秒ごとに降り積もるものに
くちびるを噛みながら凍り付いた湖の上をショートカットする
ト ....
さようなら さみしかった世界
忙しいたましいたちが
3丁目のスクランブル交差点の上をやたらゆきかう
空耳のクリスマスソング
誰もたすけたりできないな
とかいう目でみたから世界は
「誰か ....
真夜中のため息は
やがて
真っ白い湖になって
少女と猫が
弾む足取りで渡っていった
その水面の足跡は
白い蓮の花に生まれ変わり
ひめやかに
ひめやかに
ささめ ....
つつむ
こころを
その手で
そっと
つつむ
いのりを
ひとり
その手で
つつむ
その手は
あの手を
つつむ
そして
手は
ひかりを知った
....
静寂を破る蝉時雨 湿った空気を揺らす陽炎
熔けた夢にも気付かない
傾いた陽が眩しくて ただ流される
行き着いた波止場 雨の匂いが垂れ込める
誰の視線も一点を捕らえる
重い空にも 人の ....
スーパーを出たら突然の青い雨
夕立が行き過ぎるまでと
僕は煙草をふかして
隣では君がまたあの話をしていて
少しだけ尾ひれが付いていた
泳ぎ出しそうだ
街中が青く青く染まって
話を ....
硝子細工の
幾つかの重なりは
小さな風の溜まり場をくるくるとかき混ぜて扉を揺らし
丘に続く小道を夢見るのです
夏が降り
気まぐれな模様を織りなして
あのひとの指に留まった雨粒が私の
....
中心へ向って途絶えない無数の
緑の中に駈け寄って
眼の後ろで呼ばれた光は
しだいに
向かい合わせた最後の場所で
塵に変わりゆく扉に刻まれても
痛みのオウトツを識らない
薄まら ....
それがほしいのだという
網の籠を背負って
捕まえて入れるのだという
静かな息に
舞い上がり漂ったのち
重さを感じて落ちてくる頃に
掴むのだという
小走りに途切れて
靴音の後ろか ....
勇気
手をあげられない人はだ〜れだ
分からないこと聞けない人はだ〜れだ
みんなと仲良く出来ない人はだ〜れだ
最初はすごい事だと思う
なかなか出来ない事だと思う
出来てる人 ....
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